女子バスケW杯総括

東京五輪で銀メダルを獲得したメンバーを軸に渡嘉敷選手が復帰。五輪では3x3代表メンバーだった山本選手、馬瓜ステファニー選手が加わり、平下選手、𠮷田選手らニューフェイスも加わった。パリ五輪までは少なくとも世界ベスト8の立ち位置は譲らないだろうと思っていたが、他国のレベルアップと日本包囲網は想像以上だった。それに対して日本は世界を驚かせたホーバス体制のレガシーを捨て、レベルダウン。この結果は受け入れるしかない…

 

終戦となったオーストラリア戦についても軽く振り返っておきますか。

  • 日本●54-71○オーストラリア

戦術、戦略の面では変化はあまり感じられなかったが、選手たちからは勝って終わりたいという気持ちが伝わってきた。HCからは全員が良い思い出を作ってあげて、大会を締めくくりたいという意思が感じられた。

馬瓜選手の4点プレー(FT決まったか覚えてないから4点プレーかどうかは知らないw)は想いが結実したように感じられた。

オコエ選手も躊躇することなく3ptシュートを打ち続け、パスを選択することが多かった安間選手が本来のキレ味鋭いドライブを連発した。倒れ込みながら押し込み、ブロックされても怯まず仕掛けて、次はキックアウトでオコエ選手の3ptシュートをアシスト。安間選手に限らずこういうプレーをもっと見たかった…!

しかし宮澤選手、𠮷田選手の3ptシュートは決まらなかった。開催国オーストラリア、気持ちだけで勝てる相手ではなかった。後半は疲労からかエアボールが増え、リバウンドも確保できずオーストラリアに攻め込まれ、点差が広がっていた。タイムアウトを取っても何ら修正できない、おろか傷口が広がるのはもはや見慣れた光景となってしまった。

3Qラストオフェンスでパスミスからバックコートバイオレーションを取られ、オーストラリアはその後のオフェンスで手堅く2点を加点。今大会の日本を象徴するようなシーンを以て事実上の終戦を迎えた。。。

 

さて総括に戻りますが(笑)、グループステージで敗退したことによりアメリカ、中国と対戦する機会が失われたことは非常に痛手。冒頭でも触れたとおりこのメンバーでグループステージ敗退は大会前は考えられなかったが、アジアカップ、W杯予選からチームとしての進化が見られなかった。

指導、分析、評論それぞれ求められる能力が違う。アンダーカテゴリーとA代表では目的地が違う。まして女子日本代表は五輪で銀メダルを獲得しており、ファンやメディアの期待がある。見る目が肥えている。その中で恩塚HCは自分の理想をとことん追求して軌道修正ができなかった。理想を追いつつ最低限の結果(今大会でいうならばベスト8進出だろうか)を出すために戦術・戦略を修正し折り合いをつけていくのがA代表やビッグクラブの指揮官に求められることだと思う。

(何故風間八宏氏がJリーグでタイトルを獲れず、今は育成の仕事をしているのかを考えてみましょう)

東藤選手がオフボールのセットプレーがない」、「困ったときの対処法もありません」、「ディフェンスをハードにやる分、オフェンスで判断する体力を残せなかった」と語っている。

何のために5ヶ月練習を重ねてきたんだと思わざるを得ないが、そのちぐはぐなオフェンスを改善するためのACも進言できるACもつけず、恩塚HCのお友達で固めたJBAの責任も重大だ(恩塚HCもWリーグの試合視察は何度もしてると思うので、そこでモンデーロ氏やマルコビッチ氏のような世界的名将から学ぶことはなかったのかと思ったりもするが…)

 

ホーバスHCのシステマチックなスタイルを継続しても天井は見えていただろうから、恩塚HCの志向は間違っていないと思う。平下選手を抜擢した見る眼、東藤選手を万能型エースとして起用、スピード一辺倒だった宮崎選手のプレーの幅を広げ、オコエ選手はハンドリングが大幅に向上した。個を伸ばしたのは恩塚体制での収穫であり、この1年を全否定するわけではないが、検証はみっちりやって欲しい(目指すところはトヨタ自動車と似ていると思うが、安間選手や山本選手、馬瓜選手が今回振るわなかった原因も自分には分からないので専門家に検証してもらいたい苦笑)

 

自分の理想としては

  • 今大会を検証した上で1ヶ月以内に後任HCを決める
  • 新HCがWリーグの試合視察
  • 11月のリーグ中断期間で強化合宿
  • 1〜2月の中断期間で海外遠征or国内で一般公開の紅白戦
  • Wリーグシーズンオフに長々と合宿しない(スキルアップは各所属チームで、これはコーチのレベルアップにも繋がる)

どれも実現しないと思うが(笑)、とにかく検証だけはみっちりやって欲しい。そして出来ればオフェンス構築に長けたベテランのACもしくはアドバイザーに入閣してもらいたい。

再来年の春に4連覇を置き土産として日本女子バスケ界のレジェンド就任を待つしかないでしょうか…でもそうなるとレジェンドの現チームも後任を探す必要が…S級ライセンスって2年弱で取得できるもの?そもそも30歳で強豪チームの指揮官は早すぎる?

お前のその妄想こそ気が早すぎるって話ですね、ええはい。

 

とにもかくも検証みっちりやれってことと男子ばっか力入れてんじゃねーってことです。

男子に力入れても五輪でメダル獲るなんてムリだから。

JBAからは特に反省の弁とか聞こえてこないですね。それどころか強化責任者が八村選手と記念撮影してますけど、それ貴方の仕事ですか?

貴方が出すべきレベルのレポートをファンの方が出してますよ?!

この方ホントすごいと思います!女子技術委員長になってほしいです!

バスケット・カウントさんからも今までの日本バスケ界にはなかった厳しい論調の記事が出ました。

 

選手も1on1で止められることが多かったのでスキル、フィジカルの向上は求められる。海外でプレーする選手も増えてほしい(最初からユーロカップ出場出来るくらいのレベルのチームに移籍出来ると給料も競技レベルも下げずに済むので理想的かもしれない)

 

女子バスケW杯グループステージ 日本×カナダ

  • 日本●56-70○カナダ

東京五輪から1年、HCが代わった。林選手欠場、町田選手招集見送り、三好さんの引退など選手の入れ替わりはあったが、1年前と比べて選手の能力では今の方が上回っていると思う。でこの現状は悲しくてならない…FIBAのレポート手厳しい。

2018年W杯の失敗を活かせず、ホーバス前HCが築き上げたものはあっけなく崩れた。JBAの敗北である。

 

  • ドリブルが多い・パスが合わない→ターンオーバー

日本代表にはWNBA選手がおらず、5月中旬からほぼ同じメンバーでチーム練習を行なっている。渡嘉敷選手、馬瓜選手、山本選手は遅れて合流したといっても7月からはチームに居る。何故ここまで噛み合わないのか…

オコエ選手のハンドリング、東藤選手の3ptシュートなど個々のスキルは上がっていると思うが、それらがチームとして融合出来ていない。恩塚HCのトップカテゴリーでの指導経験不足はあるが、それを補うコーチを付けないのか。男子にはいるのにね……

春夏で練習しすぎたのか過度なタイムシェアからなのかは分からないが、選手のコンディションも良くないように感じる。前者だとしたら早い段階でほぼ絞り込み、万全ではない選手も入れざるを得なかった前回W杯の教訓を活かせなかったことにもなる。後者だとしたら…そこは後述します(笑)

 

  • 選手のモチベーション

従来良い時も悪い時も感情を表に出さず戦っていた選手が3ptシュートをエアボールして、テヘヘな苦笑いを見せていた。後半ベンチのプレータイムに恵まれない選手がチームメイトと何か会話していたのか大爆笑していた。1Qから劣勢が続く展開であれはなかなかの衝撃だった。ワクワクとニヤニヤ、ヘラヘラは違う。

ホーバス前HC時代では考えられない光景だが、選手のモチベーションが下がっていて、コーチ陣にも高揚させる術がないのだろう。五輪銀メダルチームの誇りのようなものをもう一度見せてほしい。

 

  • タイムシェアの在り方は変わらなかった

渡嘉敷選手、宮崎選手をスターターで起用し、変化をつけたが、結局セルビア戦から好調を維持する髙田選手ですら27分の出場に留まるなど自身のスタイルを貫いた。

2Q半ばで安間選手のキックアウトで平下選手が3ptシュート、馬瓜選手がペイントエリアをこじ開けてファールを貰うなど流れがきた。3Q半ばにはオコエ選手がカナダのタイムアウトを挟んで連続で3ptシュートを決め、さらにはスティールから平下選手の得点で加勢。このまま6点差くらいまで迫って、4Qに!と思ったら平下選手はその直後ベンチに下がった。劣勢の中でも日本に流れがきている時間帯はあったが、タイムシェアにより流れを相手に戻してしまった。

やっぱりモチベーション低そうに感じるのはここですかね…活躍してもどうせ20分くらいしか使ってもらえないしみたいな…?

 

今大会はもうなるようにしかならないが、来年度以降どうするのか。

続投だと選手たちが独自にセットオフェンスを作ったり自分たちのバスケ路線か招集辞退する選手が続出して、東京医療JAPAN爆誕か。交代なら現在フリーのWリーグ優勝経験者ですかね。

 

さてフランス戦まもなくティップオフですね。

 

追記

フランスにも同じように負けて、他国の結果によりグループステージ媒体が決定。

五輪銀メダルから選手構成としてはスケールアップして挑んだW杯でこの結果は非常に歯がゆい。JBAは世界で戦えるポテンシャルがあるのは男子より女子と認識して、リソースの使い方を考えてほしい。どうせ何もアクション起こさないだろうけど。。

 

 

女子バスケW杯グループステージday1,2

日本○89-56●マリ

初戦の緊張感からか選手の動きは硬かったが、それを打破すべく山本選手が積極的に3ptシュートを打っていた。2本とも決まらなかったが、その間に選手の緊張感は解れて、山本選手のキックアウトからオコエ選手がコーナーから3ptシュートを決めた。これで吹っ切れるとあとは「これも愛佳 あれも愛佳 たぶん愛佳 きっと愛佳」状態でした笑

日曜日のゴールデンタイムにテレビ中継されるカナダ戦でも活躍し、平下選手の凄みをライト層にも感じてもらいたい。トヨタ自動車には三好さんが引退しても同じくらい凄い選手が居ることを知ってもらいたい。

※林選手を抜擢したホーバス前HCもそうだが、所属チームで定位置を確保し切れていない選手を招集して育て上げる見る眼と指導力、勇気は素晴らしい。東京五輪ではディフェンダーだった東藤選手のシュート力も開花しているし、恩塚体制になって良くなったところにもフォーカスすべき。

マリは日本のスピードに対応できておらず、ワンサイドゲームかと思ったが、1Qから12人全員をコートに立たせる采配はさすがに…苦笑

しかし渡嘉敷選手、宮澤がベンチから出てくるって数年前を考えると信じられないが、スターターが序列上でもプレータイム長めでもなく、皆が主役(というか渡嘉敷選手や宮澤選手がむしろ黒子的存在)それは良いことかもしれないが、チームのエースとか大黒柱って存在も必要だとは思ったりする。ここぞの場面で託せる選手を。

 

セルビア○69-64●日本

とにかくセルビアが強かった、したたかでしぶとかった。小永吉氏の2つのツイートに凝縮されてます笑

ベテランの引退、東京五輪欧州選手権優勝などを経験している中堅選手の負傷欠場があってもマリーナイズムは健在だった。日本のことをよく研究していた(デンソーのヴクサノビッチHCから強化試合の映像入手したりしていたのだろうか?笑)初戦で敗れていることもあり、この試合に賭ける意気込みもセルビアが上回っていたと思う。

 

日本目線で考えるとオフェンスリバウンドが確保出来なかったとか3ptシュートの確率とか挙がっているが、サイズで劣るのでリバウンドでの劣勢は織り込み済み。3ptシュートに関しては水物である(たとえ120%の状態の宮澤選手、林選手が揃い踏みでもマークが厳しくなれば確率は下がりますよね?笑)

個人的に思ったところは以下の2点。

  • プレッシャーディフェンスが効かなかった

日本が前から激しく当たってきても動じないセルビア。横幅を広く使い、さらには頭上を通すパスも織り交ぜてのダイナミックでスローなオフェンス。日本の選手としては今までに経験したことがない種類の疲労感だったと思う。ショットクロックギリギリでのタフショットをきっちり決め切る決定力の高さも光った。

逆に日本はPGにプレッシャーを掛けられて、ボールプッシュ出来ず、ペイントエリアへ運べない。結果単発なオフェンスが増えてしまった。ボールプッシュが思うようにいかないならパス回しから3ptシュートとか合わせのパスとかって思ったが、その辺りの約束事はいまだないんですかね…マリ戦はハーフコートオフェンスが整理された印象だったが、あくまで選手個々の判断力向上と相手レベルの問題だったのでしょう…

 

  • タイムシェアに拘りすぎ

ディフェンス強度維持のためにはタイムシェアは必要だが、リズムや安定感作り出しにくい。セルビア戦に関しては翌日は休養日。こういう時は特に当たってる選手を中心に据えるローテーションにすべきではないか。2Q残り3分切ってからオコエ選手、平下選手の3ptシュートが連続で決まり猛追したところで決めたその2選手と五輪などホーバスHC時代を彷彿とさせる鬼気迫るプレーを連発していた髙田選手を下げたのは勿体なかった。あのメンバーで勢いのまま逆転したかった…恩塚HCとしては勢いを全員でシェアしたいとか後半にも体力を残すという意図はあったのだろうが…2Q残り40秒ほどでタイムアウトを使った意図は良かったが、2回のオフェンスがともにターンオーバーに終わるなどモヤモヤが残ったベンチワークだった。

オフェンスリバウンドを確保できない中で赤穂選手、馬瓜選手のプレータイムがそこまで多くなかった点にも疑問。

あとそもそもとしてディフェンスが機能していなかったのだからあのディフェンススタイルを維持する必要もなかった。他に策はないのだろうか。

と結構厳しいこと書いてしまってるけど大敗したわけではなく(笑)、残り25秒までは逆転の可能性を残していたと思う。水島さんや林選手のようなクラッチシューターがいたら勝てたかもしれない笑笑

 

それくらい各国の実力は伯仲しているので、そういう選手が出てこないと良くても準々決勝止まり。平下選手に期待しているが、どこも厳重警戒で臨むはず。今ごろ自主練習でシュートを打ち込みまくってるであろう宮澤選手のカナダ戦以降での爆発に期待したい。

タイムシェアのテコ入れも示唆しているようですし、休養日を経てのカナダ戦でどんなチームが見られるか楽しみだ。

2022-23WEリーグカップ 日テレベレーザ×INAC神戸

両チームとも序盤から決定機を何度か作るスリリングな展開。次第にベレーザが植木選手、藤野選手の積極的なプレスバック、INACにボール持たせずにペースを奪う。
それでもINACはハイラインを崩さない。ベレーザはその裏を狙い、三浦選手起点から植木選手が仕留める形で2点リード。INACはインテンシティ上げて追加点は許さないも反撃の糸口は掴めず、前半終了。

後半開始から浜野選手を投入、左サイド深い位置でタメを作ったり裏のスペースへ抜け出したりと前半にはなかった型で打開を図る。それが実り、脇阪選手のダイレクトロングパスから浜野選手が抜け出し、クロスを右WBの守屋選手がヘディングシュート。

その直後INACは国内トップリーグ初出場の山本選手がピッチに。日本女子のボランチとしては珍しいドッシリと構えるタイプだろうか。チームに落ち着きをもたらし、依然ビハインドでも攻め急ぐことなく試合を進めることが出来た。

ベレーザもベテラン宇津木選手を投入し、ゲームコントロールをしたが、アディショナルタイムINACがセットプレーからエース田中選手が同点ゴール。そのまま試合は引き分けで終了した。

ハイラインの裏を取られる課題はハッキリした。2失点目は水野選手のマーク対応など共通理解を深める必要もあるが、攻撃面ではハイラインで前に人数を掛ける今季目指すサッカーの一端を見ることが出来た。キャプテン三宅選手が負傷交代しても慌てることなく全員が役割を果たし、同点に追いついたことが何よりの収穫。

 

今大会の決勝進出はベレーザとの得失点差を考えると厳しいかもしれないが、リーグ戦開幕に向けて大きな意義のある試合だったと思う。

Wリーグオータムカップ2022雑感 〈トヨタ自動車〉

モンデーロ前HCが3季指揮し、チームは完成形に達していたが、今季は銀メダリスト3人が抜け、ACだった大神氏がHCに。新生アンテロープスである。

攻守に激しく運動量が多いスタイル、現時点では一言で表すならば高校バスケ。良くも悪くもとにかくガムシャラだ。ディフェンスはボールがないところで激しい(松藤監督か?笑)チーム練習では5対5が出来ない中で熟成度は当然高くない。富士通戦ではトップのマークがガラ空きになることが多く、藤本選手に何本3ptシュート決められたのだろうか苦笑

オフェンスはとにかく縦、梅沢選手の高さを活かしてハイロープレー。それができない時は梅木選手がドライブで切っていく。

 

このスタイルで7人しか居なかったら当然疲れる。富士通戦の後半は疲労困憊で、残り5分は見ていられなかった。山形銀行はフルタイムでは見ていないが、選手たちの表情が苦悶に満ちていた。そりゃ7人で連戦するのは身も心もキツいし楽しくないのは分かる。日本代表3選手と負傷を抱えているのか今回欠場したソハナ選手を含めても11人しかいないロスター編成にした人の責任は重い。でも会場や配信で多くの人が見ているし、やるしかない。コーチ陣がもっと盛り立てて欲しかった…

 

実業団チームに苦戦の末に勝利して迎えたシャンソン化粧品戦。昨季躍進したチームに谷村選手、北村選手らが加わった。非帯同選手は何人かいるもののトヨタ自動車よりは戦力充実、インターバルの差もあるが、ハイロー千本ノックとセカンドチャンス梅沢で何とかしがみついた前半。ドライブインがもっと欲しい、小笠原選手ガツガツいこう、平野選手は何故使われないのかなど思うところは多々あったが、6人ローテであれだけ戦えたのは女王のファイティングスピリットだろうか。

3Qは一転3ptシュートで攻め立てた。前半終了間際の川井選手のバスケットカウント、後半最初の小笠原選手のドライブインでチーム全員が吹っ切れた。中・外のバランスが良くなり、ルーカススタイルを彷彿とさせるオフェンスが何度も見られた。

シャンソン化粧品が自分たちに流れを取り戻そうとする中で立ちはだかったのが佐藤選手。3&Dと称される選手がよくいるが、彼女は3&R(Rebound)か。ガンガンオフェンスリバウンドに飛び込み、そこからのセカンドチャンスで3ptシュートを打ったり、ドライブで切り込んでファールを貰ったり。エブリン選手が日本代表で担ってた役割に近い仕事をしていた(キャラクター的に似ているので選手としてもそうなるのだろうかw)

川井選手が貫禄・風格を漂わせるプレーを見せる中で梅沢選手も上手くなっていったように思う。イリーガルスクリーン、3秒バイオレーションなど粗さはあるが、ただスクリーンを掛けるだけでなく連続した動きで得点に絡めるようになってきた。

 

3Qでリードを奪ったが、最後の最後までクロスゲーム。本当によく戦ったと思う。今回出場していない4選手が加わったらどんなチームになるかワクワク感が止まらない。今回は少ない人数にも関わらず満足なプレータイムを貰えず悔しい思いをしているであろう平野選手がここから成長していければ競争も生まれ、チームは活性化される。

と考えていたところで悲劇のフィナーレが待っていた。

残り2.4秒・2点リード・シャンソン化粧品タイムアウトは残っていない。この状況でFT2本目をわざと外した(ように見えたし、2本目を打つ前に大神HCが宮下選手に何やら指示していた)のは得策ではないと思う。2本目を決めていれば3点差、シャンソン化粧品がラストポゼッションでミラクルシュートを決めても同点。決めにいって外れたらボールが弾んで滞空時間が長くなり、ゲームクロックが流れていた可能性もある。

ただ…あの策を全否定はしません。直前にシャンソン化粧品が取ったタイムアウトの時にFTを外しにいく策を講じる可能性があることを伝えていたか、どう外してどうディフェンスするかなどを共有できていたか。そういうことが出来ていた上であのシュートを決められてしまったのならば不運と思うしかない(と言ってもあれがプレーオフなら泣くに泣けないが…)

しかし小笠原選手がファールアウトしていた状況では外したあとのリバウンドを確保出来なかったらどうしてもディフェンスは遅れる。そこを突かれた形なので、やっぱりあの策はダメだったのかな。。

 

シャンソン化粧品戦の後半はトヨタ自動車の良さが出ていて、優勝が見えていただけに非常に勿体なかった。大神HCにとってはものすごく苦い薬だったと思う。

 

 

 

勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし

勝負の神は細部に宿る

 

 

を肝に銘じてリーグ開幕戦に挑んでもらいたい。そして最後に見ているのが辛くなるくらいだった状況から休養日もない中で立て直して、楽しませてくれたチームの皆さん特にシャンソン化粧品戦フル出場の川井選手にはありがとうと伝えたい。

 

Wリーグオータムカップ2022雑感

まず言えることとして日本代表選手が複数いるチームは今回の結果・内容はリーグ戦とリンクしない(はず)代表選手0人でイマイチなチームは来月も再来月も来年の3月もイマイチだと思う。それを踏まえて(?)

 

言いたいことがたーくさんあるので別記事にて笑

↑愛が強い故ですw

 

江良選手が既にフィット、赤木選手も今季はプレータイムが伸びそうだ。インサイドのサイズ・パワー不足は解消できなかったが、藤本選手がシュートレンジを広げており、田中選手もより積極的に3ptを放っていた。

 

渡嘉敷、宮崎選手が日本代表。林選手、岡本選手はリハビリ中。長岡選手は欠場。それでもスターターに名を連ねるのは星、髙田、藤本、奥山、中田と豪華な5選手。特に星選手の冷静なプレー、夏の3x3代表での活動で一皮剥けた奥山選手が光っていた。さらにはベンチにも有望な若手選手が揃う。今季はHCが代わり、ある程度変わっていくかと思ったが、伝統は簡単に変わらないのか…

林選手、岡本選手のコンディションさえ整えばレギュラーシーズン1位は堅いと思うが…

 

オータムカップで今季の運使い果たしてません?笑

39分58秒積み重ねてきてこの状況が生まれたわけだし、野口選手は昨年のオータムカップでも同じようなシュートを決めてるので、相手チームのケアが甘かったんですけどね…

それはさておき、なんかチームとして成熟してますね、シャンソン化粧品さん!

ここに𠮷田選手、水野選手が加わって3ptシュートの威力が増して、谷村選手が開幕までにコンディション上げていってインサイドの強さも増して、脅威でしかない…!

ファンの注目を集めそうだし(既に大注目されてますか?ブザービーターで←)シーズン前半突っ走って、その勢いで皇后杯制覇まであり得る。

(個人的には戦い方がスマートすぎて、荒々しさがなくて、好みなスタイルではないです。喧嘩バスケが好きなんです←)

 

木村選手すでに新人王決定じゃないですかね(*_*)司令塔って感じのプレースタイルで引退が近づきつつある大ベテランみたいな風格が(見た目は高卒ルーキーみたいだけど笑)

移籍新加入の永田選手や髙橋選手も力強いプレーを見せてくれた。髙橋選手は引退した篠崎さんを彷彿とさせます。

本川選手もキレキレのドライブ、スティールで会場を沸かせた。

赤穂さくら選手、クンバ選手が加わり特長がより発揮出来ていると思う。センターとしてはそこまでフィジカルが強くなく、スピード対応で脆さを見せる場面も少なくないが、小回りが利き、ミドルシュートも持ち味。ミドルレンジを動き回り、相手を惑わせていた。

ヴクサノヴィッチHCは前回指揮していた時同様、若手・中堅・ベテラン皆にチャンスを与え、成長と競争を促しているように見える。 髙田選手が代表活動、稲井さんも居ない(定番ネタ←)中でリーダーシップを取る選手が出てきたら駆け上がれると思う。

 

齋藤選手がルーキーイヤーのようにイキイキとプレーしていたのが印象的。優秀なシューターが揃っているので彼女たちを活かせるともっと強くなるはず。白選手、河村選手のツインタワーはさすがに無理があるが、色々試せるのは羨ましい…

 

西岡選手、ダフェ選手を欠く中で2日間で3試合の過密日程は酷だったか。結果としては振るわなかったが、これまでの三菱電機ではあまり見られなかった果敢なドライブでのアタックが何度も。特に佐賀選手には今季大注目!

ビッグセンターが揃ったときにどういう戦い方をするのか。興味深いところである。

 

3ptシュートはよく入る。しかしこれはあくまで水物。落ち始めた時の策が乏しい。シュート力のあるセンター2人で躍進した2季前からの変化を見たい。

 

  • 東京羽田

力強さが増したように思う。ドリブル、パススピードなど。

(ほんの少し見ただけの感想なのでせめて1試合の前後半どちらかだけでも見ろよおまえ←これ以降のチームもアイシン以外はチラ見の感想ですw)

 

  • 山梨

 

  • アイシン

ざっくり言うと希望が感じられなかった…リーグ優勝経験ある名将なはずなのに……

ディフェンスが緩く、実業団チーム相手でも簡単に崩される場面が散見された。ボックスアウト不徹底でリバウンド確保できなかったりバスケットカウントを献上したり…

富士通戦は改善が見られ、肉薄する時間帯もあったが、リードを奪うことは出来ず善戦止まり。昨シーズンのリーグ戦でも何度も見た光景だった。

小さいチームが遅くては勝てない。トランジション、ディフェンスのスイッチ・ローテーションなど速く仕掛けて、3ptシュートのアテンプトを増やしていかないと…良い形を作っても両翼が幅を取りすぎて、タフショットを強いられる場面が多かった。

3季連続のHC交代でチーム力は低下していく一方。。これでは峰晴選手も移籍してしまう、、、

 

  • アランマーレ

鍛えられてる・約束事が徹底されている印象。今回欠場のクンバ選手がシーズン通して活躍出来れば東京羽田やアイシンより上にいくかもしれない。

 

  • 新潟

河村選手のボールプッシュが良い。昨季よりスピード感がアップしている感がある。佐坂選手、飯隈選手とパワフルな選手が加入し、新風を吹かせている。

 

  • 姫路

 

超簡潔なチーム、空白なチームは見たら追加します。トヨタ紡織は早いうちにENEOS戦見る予定、その他は見ずに配信期間終了の可能性が高いw

オータムカップと日本代表選手のW杯でのプレーぶりを踏まえて、優勝予想?順位予想を来月頭でしてみようと思う。

2022-23 WEリーグカップ INAC神戸×ジェフ千葉

↓ハイライトと2つのゲームレポートでなんとなく把握できると思いますが、自分も気になったことを何となく書いてみます笑笑

 

試合を見終えてまず思ったこととしては

  • 星川前監督の偉大さ
  • 阪口選手シュート巧いな〜

グランパスにもこういう選手いたらなぁ…

 

もう少し掘り下げると

  • 昨季よりリスクを冒してでもアグレッシブに

昨季はスカウティング能力に長けた星川前監督の下で相手を分析し、ゲームプランを立て、限られた駒をやり繰りして選手を配置していた。決してリアクションだとは思わないが、攻撃的でもなかった。手堅かった。

今季は両WBを高い位置に配して、攻撃に人数を掛けたい意図が感じ取れた。右の守屋選手は繰り返しのアップダウンにも耐えられる運動量とボール奪取力がある。左の水野選手は日本女子ではあまりいないパワフルな突破が持ち味。攻撃的なスタイルをどんどん見せてほしい。

 

  • 速く強いパスでピッチを広く使うサッカー

日本の女子サッカーはテンポがゆったりしている。INAC神戸も代表チームレベルと比べると物足りないが、WEリーグの中では群を抜いていると思う。リーグ戦2日前(でしたっけ?笑)にこれだけの強度で練習しているくらいなので、下位チームとはボール支配力は当然違うのだろう。

脇阪選手の加入も大きくプラスに働きそうだが、彼女は出来ればボランチでプレーしてほしい(DFの選手層が薄い…)

 

  • 成宮選手、伊藤選手のセカンドボール回収力

星川前監督の下で色んなポジションを経験したことが活きているに違いない。あっ…!ヤバいと思ってもそこに成宮選手か伊藤選手がいるんです!!拾ったあとの展開力、推進力にも長けているので、後ろの選手も前の選手も安心出来るのではないか。急所を突くパスでチャンスを演出する昨季からの進化も見られた。

 

  • 愛川選手の積極的なプレス

これも星川前監督の指導の賜物だと思うが、無駄走りはせず、パスコースを消して阪口選手の2ゴールを生み出した。

他にも愛川選手同様に高卒ルーキーがデビューを飾った。今後に期待。

 

  • ゲームクロージングは課題

ここは今季初公式戦なのでご愛嬌ということで(笑)朴監督の初采配、勝てば良しです(笑)

 

対するジェフ千葉。パワフルなチームでセットプレーは脅威だが、特長を活かし切れていないように感じた。正直上手い選手はあまりいないが、変に繋ぐ意識が強く、そこを突かれて前半25分までに3失点。ディフェンスラインが低く、中盤もそこに吸収されがちでセカンドボールを拾えていない点も気になった。もう少しディフェンスラインを上げると日本代表にも選出された千葉選手の馬力ある突破力が活かせるはず。後半5分ごろだっただろうか。千葉選手が左サイドハーフライン付近で受けて突破を図ったが、バイタルエリアまで運ぶのが精一杯だった。辛うじてコーナーキックを獲得したが、高い位置で受けられればシュートまで持っていける可能性は当然高くなる。

 

Wリーグ開幕前にWEリーグカップがあるので、全チーム見て、もっとチームごとの特徴や選手を覚えていきたい。