DESTINATION TO PARIS 〜なでしこジャパンパリ五輪出場権獲得〜

3日前まで第1戦の開催地が決まらない、すったもんだの末に気候の違いや移動距離の長さなど負担の大きいサウジアラビア開催が決まった。昨夏のW杯でも活躍した宮沢選手、猶本選手が負傷で招集を見送られ、遠藤選手は直前の所属チームでの試合で負傷し北川選手に変更と左サイドの危機。ホームでの第2戦はピッチコンディションの悪さばかり話題になる国立競技場、ロングボール主体の攻撃が想定されフィジカルコンタクトも強い北朝鮮に味方するのではないかとの評が多かった。

逆風吹きまくる中で第1戦はアウェー扱いの試合で引き分けなので結果としては悪くなかったが、攻撃はまるで機能しなかった。ボールを保持できる相手だと想定して4-3-3システムで臨んだと想像できるが、後ろから組み立てられず、熊谷選手がディフェンスラインに吸収され、長谷川選手、長野選手も引いてボールを受けることが多く持ち味を出せなかった。右からは何度か攻めの形を作れたが、左は懸念されていた通り…本職CBの古賀選手と本職CFの植木選手の急造ラインなので致し方なしではあるが…中嶋選手の個の力で打開しようとするも決定機は作り出せず。熊谷キャプテンを下げて18歳谷川選手の投入で光は見えかけたが、スコアレスドロー

 

迎えた運命の2戦目はW杯での基本布陣だった3-4-2-1へ変更。1戦目で途中交代し世代交代を主張する有識者もいたが(私もどうするか気になっていた)熊谷選手はディフェンスラインの中央へ。左サイドには北川選手、上野選手とWEリーグで結果を出している選手を抜擢した。 とはいえ2選手とも池田体制下では(おそらく)公式戦初出場であり博打に近かったが、見事采配は的中した。

後ろを3枚にしたことで攻守に安定。長谷川選手、長野選手は広範囲に顔を出して躍動。両ワイドに本職を置くことでピッチを広く使った攻撃が展開された。北川選手は積極的な攻撃参加から精度の高い左のクロス、フィードを見せ、上野選手は前線でハードワーク。抜擢された2選手も堂々としたプレーぶりだった。

なかなか追加点を奪えず、先月の皇后杯決勝の浦和がよぎったところで綺麗な形から仕留めた!このあとふ1失点は喫したが、ホームの大声援も力に変えて逃げ切りに成功。パリへの切符を獲得した。

 

 

個人的には北川選手の活躍が嬉しかったですね!!

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ずっと代表に推してたんですが(笑)池田監督は4バックだと左SBには本職CBを、3バックだと左WBには遠藤選手、杉田選手を起用していて、チャンスに恵まれなかった。今回も遠藤選手の代役という形ではあったが、大舞台でチャンスを得て、モノにした。

やっぱり左SB・WBは左足のキック精度が高い選手でないとね!!!

 

 

そしてすぐにWEリーグが再開する。海外組はすぐに所属チームに戻るため機上の人となり、欧州勢はリーグ戦がある。

超過密スケジュール、怪我が心配でならないが、大事な大事なパリへの切符を獲得した選手たちの更なる進化に期待したい。五輪は登録選手数が18人、ここからは競争がさらに激化していく。

女子バスケ中心な自分ではあるが、なでしこジャパンの選手たちの進化と競争も追っていきたい。INAC神戸のリーグ優勝が観られそうなら現地にも足を運びたいです(笑)