シーホース三河とアイシンAWウィングスの戦術に相関関係はあるのか

競技未経験者、細かい・難しいスタッツの読み解き方も知らない素人が主観を元に分析してみます(笑)

 

シーホース三河、国内バスケファンなら誰もが知る名門。ところが比江島選手、橋本選手が移籍すると2季は低迷。このままでは古豪と言われてしまうレベルだった。彼らが移籍して自分もWリーグヲタクになってあまり見なくなったが(笑)たまに見ると…

  • 重いオフェンス
  • リバウンドやルーズボールへの淡白さ
  • 戦術ガードナー

ガードナー選手とジェイアール選手の相性も悪いように見えた。PGの選手が若返ったが固定できず、勝ち逃した試合も多かったのではないか。

 

アイシンAWウィングス、こちらはプレーオフ進出がやっとなレベル。選手が「負け癖がついてしまっている」と認めているチーム。一昨季はトヨタ紡織日立ハイテクからも勝利を収めているが、昨季は仕事と両立でバスケに励み練習環境にも恵まれないクラブチームからの勝利に留まった。

Wリーグヲタクになった当初はたまにしか見ていなかったが、このチームの印象としては

  • パスのテンポが悪い・オフボールの動きが少ない
  • ファストブレイクが禁止されているかのごとく、守→攻のトランジションが遅い
  • 戦術宮下(with白)

試合中の選手たちはコミュニケーションが少なく、宮下選手以外自らアタックする選手が皆無に等しかった。ベンチメンバーもどこか白けていて、雰囲気が芳しくなかった。

 

アイシングループのこの両チームのここ2季の状況は似ているとも言えるが、1人の男が両チームにポジティブな変化をもたらした。シーホースのレジェンド・桜木ジェイアールである。

 

シーホースは現役引退したジェイアール氏の32番を移籍新加入の日本代表ビッグマン・シェーファーアヴィ幸樹選手が背負い、外国籍選手登録のレギュレーション変更に伴い、2m近いビッグガードのカイル・コリンズワース選手らが加入。黄金期を支えた柏木真介選手も復帰し、常勝軍団復活へと歩みを進めている。

  • コリンズワース選手のリバウンドとそこからのコントロール
  • 黒子に徹する川村選手、ウィティングトン選手
  • 点をとることに専念する金丸選手
  • 良い意味で絶対的な存在ではなくなったガードナー選手
  • 攻守にエネルギッシュなシェーファー選手

今回ブログを書こうと思ったキッカケは上記記事を見たことだが、正直自分には難しくて何のこっちゃって話です(笑)この記事で読み取れたことと自分の印象を総合すると3ptシュートのアテンプト・幅を広く取ったオフェンス、アーリーオフェンスが増えたこと(=ガードナー選手、ジェイアール選手のローポストありきではなくなった)、柏木選手の存在により長野選手ら若手ものびのびとプレーするなどベンチメンバーの充実。このあたりが好調の要因だろうか。どのスポーツでも一般的には守備からリズムを作ることが多いと思うが、シーホースに関しては攻撃の流れが良いと守備にも良い影響を与えるチームだと思う。

東西の地区格差を指摘する声もあるかもしれないが、開幕節ではオールコートプレスを身上とする渋谷に連勝。両地区合わせて勝率1位の宇都宮からも1勝しており、ホンモノではなかろうか。ただ渋谷と似たタイプの秋田に1敗していることから考えるとアグレッシブなディフェンスをしてくる若いチームには分が悪そう。ベテランが多い故か。

2月に宇都宮と再激突、3月には千葉との対戦が共にアウェイで控えている。ここで対等に戦えれば頂点も見えてくるが、そのためには高橋選手がフィットし、よりタイムシェアしていく必要があると思う。

 

 

ジェイアール氏が現役引退してテクニカルアドバイザー(TA)として加わったのがウィングス。選手の入れ替わりはあったものの鈴木HCが君臨し続けるシーホースに対してウィングスはHCが交代し、インサイドの主力選手も抜けた。新戦力は高卒ルーキー1名に留まった。小川HCの就任が7/1(Wリーグでは概ね6月上旬から新チームが始動する)。ジェイアールTAは開幕前のメディアインタビューで「役割はAC」と語っているが、実質HC?2頭体制?この辺りは14試合見続けてもよく分かりません(笑)何にせよ1からの状態でスタートは出遅れた。8月中旬には活動休止を余儀なくされた。その中でジェイアールTAが持ち込んだ「havefan」のスローガンの下で選手たちが試合というアスリートにとって成果を表現する場を楽しんでいる感が伝わってくる。これが最大の変化。ジェイアールTAも現役時代は自らのプレーがうまくいかない時、試合内容が芳しくない時など不貞腐れてる光景をよく見たものだが、若い選手たちに根気強く指導している姿が印象的である。

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そして選手ありきの戦い方=選手それぞれの特長が活きる戦い方、前体制下では出番に恵まれなかった選手や大怪我明けの選手も積極的に起用するなど先入観を排除した采配も好印象。

  • 自ら点をとるだけでなく周りを活かすプレーが増えた宮下選手
  • 上長選手、江良選手の果敢なドライブイン主力ガードに成長
  • プレーの幅を広げた近平選手
  • 怪我で出遅れた三間選手が今では移籍した選手たちの穴を補って余りある活躍ぶり
  • ムードメーカー遠藤選手

と書くと知らない方が見たら今季大躍進したかのように思ってしまうかもしれないが、現状は14試合を終えて3勝11敗で西地区6チーム中5位に甘んじている。中身は大きく変わったが、結果はあまり変わっておらず、今季もプレーオフ進出は厳しくなったのが現状である。勝てそうな試合は3試合ほどあったし、前半は良かった試合もあったが、簡潔に言うならば勝負弱い・脆い・詰めが甘いといったところか。

シーホースのように勝ち方を知っているHCも百戦錬磨の選手もいない。タイムシェアしていても追い込まれると宮下選手、梅木選手一辺倒になってしまうが、彼女たちとてガードナー選手や金丸選手のような怪物感があるわけではない。年明けの試合では上位チームとのサイズ、フィジカル差を埋めるべく好連携のディフェンスでゴール下に入れさせず、スティールからの速いオフェンスでの得点が何度も見られた。ハーフコートでのボールの動かし方にも進化が見られ幅の取り方はシーホースっぽさを感じさせるなど成長の跡は示したが、いかんせん3ptシュートのアテンプトが少なく、成功率も低い。3ptシュートへの意識は見られるが、皇后杯シャンソン化粧品戦でハマっていたP&R、P&Pも封じられるなど相手のスカウティングも進んでいる。

課題は色々とあるが、一番は3ptシュートの精度だと思っている。ここを上げて、上位チームから勝利し、負け癖を払拭して、今季を終える。これがチームの歴史を変え、選手たちは自信をつけて、コーチジェイアールもステップアップできる。

 

とまとまりのない感じになりましたが、シーホースとウィングスは以前も今も似たところが多く、またバスケは繋がってるので、BリーグWリーグも(出来れば大学や高校も)見てください!ってことを言いたいわけです。

(会場で選手やコーチに声掛けする人とかは嫌だけどね…)

ジェイアールTAは近い将来シーホースのHCを務める人財だと思います。指導者としてどう歩んでるいるかに注目してみる価値は絶対あります。毎試合、毎週ではなくてもある程度定期的に見ておくと進化・変化も感じられて、興味深いです。

また彼以外にも北海道の宮永HCは昨季まで富士通でACを務めていました。シャンソン化粧品には鵜澤ACがいます。シーホースに所属していたらしい佐藤信長氏は東洋大学HCを務めている。Bだけ、Wだけではなく幅広くチェックしておくと新たな楽しみ方を手に入れることも出来ると思います!

 

日本バスケ界の発展を願って。シーホースのジェイアールHCが誕生する頃には賑わいがあるアリーナに戻っていることを願って。

その頃はここではなくて新アリーナかなぁ…

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