男子日本代表の強化策とJBAの問題点

深夜にあげたアジアカップ総評の続き的な内容です。

まず個々がクラブで取り組んでもらいたいこと。

①FT含むシュート精度向上

韓国戦でのFT成功率は62%、またイージーショットを落とすことがBリーグの試合含め日本人選手には散見される。

練習から緊張感を持って取り組んでもらいたいし、外国人選手に依存せず、自分がエースだという自覚を。

また日本代表選手で流れの中でもダンクが出来るのは馬場、アイラくらい。

レイアップで決めようとして、ノーファールで止められる場面が何度か見られた。

ワンマン速攻からでも良いからダンクを練習し、国際舞台でも出せるようになってほしい。

インサイドへのアタックができるフィジカルとメンタル

フィジカル、メンタルに特に問題があり、インサイドへの仕掛けを躊躇し、

外からのシュートに頼る場面が多いが、当然ハンドリング、判断力なども関わってくる要素。

アジアでもトライし、通用していたのは田中だけではないか。

富樫、比江島はフィジカル、馬場、張本は判断力の向上が一番の課題だろう。

サンロッカーズ渋谷NBAで指導経験豊富なスキルディベロップメントコーチを

招聘しているが、他のクラブもこのポストを設けてほしいものだ。

次にJBAが取り組むべきこと。

①ゼロベースでの選手選考

今回のメンバーはおそらく東野技術委員長主導で選ばれた選手たちだろう。

その他にも計60人強が登録された重点強化選手なるものが存在するが、そんな枠には捉われず、

Bクラブ、大学等出来るだけ多くのチームの試合を視察し、経験・年齢関係なく、才能のある選手を発掘してほしい。

またできれば練習にも足を運び、指導者への助言も行ってもらいたいものだ。

長く殻に閉じこもった世界で生きてきた人たちだ。世界的指導者の考えから新しい発想を得てほしい。

②バスケIQの高いビッグマン育成

これは中長期的な課題になることだろうが、太田や竹内公輔はペイントエリア以外でのプレーでの判断力が悪い。

スペースの活かし方も上手くない。マイケル・パーカーや桜木ジェイアールのプレーを見ていると

サイズで大きなアドバンテージがあるわけではないが、とにかく巧い。

彼らのプレーは参考になる部分が大きいと思う。

彼らのようなフィジカル、サイズで多少劣っても戦えるビッグマンを国を挙げて育ててほしいし、

Bリーグとしてもビッグマン育成のための制度を作るべきだろう。

(詳細は後述)

その上でシュートレンジの広いビッグマンの台頭を期待したい。

続いてBリーグに取り組んでもらいたいこと。

①勝負強さ、タフさなどが身につくような仕組みづくり

何度も述べているように国内クラブは外国人選手に依存したチーム作りをしている。

そこから脱却し、外国人選手は助っ人ではなく、補助的な役割に出来るくらいにするには

旧リーグ時代含め取り組んでこなかったことをタブーなしで導入すべきだと考える。

ウルグアイ戦のあとに書いたブログでも述べたが、オンザコートルールをホームチーム・アウェーチームでズレを作る、

もしくは4Qはオン1固定というのはやはり必要ではないか。

そしてゆくゆくは4Qのオン1は帰化選手も起用できないくらいで構わないと思う。

②CS含めた日程の組み方

Bリーグでは基本土日同じ相手と対戦する。

同じ相手との対戦ならスカウティングにより、修正・改善が可能だが、

国際大会では二日連続や二戦連続で同じ相手と当たることはほとんどない。

要は試合の中で対応する力が求められるのだ。

韓国では平日開催が多く、同一カード連戦はほとんどないようだ。

また韓国のプレーオフは最大17試合戦うので、タフさは必然と身につく。

開幕間もない日本では難しい面が多々あるのは承知しているが、ファイナルの一発勝負だけは

来季からでも改善してもらいたい。

ここからはJBAの組織としての問題点。

それは目標設定がはっきりしていないことだ。

次回五輪が自国開催だから何としても出場したいのは理解できる。

逃せばバスケ人気は下火になってしまう可能性も否定できない。

ただそこでなぜラマスだったのかという疑問が出てくる。

東京五輪出場には最低でもW杯出場がノルマと聞くが、そのスケジュールから逆算すると

長谷川健志氏との契約を解除して、すぐに正式なHCを招へいすべきだった。

ルカ氏はFIBAが派遣してくれた指導者のようだが、彼に託すという選択肢はなかったのか。

中長期的視野でラマス氏に日本バスケの礎を築いてもらいたいというのならそれはそれでいいが、

そうなると目標がまた違ってくる。

そこがはっきりしないとまたバスケ界の内輪揉めが始まる懸念はぬぐえないし、

それによりラマス氏が退任し、佐古JAPANなんて絶対に見たくない。

最後に。

勝負強い選手の育成、メンタルの強い選手の育成、厳しい試合を数多く経験する。

これ我々ブースター、ファンの多くの役割を担ってると思います。

不甲斐ない試合、イージーミスにはブーイングも必要。

バスケファンは優しい、さらにはっきり言ってしまうとヌルい。

本当に強くなってほしい、Bリーグが発展してほしいと思っているのなら、時には厳しさも必要。

見られてる・高いレベルを求められてると感じさせないと強くならない。

琉球ゴールデンキングスが最後の最後でCS進出を決めたのって90%くらい観客のチカラだと思ってる。

他のクラブもああならないと日本バスケの未来はない。