女子日本代表 ベルギー戦

4月上旬から強化合宿を重ねてきた女子日本代表。

当初は26人の候補メンバーでのトレーニングだったようだが、5/6からの合宿以降は18人となった。

26人→18人の過程で私の推しである水島選手、三好選手が外れ、さらに渡嘉敷選手、馬瓜エブリン選手、根本選手も怪我を抱えているようで、途中から外れた。

正直なところ、この時点で興味が薄れたのだが(苦笑)、現実を受け入れる必要があると思い、TV中継された2戦目を見た。

そこで目にしたのは残酷な天使のテーゼ、ではなく、現実。完成度の高いチームでした。

(残酷と入力したら予測変換で出てきたのですが、そのまま使って、遊んでないとやってられないくらい凄いレベルだったなぁと………)

連携の練度、特にディフェンス面がかなり完成されていた。

合宿での実戦形式の練習ではいくら勝手知ったる選手同士とはいえディフェンス側が勝ることが多かった模様。

ベルギー戦でもスイッチ、ヘルプ・ダブルチーム、ローテーションの使い分けが完璧だった。

相手のコンディションが良くなかった面を差し引いても練度の高さは目を引くものがあった。

この試合では後半相手の圧力に屈する場面もあったが、誰が出ても(とまで言うと大げさ?フィットできていない選手もいた...)チームとしてのパフォーマンスを大きく下げることなく、それでいて各選手が特長を発揮することも出来ていた。

3週間ほど同じメンバーでやってきて、完成されている中で、今後の活動において新しいメンバーが入ってこられる余地があるのか疑問を抱かざるを得なかった。

それだけ素晴らしいチームに仕上がっていた。

個人的には試合全体の感想はそれ以上も以下もないので、ここからは選手個々の評価と今後のメンバー予想をしていきたい。

#0 長岡萌映子(SF / トヨタ自動車アンテロープス

昨年の代表活動ではコンディションが上がらず、W杯も不完全燃焼だったが、トヨタでのシーズン終盤の好調ぶりを維持。

インサイドのディフェンス強化に寄与している。

髙田選手、宮澤選手の負担も軽減できているのではないか。

#1 藤岡麻菜美(PG / JX-ENEOSサンフラワーズ

初代表の2017年にアジアカップで大会ベスト5に選ばれた藤岡選手へのホーバスHCへの期待度の高さは感じられるが、プレーに迷いが見える。

外のシュートがないのなら果敢にドライブで仕掛けて、得点・アシストが出来ればそれで彼女の価値はあるが、持ちすぎてリズムを悪くしていることがあったように思う。

#2 川井麻衣(PG / 三菱電機コアラーズ

プレータイムには恵まれなかったが、持ち味は出せたのではないか。

上述の藤岡選手が本調子でなく、川井選手は代表初招集なので、もっと試してもよかったと思う。

#3 馬瓜ステファニー(SF / トヨタ自動車アンテロープス

こちらもA代表デビューの1人。

トヨタではインサイドを任されているが、今回は3番ポジションで起用され、活躍。進化ぶりを示した。

驚異の身体能力をベースにピボットステップを織り交ぜたドライブや飛び込みリバウンドで何度も会場を沸かせた。

今後は今回怪我の為招集を見送られた姉エブリンとの争いとなってくるかもしれない。

#8 髙田真希(PF / デンソーアイリス

ベストパフォーマンスではなかったと思うが、もはや貫禄を感じさせるプレーぶり。

今さら評価する必要のない絶対的大黒柱。

#11 谷村里佳(PF / シャンソン化粧品 シャンソンVマジック

シャンソンでのプレーをそのまま出せていた。

派手さはないが、スクリーンをかけ続け、チームにスムーズなオフェンスをもたらした。

3ptシュート、アシストも決めるなど数字に残る結果も出し、代表に定着できるだけのポテンシャルを示した。

#13 町田瑠唯(PG / 富士通レッドウェーブ

スタメンこそ本橋選手だったが、2人がハイレベルの活躍。

町田選手は小気味のいいパスワークを作り出し、チームを落ち着かせた。

もっとドライブから得点を取れる選手だし、外のシュートも欲しいが、エゴを封印し、チームプレーに徹した。

本物のポイントガードに進化している。

#14 本川紗奈生(SG / シャンソン化粧品 シャンソンVマジック

サイズ、スピード、フィジカル、テクニック、シュート力を兼ね備えた国内最高のスラッシャーが完全復活。

人間を超越した動き(?)に相手は全くと言っていいほど対応できていなかった。

#15 本橋菜子(PG / 東京羽田ヴィッキーズ

昨年のW杯での経験が2枚も3枚も彼女を成長させた。

パス、シュート、ドライブのチョイスが抜群で、特に速い展開に持ち込んだ時には良さが殊更活きる。

3ptシュートをよりクイックに打て、ペリメーターシュートの精度を上げれば、もっと脅威を与えられるガードとなれるだろう。

#24 藤髙三佳(SG / トヨタ自動車アンテロープス

プレータイムには恵まれなかったが、ベンチでヘッドコーチばりの檄を飛ばすなど精神的支柱として存在感を発揮。

経験豊富で、大舞台での勝負強さを持つ選手だけに今後はプレーでも存在感を放つことだろう。

#27 林咲希(SG / JX-ENEOSサンフラワーズ

彗星のごとく現れたシンデレラガール。

JX-ENEOSではプレータイムに恵まれない選手だが、ホーバスHCの見る眼は確かだった。

オフボールの動きが秀逸で、次々と3ptシュートを沈めた。

経験を積み、大舞台で戦う心身のタフさを身につければ、代表定着も十分あり得る。

※水島選手推しとしては気が気でない...

#29 梅沢カディシャ樹奈(C / JX-ENEOSサンフラワーズ

今回のメンバーの中では最長身。

フィジカルの強さも兼ね備えている将来有望なインサイドプレーヤーで、ミドルレンジのシュートもJX-ENEOSで試合に出続ける中で長足の進歩を遂げている。

ただまだまだ粗削りで、代表は次期尚早か?

#33 中田珠未(SF / 早稲田大学4年)

日本人でこれだけのサイズ、ウィングスパン、走力を兼ね備えた選手は稀有な存在で、ダイヤの原石。

しかし同時にこちらもまだまだ粗削りで、オフボールの動きやディフェンスでのステップワークなど課題が多い。

男子選手のようにプロクラブの練習参加や特別指定選手としての活動など上のレベルを体験するにはハードルがあるだろうが、JBAスタッフによるワークアウトなど代表活動時以外でもスキルアップのためのサポートが必要ではないか。

早〇田だし。。卒業後はスペイン人コーチが責任を持って育てます

#52 宮澤夕貴(SF / JX-ENEOSサンフラワーズ

こちらも髙田選手同様のコメントとしたい。

ベストではなかったが、自分の役割を理解しており、心配無用。

#88 赤穂ひまわり(SG / デンソーアイリス

藤岡選手とともにパフォーマンスが悪かったと感じた選手。

性格的におとなしい・控えめすぎるところがあるのだろうか。

積極的にドライブを仕掛けてナンボな選手だと思うが、どこか遠慮気味で、4分ほどのプレーに留まった。

本川選手の負けん気の強さをひまわり選手にも注入出来れば…!

今までの代表での活躍、18-19シーズンのWリーグでのプレーも踏まえて、現時点での序列を確認してみよう。

主観込みかもしれません。

PG:本橋 町田 (藤岡 川井 三好)

SG:本川 藤髙 (林 根本 水島)

SF:宮澤 (馬瓜(エ) 馬瓜(ス) 赤穂(ひ) オコエ

C:髙田 長岡 (渡嘉敷 谷村 梅沢 中田 赤穂(さ))

※ポジションはJBA発表のものではなく、実際に試合で起用されることが多いところで振り分けています。

PF、Cは分けず、インサイドプレーヤーという括りでCのみとしています。

括弧外の選手はアジアカップ(開催地・時期未定だが...)当確なのではないかと思っている。

エブリン選手、渡嘉敷選手もけがの状態さえ問題なければ選ばれる選手だが、渡嘉敷選手に関しては昨年も代表活動を途中離脱しているだけに気掛かりだ。

PGはおそらく3人で、3番手は藤岡選手だと思うが、昨年のW杯もWリーグも決して活躍していたわけではなく、どこかでホーバスHCが決断を迫れる時がやってくるかもしれない。

しつこいようだが、私は三好選手!

SG、SF合わせて6人か。

本川、藤髙、宮澤、エブリンの4選手にサイズがあり、4番ポジションもこなせるステファニー選手もしくはひまわり選手のどちらかは入るだろう。

残り1枠、個人的には当然水島選手です。勝負強さ、ディフェンス力の高さは大舞台で必要なもの。

が今年は林選手か根本選手なんだと思う。

だからって東京五輪でどうなるかは分からないし、シューター枠が最激戦区だろう。

インサイドは渡嘉敷選手次第なところがあるが、招集出来ないとなるとこちらも激戦区。

安定感で言えばさくら選手だが、昨年のW杯ではあのチーム状況下でありながら外れており、ホーバスHCの評価は高くないのだろう。

梅沢選手、中田選手にはポテンシャルはあるが、国際大会を戦うには谷村選手の堅実性を選ぶのではないか。

手短に済ませるつもりが15選手の評価してたらいつも通り(笑)

推し選手がいなくても好きなものは好きなんですね 笑笑

アジアカップだけでなく、今後の強化スケジュールすら未発表ですが、早く日本代表の試合を見たいですね。

そこで躍動し、笑顔の水島選手、三好選手が見られたらこの上ないです。