【名古屋グランパス】青山隼、セレッソ大阪へ期限付き移籍

青山隼選手、セレッソ大阪期限付き移籍のお知らせ(名古屋公式HP)

U20W杯での活躍はあったものの、フェルフォーセン体制での2年間はケガもあり、出番に恵まれなかった青山。ストイコビッチ監督就任直後のキャンプで右SBに抜擢され、飛躍の年となるはずだったが、開幕1週前の練習試合での不出来(完全非公開の試合だったので、そう悪かったのかは窺い知ることはできないが)から竹内に開幕スタメンを明け渡すと彼が大活躍したこともあり、青山のリーグ戦での出番はバヤリッツァがケガで急遽出場できなくなった第2節の浦和戦のみで、その後はベンチに入ることもままならなくなった。

リーグ戦開幕翌日のサテライト練習試合を観戦したが、青山は完全に自信をうしなっているようだった。そのことは当ブログでも書いたことがある(3/11リリース)。その後もナビスコ杯やサテライトの試合では右SBで起用されたが、4/16のナビスコ杯神戸戦は青山にとって悪い意味での転機となってしまったような気がする。この日も右SBでスタメンしたが、後半開始時に交代となったのだ。ストイコビッチ監督が公式戦において後半開始から選手交代をしたのはこの一度だけ。お世辞にも高いパフォーマンスを発揮しているとは言えなかったが、それまでの青山と比べて特別悪いところがあったようにも思えない。しかし青山よりもさらに右SBとしての資質を劣ると感じる三木と交代させてまで青山を引っ込めたことに対してストイコビッチ監督の彼への期待が下がったことを感じさせられたシーンだった。

そして今朝の新聞でレンタル移籍の話が浮上し、昼前には公式発表された。青山の最大の課題はメンタル面。優しすぎる性格が災いし、特徴である当たりの強さが発揮し切れていない。この点に関してはJ1復帰が至上命題となるC大阪でプレッシャーと戦いながら試合をこなしていくことによって改善されるかもしれない。現状C大阪は右SBもセンターハーフもレギュラーは固まっているが、名古屋にいるよりは試合数の多いJ2の事情もあり、十分出番を得られる可能性もある。ただ青山のプレー面での課題であるポジショニングや状況判断の悪さがフィジカルやパワー重視のJ2で改善されるかは正直微妙なところではある。しかし名古屋では公式戦出場が10試合にも達しない青山にとって最も必要なことは試合に出場することだろう。日本人ではなかなかいない大型のセンターハーフであり、本来ならば吉村をベンチに置いて、スタメンを張って欲しい選手。名古屋ではレンタル移籍から復帰して活躍する選手が少ないが、一回りも二回りも成長して、来季名古屋に帰ってきてくれることを期待したい。