game1はデンソーが圧勝。
あの髙田選手のプレータイムが20分満たない試合となるとデンソーが一方的に試合を進めたと推測出来る。
一転game2は接戦となったようで、見逃し視聴をしたが、勝敗を分けたのはベンチワークか。
25分までは優位に試合を進めたデンソー
オフェンス面でも徐々にヴクサノビッチHCの色が出てきたように思う。
インサイド中心で得点を取ることに関しては変わらないが、従来は髙田選手、さくら選手の高さ・フィジカルでねじ伏せるといった面が多く見られた。
その2選手の特長を使いつつ、昨季序盤カミノスコーチが実質指揮していた時にも試みていた素早いパス回しも取り入れ、伊集選手のドライブが活き、篠原選手も存在感を発揮できる。
日本代表での活動により、ひまわり選手は自信を手に入れ、3ptシュート力も上がり、完全覚醒。
台風の影響により山梨戦が順延となったことはデンソーにはむしろプラスで、開幕週を欠場した稲井選手も復帰。
この試合ではベンチスタートだったが、アシストを連発し、要所では3ptシュートも決め、健在ぶりをアピール。
アイシンAWも食い下がる
game1同様の展開もあり得たが、アイシンAWも意地を見せた。
酒井選手、北川選手がシンプルでテンポのいいパスで活発なオフボールの動きを生み出した。
遠藤選手、梅木選手が変化をつけ、近平選手のカットインからの得点などこれまでにあまり見られなかった形も出てきた。
梅木選手は高卒ルーキーとは思えない風格がある。今季のルーキーは末恐ろしい選手ばかりだ。
追いかける時間帯が続いたが、三間選手を起用するなど前半は我慢の采配も見られた。
3Q残り5分以降デンソーが自滅のような形で徐々に流れはアイシンAWへ。
デンソーとしては3Qで決着させるべき試合だったが、加藤選手の活躍もあり、アイシンAWがじわじわと点差を詰めた。
4Qに入って一度は逆転したアイシンAWだが、時間がかかりすぎた。
デンソーも耐えて逆転されても突き放されなかったのは称賛に値するが、それ以上にアイシンAWの力不足。
ピュアシューター不在により、3ptシュートで荒稼ぎという点の取り方ができなかった。
ベンチワークの差
3Qで活躍した加藤選手を4Q序盤で使わなかった意図が分からなかった。
当たっていた遠藤選手、梅木選手を使い続けたいのは分かるが、酒井選手、北川選手も前半チームに良いリズムをもたらしており、4Q残り5分までの中で使えなかったのか。
この日は38分の出場となった宮下選手も勝負所でシュートを決められず、さらにはイージーミスや周りを使えていないプレーも目立った。
デンソーが完全に流れを引き戻した残り2分で遠藤選手、梅木選手を下げて、酒井選手、加藤選手を起用したところで無駄な抵抗でしかない。
Wリーグの試合後のHCコメントを聞く機会はほぼないが、同じ日に行われたBリーグシーホース三河の鈴木HCと同じようなことを一色HCも言うのではと彼らの采配から想像できる。
10/20(日)vs.宇都宮
— シーホース三河 (@go_seahorses) October 20, 2019
試合後コメントをUPしました。#シーホース三河 #Bリーグhttps://t.co/N6ra6UVOVN pic.twitter.com/utaAAgh9YL
>内容的には良かったんですがどちらに転ぶかわからない状態で#21橋本選手に3Pシュートを決められて焦ってしまい
>何年も一緒にプレーしているメンバーと、新加入の選手の違い
>負けはしましたが若手にとっても非常に良い経験に
チーム全員が「我々は強い」「勝てるんだ」と自信を持てるよう導くのが指揮官の仕事で、アイシンAWにしても三河にしても選手たちは自信を失い、HCに対して疑心暗鬼になってしまうのではないだろうか。
両チームとも優勝は難しいかもしれないが、デンソーだからって宇都宮だからって連敗するほどの差はない。
(両チームともアイシングループですね...)
一方のデンソーも髙田選手、ひまわり選手が35分近く出場し、復帰直後の稲井選手も30分以上出場している。
しかしHCが流れを読み、適宜休ませている。
【#デンソーアイリス #8 #髙田真希】「味わおう最高の時間」へ向かって好スタートを切ったデンソーアイリス
— BasketballSpirits (@BBSpirits) October 22, 2019
明確な役割があるからこそ「その期待に応えたい」 開幕から4連勝し、唯一無敗を誇るのがデンソーアイリスである。セルビアからやって来た…… #Wリーグhttps://t.co/JvrYYXESiW
上記記事の中で髙田選手もこう語っている。
「出ている時間帯は常にアグレッシブにプレーすることが選手交代をするひとつのポイントです。誰が出てもアグレッシブに戦うことで良いディフェンスができ、良いオフェンスもできます。強いチームは誰が出てもレベルが変わらないですし、出たときにしっかりチャンスを生かして欲しいと思います」
スターターとして出場したものの決してプレータイムは長くなかった園田選手や田村選手、さらには畠中選手、篠原選手が自分の役割を理解し、繋げている。
結果としてプレータイムが長めだった選手も最後までパフォーマンスを維持できた。
デンソーは稲井選手が復帰し、移籍新加入の近藤選手もウォーミングアップには参加していたとのことで試合出場も近いだろう。
ヴクサノビッチHCの目指すスタイルも浸透し、12月にはもっと強いチームになっているだろう。
この試合でスターターを務めた園田選手のスクリーンやシューター篠原選手の活かし方などオフボールでの動きに磨きをかけたいところだろうか。
アイシンAWは一色HCが宮下選手以外の選手も信頼する。そこに尽きると思う。
メンバーは揃っている。デンソー相手にあれだけの試合が出来たのだから質の高いトレーニングも出来ているはずで、ベスト4に入れるポテンシャルもあるはずだ。
宝の持ち腐れはやめてほしい。