結論から言って私は反対だ。
Bリーグのお偉いさんは平日開催を増やして、新たな客層を開拓して、リーグの地位を上げる云々と言っている。
しかし現実はW杯予選がある、クラブの国際大会もある、でも60試合を維持しなくてはならないオトナの事情があって、苦渋の策ではないだろうか。
本当に平日を増やすなら土日開催を金土や日月にする、もっと言えば火水or水木の同一カード連戦と土or日の1マッチ開催という選択肢もあったはずだ。
私も平日開催そのものを否定しているわけではないし、将来的には増やしていかなくてはならないと思っている。
そして週末同一カード連戦という世界的に見ても稀な方式を廃止していく必要がある。
ただ今はあまりにも時期尚早だというのが私の認識。
◯アリーナの問題
Bリーグの試合が行われている会場は市民総合体育館だ。
仕事帰りにふらっと寄っても満足に飲食を楽しめる環境がない。席、ロビー、館外どこも充実していない。
それどころかトイレの質量が不十分、席の下に荷物置くスペースすらないなど快適性に欠ける体育館も多い。
そもそも郊外の広大な敷地内にある総合運動場内の施設が多く、交通アクセスが悪いため、試合開始に間に合わないファンが多数いると思う。
これで新たに開拓した層に満足してもらえるのか。
また1試合のために設営・撤去をするとクラブによって収支マイナスのところもあるのではないだろうか。
各クラブの公式サイトで試合情報ページを見ても「この試合観に行ってみたい!」と思わされるようなところが少ない。
企画力、演出力が未熟な現状で平日1マッチ開催を増やしても未熟さをさらに露呈するだけだ。
以上の観点から試合数を減らして、1試合1試合の価値を高め、収容率を上げた方が長期的にプラスとすら思えてしまう。
それくらいBクラブは未成熟だ。
◯移動の増加とそれに伴う選手のコンディション管理
活動拠点・試合会場・次の試合会場と移動が増え、試合間隔が短い場合は拠点に戻らず、次の試合会場近くに滞在することもあるようだ。
それにより移動、滞在のための経費負担が増す。
現状バス移動を基本としているクラブも多いようで、過密日程の中、選手はプロとして適切なコンディション管理が出来ているのか疑問に思う。
◯試合の質の低下
(インジュアリーリスト登録中、特別指定選手は除く)
外国籍選手起用のレギュレーションも変わった中でこの過密日程。
練習時間も限られるため、戦術確認に時間を割けない。
コーチングスタッフは相手のスカウティングに使える時間が減る。
これでは選手はベストパフォーマンスを発揮できるわけがない。
その選手たちによる試合を観た新規ファンがまた来ようと思えるか。
川崎ブレイブサンダースの元沢社長がTV番組に出演した際、「バスケの試合は得点が多く入る。ハズレが少ないスポーツだ」との旨語っていたが、今季のB1リーグ戦はそう言い切れない試合が多いように感じる。
クラブ経営を苦しめ、選手を酷使する60試合開催・平日開催大幅増には疑問しか沸かない。