Wリーグ 2021-22 セミファイナル game2

2カードとも2戦で決着をみましたね。なので手短に(なるかな…w)

 

ダブルチームで守られてゴールに背を向けてる時に裏拳みたいな出し方で逆サイドにパス飛ばすステファニー選手のプレーはもはや芸術の域。そこからコーナーでシュート仕留めるのは今シーズン後半のトヨタ自動車の得点パターンの1つだが、このパターンで立ち上がりに前日無得点の三好選手が3ptシュートを決めた。三好選手は1Qでさらにもう1本3ptシュートを決めて、トヨタ自動車は優位に試合を進めた。game1よりタイムシェアもして、余裕を感じた。私は勝利確定だと思っていたが(笑)、シャンソン化粧品本当に強いチーム。リバウンドへの意識を高めて、千葉選手、野口選手がどんどん飛び込んでくる。ディフェンスでのローテーションが早くカバーも完璧でスティールを連発。平面で対抗する上で120点のディフェンスだった。

その嫌な流れを打破したのが長岡選手。2pt・2reb・4ast、スタッツだけ見ればもっと活躍した選手は何人もいるが、冷静沈着なプレー(長岡選手には似合わない言葉だが…苦笑)で味方の動きを引き出した。ディフェンスを落ち着かせて、オフェンスに流動性を取り戻させた。個人的にはこの試合のMVP。

点差が広がった4Qはステファニー選手・宮下選手の同級生コンビで破壊力あるオフェンスを展開。ラスト2分はこれまでプレータイムに恵まれなかった平野選手、佐藤選手もコートインし、怪我の梅木選手以外全選手がプレーオフを経験。平野選手は早々に3ptシュートを放ち、このシュートは外れるも4ptを挙げた。佐藤選手も得点は決められなかったが、イキイキとプレーしていた。銀河系軍団に入った以上は覚悟の上とはいえ試合に出られないことは選手として悔しいに違いない。しかし彼女たちが腐らずに日々努力しているからこそ質の高い練習が出来るし、スター選手たちの慢心を許さない環境が生まれる。試合後佐藤選手は涙を見せていたが、色んな葛藤があってものだと思うとこちらまでウルウルときた…

 

 

シャンソン化粧品、鵜澤ACが常に拍手して選手を鼓舞するポジティブな姿が印象に残りました。SFでベンチ入り出来なかった李HCが作り上げたチームは戦術的にも雰囲気としても非常に魅力がある。こういうコーチの下でプレーしたいと思う選手はたくさんいるはず。ビッグセンター、スラッシャーの補強が必須。さらには知名選手がローテーションに加われるようになるとチーム力は上がり、もう1ステージ上に進めるのではないか。

 

 

走れない・ドリブルが多くボールが回らない。岡本選手、林選手が急に戦線離脱したわけでもないのに、彼女たちがいないなりの戦い方が出来ず、渡嘉敷選手をリスペクトしすぎたENEOS。対する富士通はスピードのミスマッチを徹底的に突いて得点を重ねた。

ボクシングのルールならベンチからタオルが投げ入れられてギブアップ宣言するような展開だったが、2Q半ばから息を吹き返した選手たちの勝負根性にはあっぱれ。4Qは梅沢選手を外して、渡嘉敷選手をインサイド主体でプレーさせる4アウト布陣。渡嘉敷選手が立て続けにバスケットカウントを獲得するなどらしさが出てきたが、これを最初から出来ないのはHCが悪いのは外野には見えない何かがあるのか。

それはさておき…ENEOSは肉薄したが追いつけなかった。オコエ選手がアジアカップ決勝を彷彿とさせるカットインから決めるとタイムアウト明けには町田選手が時間を目一杯に使っての巧みなキープから仕上げはバスケットカウント。これで勝負は決した。

ENEOSは16シーズンぶりにファイナル進出を逃した。私が「歴史が変わった」という表現に違和感を覚える所以だが、結果至上主義のチーム。昨シーズンに続いてHC交代か。梅嵜HCは渡嘉敷選手が試合中に大怪我を負うアクシデントを乗り越えて皇后杯を制し、Wリーグでもファイナルには進出した。昨シーズン以上の戦力で昨シーズン以下の結果に終わったのだから、会社OBが指揮する体制の見直しまで求められるのではないか。

 

さてファイナルは富士通×トヨタ自動車の組み合わせとなった。ENEOSシャンソン化粧品もいないファイナルはWリーグ史上初、日本リーグ時代も含めてこの2チームがともに3位以下になるのは44年ぶりとのこと。完全試合も28年ぶりなので難しいことだが、それ以上にこの2チームの壁を破ることは難しいのだろうか(比較対象がおかしいw)

さてさてプレビュー的なことを。

選手層、戦術・戦略の引き出しはトヨタ自動車が相当上回っていて、2連勝であっさり決まる可能性すらあるが、正直ENEOSの方がやりやすい相手ではないかと(3シーズン前までなら口が裂けてもこんなこと言えないww)実際富士通には皇后杯準々決勝で敗れているが、富士通の強みとしては…

  • 安定したディフェンス
  • トランジションオフェンスからの3ptシュート
  • 宮澤選手、中村選手の常勝軍団での経験
  • 移動負担の少なさ
  • ファン、メディアの後押し

トヨタ自動車はSF2試合でも前半得点が伸びない時間帯があったが、そういう時に走られて主導権を握られると辛いところ。ハイスコアになればトヨタ自動車、ロースコアなら富士通が優位(誰でもわかることwww)

トヨタ自動車がgame1を取れば連勝で決着、富士通ならgame3までもつれると予想します。もつれた場合どちらが制するかは神のみぞ知るってことで←