昨季からロスターが7人入れ替わった両チームの対戦。
三河は2季連続得点王のガードナー選手、ハマのオフェンスマシーン川村選手らを獲得。
得点力は上がったが、ガードナー選手への依存度が高く、ディフェンスの不安定さ・PGの経験不足もあり、4Qに崩れる試合が多く、第6節まで3勝7敗。
昨季同様苦しい序盤戦となっている。
一方渋谷はリーグ屈指の3ptシューター石井選手、ハードワーカー関野選手らを獲得し、ディフェンス強化を図ったが、補強が見事に当たり、安定した試合運びができており、6勝2敗(台風の影響で順延になった試合あり)。
タイムシェアを徹底し、40分間誰が出ても常にインテンシティレベルの高いディフェンスを維持し、相手のターンオーバーを誘う。
サクレ選手が契約締結後に引退というアクシデントに見舞われたが、代わりに加入したサイズ選手と三番手と目されていたジャクソン選手がチームの目指すスタイルにハマり、ケリー選手の特長もより発揮されるようになった。
外国籍選手もローテーションで起用でき、日本国籍を持つサンバ選手と北海道から移籍加入の野口選手も上手く使えており、非常にバランスがよい。
渋谷が自分たちのバスケを40分間遂行したgame1
三河が満足にボールを運ぶこともできないくらい渋谷は激しくプレッシャーをかけ続けた。
三河は普段プレータイムが少ない會田選手も起用し、PGを3人でローテションし打開を図るが、全ポジションでタイムシェアが出来ている渋谷がゲームを支配。
ターンオーバーからイージーレイアップやコーナー3pt、ポップアウトしての3ptなど渋谷のオフェンスが爆発し、100点ゲームを達成した。
三河PG陣の奮起が見られたgame2前半
個人的にはサイズ選手のプレーを観たかったが、マッチアップする三河のグラッドネス選手(orオトゥーレ選手)のプレーエリアや機動力等特徴を考え、ジャクソン選手を継続起用したのだろう。
対する三河もオトゥーレ選手よりディフェンス力の高いグラッドネス選手を継続起用した。
両チームとも狙いは当たっているが、game1とgame2で外国籍選手のローテーションしていればまた違った展開となったこともあり得るだけに、この辺りの駆け引きも妙ではある。
こうしてgame1から選手起用には変化がなかったが、一転三河の熊谷、長野が渋谷のディフェンスに屈せずボールプッシュをし、渋谷の持ち味を消しにかかった。
渋谷は流動的なオフェンスを展開できず、3ptシュートのアテンプトが少なく、得点を伸ばせなかった。
対する三河も前述の通りPG陣の奮起はあったもの、得点はガードナー選手と岡田選手の2ptに集中し、決して流れがいいとは言えなかった。
game1から引き続き桜木選手の覇気のなさも気になった。
三河の悪癖が出てしまった後半
前半は(サッカー的な表現になってしまうが)ディフェンスの立ち位置をやや高くし、渋谷の3ptシュートを3/12に抑えることができていたが、後半は10/19とやられてしまった。
(正直お家芸ではあるが)岡田選手、金丸選手、川村選手、ガードナー選手がことごとくあっさり交わされて決められてしまっており、これでは彼らの得点力も意味がなくなる。
【速報】SR渋谷が劇的ブザービーターで逆転勝利😳😳😳
— B.LEAGUE(Bリーグ) (@B_LEAGUE) 2019年11月3日
勝負を決めたのは#27 石井の3Pシュート!!@k_ishii27 @we_r_sunrockers #Bリーグ pic.twitter.com/x786qRspWJ
試合を決める石井選手のビッグショットも3ptシュートだったが、三河のディフェンスのウィークポイントがモロに出てしまった格好だ。
ペイントエリアをケアするあまりベンドラメ選手、石井選手を空けてしまうのは致命的だった。
結果論にはなってしまうが、最後の場面で加藤・川村・根來・ガードナー・グラッドネスの5人を並べたラインナップにも疑問が残った。
サイズアップで対処したのだろうが、機動力が落ち相手シューターをケアできなかったし、もし時間が残りオフェンスの機会が巡ってきた時にゲームをクローズ出来なかったかもしれない。
経験豊富なPGの不在が改めてクローズアップされた試合ともいえるだろう。
渋谷はチームマネージメントに課題か
結果渋谷の2連勝で幕を閉じたが、強豪ひしめく東地区においてCS出場となると甘さもある。
チーム全員で戦うという意思は評価できる反面、コーチ陣が準備段階でコンディションや相手との相性など見極められてないとも言えますよね。 https://t.co/hASdiI2GA1
— ゆうちゃん (@y_e_k_o) November 3, 2019
ベンドラメ選手にキャプテンを託したのならもっと試合を任せるべきだし、三河とのgame2後半のようにケリー選手頼みになってしまうとA東京や宇都宮相手では厳しい。
東地区を勝ち抜くにはgame2のような試合は残り2分までで決着させなくてはならない。
杉浦選手、サンバ選手をもっと活かしていきたいところではないか。
三河はもう少し柔軟な選手起用を
金丸選手、川村選手、岡田選手と日本人トップクラスのスコアラーが揃う。
桜木選手は出場しても従来のようにインサイドで起点となれていない。
ガードナー選手はこれまで全試合にスターターで出場し、プレータイムも長いが、諸刃の剣でもある。
インサイドにオトゥーレ選手、グラッドネス選手を並べ、バックコートプレーヤーで得点を取っていくオプションがあっても面白いと思う。
ガードナー依存では今季もギリギリCSに出場できるかできないかのレベルでしか戦えないだろう。
久々にBリーグの試合レビューを書きましたが、来週後半女子代表戦があり、来月はWリーグが再開するので、次の男子関連記事は早くても天皇杯決勝あたりかと思います。
それまでお待ちいただければと幸いです←誰も待ってないだろうけど(笑)