※お前が選ぶベスト5だけサクッと見たいって方はだいぶスクロールしてください←前振りが長いですw
未曾有の事態により、2地区制で争われている今季のWリーグ。5月に一度は例年通りの方式によるスケジュールが発表されており、選手やコーチも想定外の地区制導入だったかとは思うが、試合を重ねるごとに地区ごとの特色がハッキリしてきて、興味深い。
東地区は一言で表すならば日本女子のスタイル、スマートな戦いが多い。日本代表のホーバスHCが元ENEOS、今季就任した日立ハイテクの内海HCは元ENEOS、日本代表のHCである。日本代表のPG町田選手が司令塔として君臨する富士通は緻密なモーションオフェンスを仕掛けてくるチームだ。これらの3チームに対して東京羽田、新潟は歯が立たず、シャンソン化粧品も戦力不足から厳しい前半戦。点差が開く試合が多かったのは残念なところだった。
一方の西地区はトヨタ自動車が一昨季からスペイン人、デンソーは昨季からセルビア人が率いて、欧州のスタイルが取り入れられている。近年欧州では男女似通ったバスケスタイルだと言われているらしい。確かに国際大会を見るとスペインやベルギー、セルビアなどはBリーグのチームかと思うくらいの戦い方をしてくる。いくら欧州人が率いようとサイズで劣る日本の女子チームが欧州の模倣は出来ないが、モンデーロHCが就任当初掲げていた日本と欧州の良いところを組み合わせたスタイルがトヨタ自動車もデンソーも出来つつある。先日のトヨタ自動車×デンソーはBリーグファンや女子バスケのプレー強度や迫力に物足りなさを感じている人でも満足できる試合だったと私は思っている。そのレベルに対抗するためトヨタ紡織は齋藤選手、飯島選手らが個の能力を磨き、三菱電機は見崎選手、永井選手が台頭してきた。上位4チームの対戦だとディフェンスのインテンシティが双方高く、格闘技感があって、個人的には見応えがある(アイシンAW、山梨も追いつき追い越せで頑張ってほしい)
今季は女子スペインとセルビア代表HCがWリーグで采配を振るい、これまでのWリーグでは考えられなかったことが起こり、改めて強豪国のタフさを学んでいる。両HCが再来日後、12月の皇后杯に向けてどのようなチーム作りをするか注目。ルーカス&マリーナHC、どうかお体に気をつけて。
— 小永吉陽子 Yoko Takeda (@y_takefield) 2020年11月1日
ヘッドコーチも三好キャプテンも、今シーズンの強さの秘訣に『チームの信頼関係』を挙げました。コート上だけでなく、ベンチでも試合を盛り上げるパフォーマンスをしているアンテロープスの皇后杯とリーグ後半戦に期待大!#Wリーグ https://t.co/Ek1f6JWKIh
— バスケット・カウント (@basket_count) 2020年11月2日
ようやくマルコビッチヘッドコーチが合流したデンソー。指揮官が求めるアグレッシブな守備はすでに体現できているようなので、次はその守備力をどう攻めに繋げていくかが鍵となりますね。ここからチーム力を高めて、どんなチームへと変貌するのか楽しみです!#Wリーグ https://t.co/p3k05mBaJh
— バスケット・カウント (@basket_count) 2020年11月2日
という具合に東地区と西地区では特徴やチーム間の実力差が異なる中で個人成績はほとんどの項目で上位3人を東地区の選手が独占している。セ・リーグとパ・リーグでまとめて最多勝や首位打者を決めるようなもので、おかしな話なので、各項目西地区のベスト3をまとめてみた。
得点
- 髙田真希 16.60pt
- 渡邉亜弥 16.50pt
- 馬瓜エブリン 16.10pt
アシスト
- 安間志織 5.90
- 川井麻衣 5.50
- 渡邉亜弥 4.90
リバウンド
- 馬瓜エブリン 8.20
- 髙田真希 7.90
- 赤穂ひまわり7.70
スティール
- 水野菜穂 2.50
- 安間志織 2.40
- 齋藤麻未 1.90
ブロックショット
- 西岡里紗 1.70
- 髙田真希 1.20
- 小菅由香 1.10
フィールドゴール成功率
- 馬瓜ステファニー 60.29%
- 赤穂ひまわり 59.04%
- 西岡里紗 55.00%
3ポイントシュート成功率
- 安間志織 48.00%
- 加藤瑠倭 38.71%
- 梅木千夏 36.36%
フリースロー成功率
- 齋藤麻未 91.67%
- 河村美幸 88.00%
- 渡邉亜弥 86.49%
3ポイントシュート成功率ランキングを見ると西地区のディフェンス強度の高さが垣間見える。三好選手、根本選手といった代表クラスの名シューターの成功率が上がっていない。昨季リーグ1位の梅木選手や内堀選手がここにきてランキングを上げてきたが、それでも36%ほどに留まっている。その中で西地区トップは安間選手。年々外からのシュートの安定感は増しているが、それでもトヨタ自動車において外を一番警戒されるのは三好選手。乗せてはいけない選手を封じた結果、安間選手がオープンで沈めているのだろうか。それも素晴らしいことだが、試投数が多い選手が上位に名を連ねていないとなるとディフェンスが優っているのかなと思う。
という長い長い前振りを経ての発表です。
MVP
安間志織(トヨタ自動車 #15)
スピードとトリッキーなプレーが魅力ある選手だが、以前は時に強引すぎるプレーも見られた。今季はプレー判断が格段に向上。ドライブにしてもコース取りがよく、イージーレイアップでの得点が増えたように思う。その結果がスリーポイントシュートとアシストで西地区1位、スティールでも同2位ではないか。文句なしのMVP(だと思っている)
HT 紡織23-44自動車
— ガルシア🚗 VAMOS!FlyingHigh! (@LI_Garcia_10) 2020年9月19日
残り3.1秒・19点差でタイムアウト取って、ラストオフェンスを決め切って、ハーフタイムに入る。
平末の速さが目立ったけど、前半最後に安間が魅せました! pic.twitter.com/Ef9iTEBJct
#安間志織 選手が魅せる🏀✨
— 【公式】トヨタ自動車アンテロープス🏀Toyota Antelopes (@Antelopes_1) 2020年10月4日
(@shiiori0722 )
リーグ開幕前に発表した
"アシストパス8本以上"という公約は
トヨタ紡織戦で達成😳
\ フルバージョンはYouTubeへ/https://t.co/l7bOet6hQp#Antelopes #アンテハイライト #Wリーグ #踏み出せ pic.twitter.com/54TFkvIc4B
ベスト5
安間志織
4人は素直に決められたが、最後の1人で迷った。10試合トータルの個人成績でいえば東藤選手、渡邊選手(三菱電機)、宮下選手。キャプテンとしてどんな試合展開でも気持ちを切らせることなく得点を奪いにいき、リバウンドやルーズボールに喰らいつき、チームを支えた水野選手(山梨)も捨てがたかったが、トヨタ自動車戦、トヨタ紡織戦で強烈なインパクトを残した本川選手に決定。得点・アシストだけでなくPG的な役割も担い、チームを牽引。髙田選手のチームというイメージが強いデンソーに新たな風を吹き込んだ。
赤穂ひまわり(デンソー #88)
※写真がないのは不覚…(次の写真にコッソリと写ってはいますが…スミマセン。。)
姉さくら選手、双子の雷太選手(千葉ジェッツ)は巧い・賢いイメージがあるが、ひまわり選手ってどういう身体の構造してるんでしょうね。以前はメンタル的にひ弱で、身体能力を活かし切れてないイメージだったが、今ではWリーグ屈指のアスリート能力で相手を苦しめまくってます。ここも文句なしでしょう。首位がデンソーだったらひまわり選手がMVPです。
馬瓜エブリン(トヨタ自動車 #0)
得点力のある選手が揃っているものの、確固たるエースは不在だったトヨタ自動車。今はエブリン選手と多くの人が認めるだろう。得点が西地区3位、リバウンドは同1位。デンソーとの大一番でも結果を残した。あとはプレーオフ、代表の公式戦などさらにプレッシャーがかかる試合でも動じないメンタルを。妹のようなちゃらんぽらん(桜花学園井上先生談)さを時には試合で出してもいい。
髙田真希(デンソー #8)
正直なところ髙田選手や渡嘉敷選手は殿堂入りにしたいですが、脅かす選手がいない。絶対的な存在。インサイドでの強さは言うまでもなく、年々重要性が増しているストレッチ4の役割も担っている。3年前のアジアカップではほとんど打っていなかった記憶だが、今では長身ながらアウトサイドシュートが得意なシューターに分類しても差し支えないレベルだと思う。身体能力の衰えも全く見られない、どころかむしろ進化している印象。このブロックショットなんかハシーム・サビート・マンカかと思うくらいです(・。・)本人のモチベーションが続けばあと5年、いや10年日本代表のインサイドに君臨し続けそうだ。
エモいブロックショット😲#髙田真希#デンソーアイリス#Wリーグ pic.twitter.com/2FbX84WBYN
— ガルシア🚗 VAMOS!FlyingHigh! (@LI_Garcia_10) 2020年10月25日
ベスト6thマン
畠中春香(デンソー #17)
6試合終えた時点では右に写っている山本選手だったが、以後4試合は本来のパフォーマンスを発揮できなかった(随所に凄みは見せていたが)6thマンは中継ぎ投手のような安定感が必要な立ち位置であり、畠中選手を選出。彼女こそまさにストレッチ4タイプだが、それだけでなく、スクリーン、ボックスアウトなど縁の下の力持ちとして貢献度は高かった。髙田選手やひまわり選手が輝くのも畠中選手のような渋い選手がいてこそ。サッカー日本代表元監督のトルシエ氏は「完璧なチームとは、8人の明神と3人のクレイジーな選手で構成される」と明神選手の貢献度の高さを称えていたそうだが、畠中選手もそういう選手だと思います(伝わりにくいですねスミマセン←)
ベストディフェンダー
赤穂ひまわり
リバウンド、スティール、ブロックショット…どこから出てきた?!と驚くことの連続。壁となって立ちはだかった。彼女がいなければデンソーは毎試合10失点くらい多いと思う。10は大げさかな(笑)でも5は彼女で防いでると真剣に思う…
新人王
平下愛佳(トヨタ自動車 #14)
9月の4試合ではセンセーショナルな活躍を見せた平末選手はその後プロの壁にぶち当たっているが、平下選手は良い意味でルーキーらしくなく、安定したパフォーマンスを披露した。ポーカーフェイス、動じない、常に求められるプレーが出来る。メンタルが強いというと女子バスケでいえば大神さんのようなタイプを思い浮かべる人が多いと思う。勿論強いでしょうが、一番強いのって平下選手とかサッカーの遠藤保仁選手とかみたいなタイプだと私は思う。ショットクロック残り少なくても飄々とミドルシュートや3ptシュートを決める姿はベテラン選手の風格すら漂う。一方でリバウンドをとって一気にフィニッシュまで持ち込む姿はエネルギッシュそのもの。スター軍団トヨタ自動車で高卒1年目からこれだけ活躍できるとは末恐ろしい選手である。ポジションも特長も違うが、岡本選手(ENEOS)のようにどんなスターが入ってきてもチームに必要とされる選手になっていくと思います。
(井上先生これからもトヨタ自動車へ逸材を送ってください。でもアイシンAWにもお願いします。その2チームだけでお願いします)
🏀#Wリーグ 第6週🏀#トヨタ自動車🆚#デンソー Game1
— バスケットLIVE (@BASKETLIVE_JP) 2020年10月27日
トヨタ自動車のルーキー #平下愛佳✨
デンソーと西地区首位を争う一戦
1Qにブザービーター👏👏👏#バスケで日本を元気に#踏み出せ#LOVED@wjbl_official@Antelopes_1
MIP
上長美菜(アイシンAW #37)
小川・桜木体制で確固たる地位を築いた大卒3年目のコンボガード。ハートと体幹が強く、タイトなディフェンスが敷かれていてもこじ開けるようなドライブと強く速く鋭いパスで打開していく。チームは開幕戦に勝利したあと9連敗を喫したが、コートでもベンチでも味方を鼓舞する姿勢には見ているこちらも勇気づけられた。
『アイシンAW リマさん』
— ヒサ(コアラーズ私設応援団長) (@hisacd2024) 2020年11月1日
今季はプレータイムもあり、アグレッシブにチームを鼓舞していた姿が印象的だったリマさん
そのリマさんが前日に怪我あったとは思えないぐらいベンチで戦う姿に熱いものを感じました#上長美菜 選手#アイシンAWウイングス #Wリーグ#踏み出せ#バスケで日本を元気に pic.twitter.com/zhDSfVLOjb
勝つ!!!!! pic.twitter.com/F2mqO9uYsb
— ガルシア🚗 VAMOS!FlyingHigh! (@LI_Garcia_10) 2020年10月25日
さて月末までどう過ごしましょうか…
他のスポーツ観に行こうかなと思いつつ、3,500円で3試合堪能できて、どの試合にも好きな選手がいるWリーグと2,500円くらいで1試合で特別好きなチームも選手もいない他のスポーツで比べるとコスパ悪すぎて躊躇ってます←
どなたかコスパの良いオフの過ごし方を教えて下さいw