女子バスケアジアカップ準決勝 vsオーストラリア

  • vsオーストラリア 67-65

オーストラリアは五輪からメンバーを総入れ替えしているチーム。勝たなければいけないチームだが、サイズがあり、シュート力も高い難敵。

日本は中2日で頭がリフレッシュされただろうか。オフェンスがテンポよく、アタックとパスの判断もよかった。ニュージーランド戦、韓国戦では持ち過ぎな感もあった山本選手も特長を発揮できていた。1Q終盤は余裕が生まれ、これまでプレータイムが少なかった選手たちもコートに立った。

しかし主力メンバーにはかえってプレッシャーになったか。2Qは一転リズムが悪くなり、外だけでボールが回り、オープンで構えるシューターを活かせず、苦し紛れのシュートが増えた。当然得点は伸びなかったが、山本選手のステップバックスリーなど個人技で食らいつき、ディフェンスでも粘り、離されずに折り返した。

オフェンスリバウンドを取り切れなかったこと、FT獲得回数が少なかったことは改善点だが、決して悪くはない前半だった。

 

後半は赤穂選手が大車輪の活躍。疲労が感じられる中で3ptシュート、ドライブ、カットイン、リバウンド、ブロックと躍動した。チームにエナジーを与え、全体的にペイントアタックが増え、FTを獲得できるようになった。ディフェンスにも波及し、プレッシャー強度が上がった。

ここぞの場面で3ptシュートを決めてくれる安定感ある林選手、4Qでギアチェンジ(ENEOSだけにガソリン補給?笑)した宮崎選手、キツい状況でも楽しむ馬瓜選手などなど皆凄かった!

中田選手のオフェンスリバウンドでの奮闘も見逃せない。取り切れることは少なかったが、オーストラリアにジャブを打ち続け、結果クラッチタイムではオフェンスリバウンドが日本にこぼれるなど優勢に試合を進めることができた。

 

オーストラリアも今回唯一のWNBA選手であるウィットコム選手の闘志は日本を苦しめた。WNBAプレーオフを終え合流即今大会となったようだが、準決勝進出決定戦のニュージーランド戦でも彼女の活躍がなければ負けていたという程チームを牽引していた模様。

日本はニュージーランド戦、韓国戦終盤同様40分間粘り強いチームディフェンスを貫き、後半はオーストラリアのターンオーバーが増えた。そこからの速い展開で上回った。

オーストラリアとしては優位にあるはずのリバウンド争いでガツガツ身体をぶつけられ消耗して、ボール運びでは常に前から当たられ、馬瓜選手や赤穂選手にドライブでアタックされ続けたら、ターンオーバーは増えるし、最後まで持たないのも当然か。。

 

試合終了直後嬉しいよりも安堵感を見せた林選手、(写真撮影以外では)今大会初めてといってもいいくらい満面の笑みを見せた恩塚HCの重圧は相当なものだと推測する。中国は五輪メンバーが多く残り、打倒日本の気持ちも強いようだが、ここまできたら皆が馬瓜選手のように楽しんでほしい。信念を貫いて戦い切ってほしい。

※でも永田選手や西岡選手ももっと使って欲しい…