Wリーグ2020-21 セミファイナル game1

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トヨタ自動車○79-56●富士通

バスケットボールというスポーツにおいてデカいことは正義である。ベストメンバーのENEOSとの試合では毎回痛感してきたことだが(もちろんENEOSの強さはデカいだけではないです)、トヨタ自動車富士通相手に見事なまでにサイズ、フィジカルの差を見せつけた。ポイントとしては

だろうか。

トヨタ自動車が終始リードを奪っている展開だったが、立ち上がり5分くらいはビハインドの富士通の方がプラン通りの戦い方が出来ていたと思う。果敢なディナイディフェンスでインサイドで形を作らせず、ターンオーバーを誘発することも出来ていた。しかしトヨタ自動車はそれでもミドルレンジからシュートを決めていき、富士通のプランを崩し、中から外から自在に攻めてリードを広げていった。すると点差、さらにはレギュラーシーズンでの負傷も考慮してか安間選手、河村選手を一度下げるなどセカンドユニットで戦った。富士通としては詰め寄りたかったが、ここで脇選手の5ptなどでむしろ差を広げた。この時間帯を操ったのが山本選手。

余談だが私がWリーグを本格的に見始めたころバスケIQ高すぎだろこの選手と思ったのが山本選手。注目してみていくと高卒ルーキー、にも関わらず高校の大先輩にベンチから指示送ったり大物感たっぷり。トヨタ自動車では安間選手中心のチーム作りが進んでいったこともあり、鳴りを潜めていた感があったが、今日の試合ではあの時の感覚を思い出したような気がします。

と山本選手の操縦の下、前半終了時で42-21。1Q終盤の脇選手と山本選手のP&Pからの3ptシュートは富士通にダメージを与えたと思う。的が絞りづらくなっただろう。正直試合は決まってしまった感があった。解説は2Q終盤にはエブリン選手の1人キャンプについて話し始めてましたからw

 

3Qも前半の流れを維持して試合を進め、オコエ選手、内野選手が3ファールで下がらざるを得なくなった。明日に繋げたい富士通は町田選手のパスワークからオープンを作り、3ptが決まり始めた。インサイドの選手が開いて決めるのは理想的な展開だっただろう。

20点以上差はあったが、トヨタ自動車がすかさずタイムアウト。流れを切って山本選手、ソハナ選手を投入すると富士通の仕掛けたゾーンディフェンスを連続3ptシュートであっさり崩した。ここで勝負あり。フィジカルで何とか対抗出来ていたオコエ選手不在のインサイドをソハナ選手が支配。トヨタ自動車は思い切ってドライブを仕掛けることも3ptシュートを打つこともできた。富士通も最後の望みにかけて残り45秒でオコエ選手を戻して、ゾーンプレスを仕掛けるもトヨタ自動車はオフェンスリバウンドを死守すると山本選手がオコエ選手の4つ目のファールを誘発。さらには3ptシュートも決めて、富士通を意気消沈させた。桜花学園高1年生時のプレーを見て惚れたという仙人もご満足の様子です(笑)

 

富士通トヨタ自動車のサイズ・フィジカルに対抗する術を見い出せずに1試合終わってしまった感がある。選手層薄いチームの方がこうなってしまうとかなり厳しい。レギュラーシーズンが4試合中止になったのを差し引いてもアーリーエントリーの3選手をチームに組み込めていないのは戦術や約束事の特殊性ゆえかもしれないが、インカレMVPの選手を使いこなせないのは勿体ない。

秘策はあるのか、岡田選手を起用してくるのか。とにかくこのまま終わって欲しくない。

 

ENEOS○73-72●デンソー

予想通り、いや予想以上にメンタル、エナジーの闘いだった。

あの髙田選手が2本連続でFTを落とす。2本目は意図的なのかもしれないが、そうだとしてもチームとしての意思統一は出来ていたか。世界的名将とて冷静でいられなかった。

執念とか圧でコースが空いて、FTは決まるのだろうか。選手個々の経験値はこれまでの10年ほどと比べると劣るかもしれないが、チームとしての経験がモノをいうのだろうか。

途中入浴したりしてたので細かいこと分からないですが(笑)、たとえフルで見てたとしても戦術や戦略、技術の分析はしたくない試合ですね…デンソーファンだったらバスケ嫌いになりそうです。。

デンソーの選手たちのショックは計り知れない。身体の疲労度はENEOSの選手たちの方が高いだろうが、勢いで連勝しそうな気がする。名将がどう手を打つか(渡部選手今日はDNPですね)、ENEOSは正直なところメンタル勝負しかないと思うが、それで押し切れるか。

デンソーとしてはこのロスターで満身創痍のENEOSに連敗したら、向こう10年はタイトル獲れないと思う。それくらいの危機感を持って、3戦目に持ち込んでもらいたい。3日連続となるとENEOSとて気持ちが続かないかもしれない。

 

予想としては2カードとも明日で終わりだが、素人の予想を覆してほしい。せっかく3戦目までテレビ中継を組んでくれている。このご時世だからこそ見てくれる人は多いかもしれない。そういう人たちに女子バスケの魅力が伝わる試合になればと思う。いわゆる熱い闘いってだけでは伝わらない。女子バスケならではの魅力が溢れ出る試合を期待している。