Tokyo2020 5人制女子日本代表 ×フランス

🇯🇵日本74-70フランス🇫🇷

どんなスポーツでも勝敗を分けるターニングポイントがあると思うが、それが分からないくらいこの試合は流れが目まぐるしく変わった。バスケをあまり見たことがない人にも面白みが伝わったのではないだろうか。ボクシングの村田諒太選手も圧倒的に面白かったとのこと。

それだけ伝わる力がある試合だったので、ああだこうだ語る必要はないと思いつつ、あえてターニングポイントを語るとすると1Qでフランスの高さにやられて点差が開いても理想とする速い展開のオフェンスが出来なくても焦れず、3Qの町田選手、クラッチタイムの長岡選手など決めるべきところで3ptシュートを決めたことか。

ディフェンスからリズムを作って、グルダ選手封じなどリバウンドでも互角だったこと。ディフェンスが崩れなかったことが後半の髙田選手爆発にも繋がっていると思う。

そして先発ピッチャーを引っ張りすぎる的な選手起用も多いホーバスHCがタイムシェアを徹底し、途中出場の選手やコートに戻ってすぐの選手が結果を出したこと。これまで代表戦では記憶にないくらい躍動していた馬瓜選手のドライブイン、物怖じしない東藤選手、一度町田選手を休ませるために送り込まれたであろう宮崎選手が試合を決定づけるプレーをした。チーム一丸の全員バスケで制した。

 

フランスはストロングポイントを強調するがあまりグルダ選手一辺倒なオフェンスになってしまったか。日本としてはインサイド陣のフィジカルの消耗はあったにせよ守りやすかったのではないか。セルビアのマルコビッチHCやスペインのモンデーロHCならこういうとき日本をどう攻略するかと考えてしまうWリーグヲタクだが、決勝Tで対戦があることを期待している。

 

課題としては両チーム合わせて最長の36分出場だった髙田選手の負担軽減。決して調子が良いとは思えない中で大きな仕事をやってのけるあたりはさすがの一言だが、4分の出場に留まったオコエ選手に期待。緊張から解き放たれて6,7月の強化試合で見せていたプレーを取り戻せるか。

気負いすぎなくらい積極的に得点を狙いにいっていた本橋選手は偶然のバッティング的なまさかのアクシデントに見舞われた。軽傷であることを願いたい。

宮澤選手の肩は1年2年経っても治らないと思えてしまうくらい深刻そうに見えるが、経験豊富で勝ち方を知っている選手。この試合のように15分ほどインサイドの繋ぎ役として起用すれば貢献してくれるはず。3ptシュートは見せ球としてしか使えないだろう。

 

コーチ陣が選手のコンディション、戦況を見極め、ギャンブル采配をしなければアメリカとも好ゲームを演じられるかもしれない。期待が大きく高まった東京五輪初戦だった。