フィジカル強化の重要性

先日NHKBS1の番組でバスケの特集が組まれた。

5人制、3×3の男子日本代表にフィーチャーした内容だったが、その中でJBAの東野技術委員長の発言に興味深いものがあった。

(就任当初)日本には強みがなかった。何から始めればいいか分からなかった。

そこでフィジカル強化に着手したそうだ。

(3×3代表にBリーグWリーグの選手を招集したのもこういう理由とのこと)

W杯出場権獲得は日本国籍を取得したファジーカス選手の代表入り、アメリカで活躍しのちにNBAプレーヤーとなった渡邊雄太選手、八村塁選手を一部試合で招集できたことも大きい。

それだけでなく確かにBリーグで活躍する純日本人選手たちが試合の中で使えるフィジカルを身につけていることを感じさせる場面は何度かあり、選手たちは逞しくなっていた。

男子バスケは日本スポーツ界において避けられがちなフィジカル強化に向き合い、一定の成功を収めたのである。

W杯で決勝T1回戦敗退となった女子サッカー代表なでしこジャパンでも各方面から指摘されているが、日本人だからフィジカルやパワーで劣っても仕方ないという理屈は本来通用しない。

スピード、アジリティなど強みを磨くことは当然だが、並行してフィジカル強化も必要なのだ。

女子バスケは果たしてどうだろうか。

5人制代表は素早いパス回しから相手の陣形を乱し、スペースをつくり、イージーレイアップやオープンな状態での3ptシュートを増やす意図を感じる。

ベルギーとの強化試合では選手の戦術理解度は高いと思ったが、世界の強豪との公式戦で通用するのか疑問はある。

先月の3×3W杯ではサイズとフィジカルを兼ね備えた選手を揃えた強豪国相手だと綺麗な形で2ptシュートを打つことができず、逆に相手は国内基準だとタフショットを難なく決めていた。

昨秋の5人制W杯でも宮澤選手、エブリン選手らフィジカルコンタクトを厭わず、決め切れていた選手もいたが、バックコートプレーヤーの得点が少なかったと記憶している。

フィジカル強化とその成果を試せる場を増やす

国内リーグではお互い知り尽くした相手とプレーオフを合わせても30試合ほどしかない。

日本の高校や大学に留学経験のある選手以外外国籍選手もおらず、世界基準のフィジカルを日ごろから実感することもできない。

男子Bリーグは多すぎるくらい試合がある。年々外国籍選手のレベルが上がっている。

デメリットもあるが、代表クラスの選手は確実に上手く・強くなっている。

サッカーと比べて小さなコートで5人がぶつかり合うのがバスケットボール。

サッカー以上にフィジカルやパワーを高めることを考えなくてはならないと思う。

今回のタイトルからズレて、試合数増と外国籍選手解禁といういつもの結論で締めくくりたいと思う(笑)