Wリーグ2021-22 第5週 トヨタ自動車×シャンソン化粧品

シャンソン化粧品の組織的なディフェンスが機能。細かいことは分からないが(笑)、相当練習をしている。特殊なことをやっている。という想像はつく(笑)

PGが1人前に立ち、あとの4人がペイントエリアへの侵入を許さない陣形の作り方が非常に速く上手い。好ディフェンスからのカットインなど小気味の良いオフェンスやファトー選手のミスマッチを突くプレーで得点を重ねた。トヨタ自動車はシュート精度が悪く、ボックスアウトも徹底している相手を前にオフェンスリバウンドを確保することもままならなかったが、選手交代で打開を図った。

若手である山本選手、平下選手がベテランのような落ち着き払ったプレーでオフェンスをテンポアップし、シュートも確実に決めていった。また長岡選手がインサイドの機動力を上げたことも功を奏した。

シャンソン化粧品も修正を図り、リバウンドを渡さない。トヨタ自動車次の一手としてソハナ選手で制空権を取りにかかった。この策は成功したが、外でボールを持たされると弱みを見せてしまうソハナ選手を引っ張りすぎたか。小池選手が3ファールとなったところで平下選手もしくは永田選手のスピードを活かすラインナップにしても良かったかもしれない。PG梅木選手も機能せず、シャンソン化粧品の流れで前半終了。

トヨタ自動車は13点ビハインドだったが、その劣勢を跳ね返したのは三好選手。#三好半端ないって に尽きる、それしかない後半だったが、その展開を作り出したのはチームの力。

エブリン選手が力強いドライブなど連続得点でチームに勢いを与えた。後半開始から投入された永田選手は吉田選手を封じて、自ら得点も決めた。川井選手のコートイン直後のミドルシュートは流れを確かなものにした。

三好選手の3ptシュートを引き出す長岡選手のスクリーンも見逃させないし、ソハナ選手の力強いプレーにより流れを継続させることができた。

前半は集中力を切らす場面もあったステファニー選手のコーナー3ptシュートもお見事だった。

シャンソン化粧品はファールが嵩み、タイトなディフェンスが出来ない中でトヨタ自動車の勢いに圧倒されてしまった。特にルーズボールファールが多く、要・不要の判断力を高めていかなくてはならない。そして何より3ptシュートが2/21だったことが一番の敗因だろう。

 

game1同様シャンソン化粧品のディフェンスが機能。吉田選手、水野選手の3ptシュートも立て続けに決まり、好スタートを切った。ゾーンディフェンスも織り交ぜてくる相手に対してトヨタ自動車は単発でのミドルシュート、オフェンスファールなどリズムは良くなかったが、game1と比べてオフェンスリバウンドは取れていた。そしてエブリン選手がらしさ全開のアタックからバスケットカウントを獲得し、ここからトヨタ自動車が巻き返す。ステファニー選手がボールプッシュし、トランジションオフェンス。パスの回りも良くなったシャンソン化粧品も3ptシュートとファトー選手の巧みなステップワークからのシュートで得点を重ね、リードを守る。

2Qは両チームともシュートが落ちる中での我慢比べとなったが、シャンソン化粧品は大沼選手が攻守で引き締めるプレーを見せ、7点リードで折り返し。

 


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またしてもビハインドで後半を迎えたトヨタ自動車だったが、game2では宮下選手、梅木選手の元アイシンコンビがチームにエナジーをもたらした。

トヨタ自動車加入後積極果敢なプレーがなかなか見られなかった宮下選手がアイシン時代を思い出す半ば強引なドライブでファールを貰うと吹っ切れたかのような笑顔を見せた。ゴール下での力強いプレーを見せ、外れそうな3ptシュートがバンクショットとなるなど運も味方につけた。梅木選手は世界一緊張したらしいドフリーの3ptシュート、右45度からのキレ味鋭いドライブで5pt。

ハリーバックで大沼選手のワンマン速攻を防ぐなどハッスルした。

この2選手の活躍により前日のMVP(と誰もが思っているであろう)三好選手にも火がつき、ファールトラブルでベンチに下がっている時間が長かった長岡選手も休養充分でパワフルなプレーを連発。


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後半立ち上がりは何とかディフェンスで粘り、2Q同様大沼選手がいい働きをし、喰らいついていたシャンソン化粧品に4Q反撃の力は残っていなかった。

 

 

最後に2試合トータルでの感想を。

トヨタ自動車は選手、コーチングスタッフとも盤石の体制。正直なところシャンソン化粧品戦は負ける気はしなかったが、前半からギア全開で戦えなければ連覇の文字はかすんでいく。選手層は厚すぎるくらい厚く、体力温存など全く必要ないチームであり、もっと安定感ある戦い方は可能なはずだ。

シャンソン化粧品は昨シーズン前半のことを考えると選手層は厚くなっているが、サイズ不足は否めない。組織ディフェンスはリーグ屈指だが、不用意なファールが多く、時間が経つにつれてだんだんとタイトなディフェンスが出来なくなり、その中で長身選手にインサイドを崩されるパターンが見られる。まずは不用意なファールをなくしていかなくてはならない。

選手層もサイズアップも最低でもあと1ヶ月はこのままだが、個人的にはビッグセンターよりオフェンスが膠着している時に個で打開できるスラッシャータイプの選手が最優先ポイントではないかと思う。

 

最後の最後に…

水野選手が軽傷であることを願います。