代表候補選手の活躍とともにB1・19節を振り返る

各クラブに代表候補選手は散らばっている。

大学生、さらには中学生の候補選手もおり、当然の如く全員はチェック出来ていない。

A東京対川崎、三河対三遠に絞って、代表候補選手の活躍ぶりを中心に試合を振り返っていきたい。

その前に4クラブの代表候補選手を整理しておこう。

・A東京:竹内譲次 田中大貴 馬場雄大

・川崎:篠山竜青 辻直人 鎌田裕也

三河:橋本竜馬 比江島慎 西川貴之 金丸晃輔

・三遠:太田敦也

※下線ありの選手は先週の強化合宿選出

◯A東京対川崎

ゲーム1が東京が完敗を喫した。

前々節の千葉とのゲーム2で負傷し、全治3週間の診断が下っていた辻がサプライズ復帰。

川崎はオンザコート2-1-1-2を敷き、1Qで試合の主導権を握っていくスタイルだが、この日はインサイドの外国籍選手だけでなく、辻や長谷川が高確率で3ptシュートを決め、1Qで35-15。

事実上最初の10分で試合を決めてしまった。

しかし川崎の圧勝を演出したのはそれよりもインサイドのディフェンスではなかったか。

東京はカークのスクリーンがオフェンス開始の合図とも言えるようなチームだが、それが封じられ、カークはコーナーへ追いやられることも度々見られた。

怪我人が多く、代表合宿にも3人招集されている東京はチーム練習不足もあり、打開策が見出せずに40分終わってしまった感がある。

またオフェンスのバリエーションの少なさも感じさせ、優勝を目指す上でレベルアップが必要だと思わされた一戦だった。

川崎はスターターを休ませている時間帯も鎌田、谷口らがつなぎ、隙を見せなかった。

ゲーム2は一転東京が圧勝した。

11月のW杯予選に向けての合宿が並行して行われているときもゲーム1で2敗しており、その時も翌日は見事に修正しているが、今回は修正しただけでなく、2段階くらい進化できた試合との印象だ。

1on1での激しいディフェンスだけでなく、時折ダブルチームも取り入れていた。

オフェンスのバリエーション不足を痛感した前日だったが、(私は)代表戦でしか見たことがないPG田中大貴の秘策も披露した。

戦い方は一貫しているルカHCだけにまだまだ秘策は使いたくなかっただろうと推測しているが、それだけ前日の負けが悔しかったのだろう。

ただその秘策は見事にハマった。

東京のオフェンスはP&Rでズレを作り、そこからパッシングと田中、馬場、安藤のドライブも織り交ぜていくのが理想形だと思っているが、最近の試合ではP&Rが最終形となり、アウトサイドシュートに頼りがちな傾向が多かった。

野球で打線は水物とよく言われるが、バスケでもアウトサイドシュートは好不調の波がある。

変態の名が定着しつつある(笑)金丸でも1ケタ得点に終わることだってある。

あくまでインサイドを崩した上でのアウトサイド。

PG田中により、本来の東京が取り戻せたように思う。

(本当は安藤、小島でやってほしいことだが、怪我もあり、致し方なかった)

このオフェンスなんかは泥臭くかつ流麗で、素晴らしい。

サイズのミスマッチを作れ、ディフェンス力も高い田中のPGは今後もここぞの場面で見たいものだ。

次節が千葉戦なのでその場面はすぐにやってきそうだ(笑)

代表でも予期せぬけが人発生や彼にファールトラブルの時などは彼にPGを任せてもいいのではないか。

富樫の怪我が長引いており、予備登録に田臥を入れるなどリスクマネージメントはしているが、アジアカップなどと違い、2月の予選は2試合のみ。

予備登録内であれば1試合ごとにメンバーを入れ替えることも出来るのならば本職PGは2人で良いと思う。

個人的には富樫は無理させず、篠山・橋本に田中、さらには比江島もクラブでPGを託されることもあるので、それで事足りると判断している。

三河対三遠

クラブで満足なプレータイムを得られていない西川の代表合宿選出は意外だった。

個人的には昨季から期待している選手で、代表合宿をきっかけにして、ザック・バランスキーのように2~4番までそつなくこなせるシックスマン的な選手になれば、代表にも三河にも有意義なことだなと思いながら、この1戦を見ることを楽しみにしていた。

ただザックが日本国籍を持っていたら、西川ではなくザックが代表選ばれてたかもしれない(笑)

そして迎えた今節。

桜木ジェイアールがコンディション万全でないこともあってか、西川が2試合連続スターターを務めた。

得意の3ptシュート以上に果敢なドライブが何度も見られた。

またオフボール時はワイドにポジションを取って、ボールをもらう機会をうかがっていたの好印象。

三河だとこういうポジショニングは少ないように感じるが、これも代表合宿で何らかのアドバイスを受けた結果なのだろうか。

ディフェンスでもドジャー相手に主導権を握り、三遠は1Qから目まぐるしくメンバーを入れ替えて、試行錯誤を迫られた。

とにかく代表合宿で貴重な経験が出来たのだろうが、本日のゲーム2ではあまり出来が良くなかったようだ。

この選手の持つポテンシャルは高いが、安定感に欠けるのが以前からの課題。

2月のW杯予選メンバーに入るのは厳しいかもしれないが、残り試合で成長し、6月のW杯予選での大ブレイクに期待したい。

(チャンピオンシップでは活躍しなくていいですからね/笑)

この2カード以外からもう一人触れておきたい選手がいる。

京都ハンナリーズの永吉だ。

前節の琉球とのゲーム1で負傷し、ゲーム2を欠場したが、すぐに復帰を果たした。

ルカ暫定HC時代はコートに立ってもひたすらスクリーンをかけるお仕事、川崎ではファジーカスを休ませるためだけの存在といっても言い過ぎではないくらいだったが、京都で飛躍した選手だ。

竹内兄弟、太田と比べサイズでは劣るが、3ptシュート、ドライブからの得点などプレーの幅は広い。

京都では外国籍選手オン2の時間帯も任されることにより、様々なタイプの選手とマッチアップし、サイズが上回る相手にも怯まず戦える選手に成長した。

先週の代表合宿では竹内公輔が落選しており、永吉が選ばれる可能性は高いだろう。

前述の太田や昨季まで永吉とチームメイトで予備登録メンバーの鎌田にはミドルショットの精度向上を求めたい。

彼らの場合、オープンのジャンプショットが惜しくも外れたではなく、打った瞬間に外れるとわかるようなものが多い。

これではペイントエリアを崩しても相手にファストブレイクを出されやすくなってしまう。

NBAプレーヤーのサクレも来日後シュートの技術を上げ、昨年12月頭の川崎戦では決勝3ptシュートを決めている。

開幕当初はオープンどころかドフリーのミドルショットがエアボールになっていた青木ブレイクも成長の跡を見せ、今ではスターターで出場することもある。

年齢、経験問わず誰でも成長できるので、太田も鎌田も期待している。

といつも通りなダラダラブログになってしまったが、次節は堅守同士の渋谷対琉球、東地区上位対決の千葉対東京が特に注目!

しかし私は最寄のアリーナで三河対富山を観ます。ゲーム2のみ、あわよくばゲーム1もってところです。

それでは今週も世間の流行は平昌五輪ですが、我々はBリーグを楽しみましょ~(笑)