女子バスケW杯総括

東京五輪で銀メダルを獲得したメンバーを軸に渡嘉敷選手が復帰。五輪では3x3代表メンバーだった山本選手、馬瓜ステファニー選手が加わり、平下選手、𠮷田選手らニューフェイスも加わった。パリ五輪までは少なくとも世界ベスト8の立ち位置は譲らないだろうと思っていたが、他国のレベルアップと日本包囲網は想像以上だった。それに対して日本は世界を驚かせたホーバス体制のレガシーを捨て、レベルダウン。この結果は受け入れるしかない…

 

終戦となったオーストラリア戦についても軽く振り返っておきますか。

  • 日本●54-71○オーストラリア

戦術、戦略の面では変化はあまり感じられなかったが、選手たちからは勝って終わりたいという気持ちが伝わってきた。HCからは全員が良い思い出を作ってあげて、大会を締めくくりたいという意思が感じられた。

馬瓜選手の4点プレー(FT決まったか覚えてないから4点プレーかどうかは知らないw)は想いが結実したように感じられた。

オコエ選手も躊躇することなく3ptシュートを打ち続け、パスを選択することが多かった安間選手が本来のキレ味鋭いドライブを連発した。倒れ込みながら押し込み、ブロックされても怯まず仕掛けて、次はキックアウトでオコエ選手の3ptシュートをアシスト。安間選手に限らずこういうプレーをもっと見たかった…!

しかし宮澤選手、𠮷田選手の3ptシュートは決まらなかった。開催国オーストラリア、気持ちだけで勝てる相手ではなかった。後半は疲労からかエアボールが増え、リバウンドも確保できずオーストラリアに攻め込まれ、点差が広がっていた。タイムアウトを取っても何ら修正できない、おろか傷口が広がるのはもはや見慣れた光景となってしまった。

3Qラストオフェンスでパスミスからバックコートバイオレーションを取られ、オーストラリアはその後のオフェンスで手堅く2点を加点。今大会の日本を象徴するようなシーンを以て事実上の終戦を迎えた。。。

 

さて総括に戻りますが(笑)、グループステージで敗退したことによりアメリカ、中国と対戦する機会が失われたことは非常に痛手。冒頭でも触れたとおりこのメンバーでグループステージ敗退は大会前は考えられなかったが、アジアカップ、W杯予選からチームとしての進化が見られなかった。

指導、分析、評論それぞれ求められる能力が違う。アンダーカテゴリーとA代表では目的地が違う。まして女子日本代表は五輪で銀メダルを獲得しており、ファンやメディアの期待がある。見る目が肥えている。その中で恩塚HCは自分の理想をとことん追求して軌道修正ができなかった。理想を追いつつ最低限の結果(今大会でいうならばベスト8進出だろうか)を出すために戦術・戦略を修正し折り合いをつけていくのがA代表やビッグクラブの指揮官に求められることだと思う。

(何故風間八宏氏がJリーグでタイトルを獲れず、今は育成の仕事をしているのかを考えてみましょう)

東藤選手がオフボールのセットプレーがない」、「困ったときの対処法もありません」、「ディフェンスをハードにやる分、オフェンスで判断する体力を残せなかった」と語っている。

何のために5ヶ月練習を重ねてきたんだと思わざるを得ないが、そのちぐはぐなオフェンスを改善するためのACも進言できるACもつけず、恩塚HCのお友達で固めたJBAの責任も重大だ(恩塚HCもWリーグの試合視察は何度もしてると思うので、そこでモンデーロ氏やマルコビッチ氏のような世界的名将から学ぶことはなかったのかと思ったりもするが…)

 

ホーバスHCのシステマチックなスタイルを継続しても天井は見えていただろうから、恩塚HCの志向は間違っていないと思う。平下選手を抜擢した見る眼、東藤選手を万能型エースとして起用、スピード一辺倒だった宮崎選手のプレーの幅を広げ、オコエ選手はハンドリングが大幅に向上した。個を伸ばしたのは恩塚体制での収穫であり、この1年を全否定するわけではないが、検証はみっちりやって欲しい(目指すところはトヨタ自動車と似ていると思うが、安間選手や山本選手、馬瓜選手が今回振るわなかった原因も自分には分からないので専門家に検証してもらいたい苦笑)

 

自分の理想としては

  • 今大会を検証した上で1ヶ月以内に後任HCを決める
  • 新HCがWリーグの試合視察
  • 11月のリーグ中断期間で強化合宿
  • 1〜2月の中断期間で海外遠征or国内で一般公開の紅白戦
  • Wリーグシーズンオフに長々と合宿しない(スキルアップは各所属チームで、これはコーチのレベルアップにも繋がる)

どれも実現しないと思うが(笑)、とにかく検証だけはみっちりやって欲しい。そして出来ればオフェンス構築に長けたベテランのACもしくはアドバイザーに入閣してもらいたい。

再来年の春に4連覇を置き土産として日本女子バスケ界のレジェンド就任を待つしかないでしょうか…でもそうなるとレジェンドの現チームも後任を探す必要が…S級ライセンスって2年弱で取得できるもの?そもそも30歳で強豪チームの指揮官は早すぎる?

お前のその妄想こそ気が早すぎるって話ですね、ええはい。

 

とにもかくも検証みっちりやれってことと男子ばっか力入れてんじゃねーってことです。

男子に力入れても五輪でメダル獲るなんてムリだから。

JBAからは特に反省の弁とか聞こえてこないですね。それどころか強化責任者が八村選手と記念撮影してますけど、それ貴方の仕事ですか?

貴方が出すべきレベルのレポートをファンの方が出してますよ?!

この方ホントすごいと思います!女子技術委員長になってほしいです!

バスケット・カウントさんからも今までの日本バスケ界にはなかった厳しい論調の記事が出ました。

 

選手も1on1で止められることが多かったのでスキル、フィジカルの向上は求められる。海外でプレーする選手も増えてほしい(最初からユーロカップ出場出来るくらいのレベルのチームに移籍出来ると給料も競技レベルも下げずに済むので理想的かもしれない)