女子日本代表はアジアカップ3連覇、リオ五輪ベスト8進出など近年成果を上げている。
しかし言うまでもなく今の状況がいつまでも続くわけではない。
W杯を戦い終えた後宮澤選手が「今後のWリーグで一人一人が成長していきたい」との旨コメントを残しているが、現状は日本代表クラスの選手が成長できる場なのか疑問な面もある。
なお当然のことながら良い点もあり、それに関してはこちらのブログに分かりやすくまとまっているので、ご参照ください。
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— 87Basketball Lab (@87basketball) 2018年9月21日
さて、#W杯 が開幕します!#女子バスケ メダルへの挑戦です!#Wリーグ や #AkatsukiFive を見てきたことを少し。女子バスケの現状など、よかったら読んでみてください! #Bリーグ に負けないリーグだと思いますし、世界でも必ずや通用する選手、チームだと! #BSTBS
主にチーム数が少ないので選ばれしものだけが集まっている・個々の基本スキルが高い・偉大なる先輩たちのイズムがしっかりと継承されているといったところでしょうか。
では本旨に入ります。
単刀直入に言うと私は今の強化方針のままだと東京五輪後には3,4年前のなでしこジャパン(サッカー女子日本代表)のように弱体化すると思っている。
よって以下の3点を提案したい。
○外国籍選手の完全解禁
現状帰化選手、留学生出身選手の登録は認められていると聞いているが、完全解禁が必要ではないか。
代表戦ではレイアップを簡単にブロックされるシーンが散見され、日本のスモールバスケが制圧される時間帯も時にある。
またディフェンスでも3ptシュートを簡単に許してしまうことが多かったのはマッチアップした時の間合い違いなど普段対戦してる相手と違い過ぎて対応できていなかったとの指摘がある。
普段から国際レベルのサイズ、フィジカルに慣れる必要があるのではないか。
今の日本代表の実力を考えると、Wリーグに身を置きプレーの幅を広げたいと考えてくれる選手もいると思うのだが、どうだろう。
大企業の運動部であるチームが大半で環境が整っており、給与遅配等はなく安定してそうなイメージもあるが。
ただし外国籍選手を解禁したことにより、その選手たちに依存するスタイルが主流となっては本末転倒。
身長195センチ以下の選手を1人、180センチ以下の選手を1人登録可能。同時にコートに立てるのは1人のみ。
など何らかの制限は必要だと考える。
○代表候補選手以外の底上げ
例えば今年だと3月末にWリーグの全日程を終え、4月末からは日本代表合宿が行われた。
6月の東京での強化試合後に生き残った選手は2度の海外合宿とスペインでのW杯など半年弱代表で活動していたことになる。
その選手たちはレベルアップできることだろう。
ただそれ以外の選手たちはどうなのか。疑問がある。
まずはリーグ戦を最低でも30試合は確保すべきではないか。
また4日間ほどの短期間で、かつ順位もつけないサマーキャンプの規模拡大も必要だと考える。
○普段から国際試合さながらの緊迫感ある試合を増やす取り組み
Bリーグのようなギラギラ感は必要ないと思うが(笑)、企業対抗戦の域を超えた興行価値創出は必要ではないか。
基本ホーム&アウェー戦にして、上述の通り試合数は最低でも30試合は維持して、企業やスポンサー関係以外のファンを増やす。
それにより、見られている・応援されているという意識をより高く持てる環境になってほしい。
一案として2地区制を導入。
東地区はJX-ENEOS、日立ハイテク、東京羽田、富士通、山梨、シャンソン
西地区は新潟、トヨタ、デンソー、トヨタ紡織、アイシンAW、三菱電機
とし、地区内は4回戦総当たりで完全ホーム&アウェー(拠点都県orその隣の県)。
他地区は2or3回戦総当たり(ここを2とするか3とするかはそのシーズンの代表活動等と照らし合わせて決める)
これにより、32or38試合行うことが出来る。
他地区対戦に関しては各チームの希望を考慮しつつ、リーグ機構の裁量で従来の地方巡業スタイルかどちらかのホーム開催か決める。
シーズンで10~16試合の活動拠点内開催があれば継続的に応援したいと思うファンも増えるとは思う。
もし今シーズンのようにリーグ戦が20試合強になってしまうのなら、4チームずつ3グループor6チームずつ2グループによるカップ戦を実施しても面白いかもしれない。
バスケでは競技の特性上得失点差を意識して戦うことはないが、W杯や五輪等ではそういうことも考えないといけない。
普段やってないことをやることは難しいので、国内でのカップ戦でそれを経験できればプラスになるのではないか。
リオ五輪でのフランス戦も同様だった。日本はフランスに勝ったが、得失点差でグループ4位になった。負けても得点を操作する戦い方をして順位を下げなかったフランス。こうした得失点差のやり合いを経験するだけでもW杯に出る価値はある。駆け引き試合をいきなり五輪でやれといっても無理な話だ。
— 小永吉陽子 Yoko Takeda (@y_takefield) 2018年9月26日
またWリーグ開催の合間を縫って、代表戦を開催出来たらなおさら良い。
今回のW杯は男子バスケのファンも取り込むことが出来たのではないかと思うが、その熱を継続的なものにするためにもシーズンオフ以外にも代表戦を行いたいところ。
ただこれらを導入するにしてもハードルがあることは理解している。
・多くのチームが企業の運動部であること
→皆が皆代表など高みを目指す選手、生涯バスケ関係で生きていこうと思っている選手ではないかもしれない。
女性特有の事情もある。
また平日開催は基本的に不可だろう。
年度末までに全日程を終了させる必要もある(バレーボール、ハンドボールなども同様)
・プレーオフのテレビ中継との絡み
→毎シーズンセミファイナルとファイナルはNHK-BSで生中継している。
3月1週目にファイナルを行うことが多いようだが、昨シーズンは冬季五輪があったからか3月4週目。
セミファイナル以前も含め一発勝負というレギュレーションの下で開催された。
テレビ中継の必要性は認めるが、それによって無駄が発生するなら考え物だ。
DAZNやAbemaTV、Paraviなどネット配信サービスとの連携も模索してほしいところだ。
とここまで書いてきて、Bリーグ以上に変革は難しいと思ったし、女子スポーツのプロ化も現実的ではないと思う。
しかし近年の代表チームの躍進を考えると、これを次の世代にも繋げるとともに、バスケ人口を増やし、バスケ選手が夢のある職業となっていってほしい。
もっと頭のいい方々に色々と考えてもらいたいです(笑)
それでは。