コロナウィルス余波〜Wリーグレギュラーシーズン打ち切り〜

コロナウィルスの影響により、昨日Jリーグが3/15までの全公式戦の延期を発表した。今日になって首相が大規模イベント等の自粛を呼びかけ、Wリーグにも影響不可避な状況となっていた。
個人的には4試合or6試合の無観客試合もしくは3/15まで中断してプレーオフを予定していた期間に延期し、プレーオフは非開催を予想していたが、斜め上の結末が待っていた。
それはレギュラーシーズン打ち切り=残り6試合を実施せず順位を決めるというものだった。
 
 
色々と思うことはあるが、ここではWリーグ・各チーム・選手やスタッフ・ファンに与える影響のみを述べていきたい。私は主に以下の4点が引っかかった。
 
  1. 順位決定方法の不公平さ

  2. 中断期間の活動の場を失う

  3. 引退・退団予定選手の心情

  4. 3x3五輪予選への悪影響

1.順位決定方法の不公平さ
例えばトヨタ自動車は2位でプレーオフを迎えるが、本来富士通JX-ENEOSとの対戦を

残しており、2位どころか3位も危うかった。最後までやったとしてもJX-ENEOSの1位は堅く、プレーオフ出場チームは変わらないと思うが、2~5位・6~8位は変わる可能性が高かったと思うので、非常に残念でならない。

コーチングスタッフ刷新、選手の大幅入れ替えを検討していたチームの幹部としてはそこに早く着手できるのでかえって好都合かもしれないが)

リーグ側は無観客試合であっても選手・スタッフ(さらには審判も)が公共交通機関で移動するリスクを主張しているが、多くの国民が仕事や学校の為に公共交通機関を使わざるを得ない状況にあり、矛盾を感じてしまう。また面倒なことはせず、稼げるプレーオフは維持したいという姿勢も垣間見えてしまう。
 
2.中断期間の活動の場を失う
東日本大震災の頃私はサッカーオタクだったが、Jリーグが中断している間は練習試合を見ることが出来た。チャリティイベントで選手と接することも出来た。しかし今回の場合、そういうことは一切叶わない。Wリーグの場合、選手に練習以外は自宅待機しろと言わんばかりのリリースを出しており、(不謹慎厨に怒られそうだが)SNSで選手の楽し気な様子を見ることも半月ほどはできないだろう。
 
3.引退・退団予定選手の心情
これらの選手は並々ならぬ思いでリーグ戦再開を迎え、残り8試合に賭けていただろう。チームをプレーオフに導きたいという思いでいただろう。8位以上のチームは最低あと1試合はあるが、9位以下のチームは全日程終了となる。ファンやお世話になった会社関係者にプレーで感謝の意を示す機会がなくなってしまった。ラグビートップリーグなどのように3/14,15だけでも開催は出来なかったものか...
 
4.3x3五輪予選への悪影響
私はここを一番懸念している。山本選手、篠崎選手、ステファニー選手、西岡選手が出場予定ではあるみたいだが、彼女たちはWリーグで1つでも上の順位を目指す戦いの中で腕を磨き、勝負勘を維持していくはずだった。しかし今回の決定により戦いの場を失ったまま、五輪予選に向かうこととなってしまった。恐らく強化合宿はするだろうが、4人では練習の効果が薄いし、かといって今までのように他の5人も呼ぶとなってもモチベーション面が疑問だ(所属チームでのプレーオフに気持ちが向いているはずだ)
 
 
悪いのはウィルスだが、五輪(5人制)を気にしすぎた過剰対応な気がしてならないし、それにしても他にやり方はなかったか。
例えば3/14,15のみ無観客試合として開催。未消化のカードのうち順位が近いチーム同士の対戦を組むトヨタ自動車なら富士通JX-ENEOSデンソーなら三菱電機シャンソン化粧品といった具合で。
不公平感は軽減できる。引退・退団予定選手が完全燃焼は出来ないだろうが、多少なりとも気は晴れると思う。3x3代表選手も五輪予選に向けて弾みをつけられる。
 
 
今回の決定が覆ることはないだろうし、感染の広がりを食い止められなければプレーオフの開催も危ういことは分かっているが、今後も天災などどういうイレギュラーが起こるか分からないので、教訓にしてもらえばと思う。