サッカー日本代表E-1選手権で初の男女ダブル優勝

今月の日本女子バスケ界ではWリーグサマーキャンプがあって、5人制代表はU17W杯、3人制はアジアカップにアンダーカテゴリーのミニ大会。盛りだくさんで、色々と掻い摘んで見てはいたもののブログ書くほど面白いチームはなかった…(苦笑)

3人制のU23代表・窪田選手の勝負強さには唸りました!日本の女子選手では珍しい感情を剥き出しにする感じがカッコいい!!

Wリーグに関してはオータムカップ後にでも順位予想的なことをしてみようかと思いますが、戦力で見るとENEOSが銀河系軍団とまではいかないけど充実してますね〜

 

さて今回の本題はサッカーです(笑)東アジア4カ国(日韓中と女子はチャイニーズ・タイペイ、男子は香港)にてタイトルを争う大会で、今回は初めて日本が男女ダブル優勝を達成しました〜👏👏

(女子バスケにもこういう大会あるといいですね…男子は近年試合が増えすぎなくらいだが女子は真剣勝負の場が少ない……)

 

男女とも国際Aマッチデーではなく、海外組は不在で(女子はスウェーデン勢と今大会後にアメリカに移籍する長野選手は招集されていた)新戦力の発掘と見極めをしつつ、タイトルを獲りにいくという位置付けだったはずだ。その中で男女とも1,2戦目は苦しい戦いを強いられたが勝ち点を確保し、3戦目は手応えある・今後に繋がる内容でタイトルを獲得した。では男女それぞれもう少し詳しく、まずは女子から。

 

池田体制でのコアメンバーが多くスタメンで出場した初戦は韓国のフィジカル、パワーを前面に押し出したスタイルに対して大会の中で一番苦戦を強いられた試合だった。耐える時間が長かったが、中盤のセンター3人を中心に韓国に自由を与えず、GK田中選手がまさに最後の砦となりビッグセーブを連発。前半のうちに先制し、後半追いつかれたが、6分後に逆転し、そのまま逃げ切った。守備で耐え続けられたことだけでなく、少ないチャンスを決め切ったことも良かった。先制点は右サイド高い位置で数的優位を作り、裏を取って仕留めた。韓国守備陣も身体を張り、綺麗な形ではなく運も重なったが、なでしこジャパンが昔から得意とする崩しの型をチームで表現できたゴールだった。決勝点は奪って素早く攻撃に繋げる池田監督が目指す型。植木選手が強く・巧くキープしつつ前に運び、味方の攻め上がりを待ってからのクロスボールを長野選手が流し込んだ。池田監督というか恩塚HCが目指す手数を掛けない攻撃だった(笑)

 

2戦目は格下ともいえるチャイニーズ・タイペイ。代表経験少ない選手が多くスタメンで出場した中で立ち上がりに先制を許してしまう。GK平尾選手、飛び出したなら触らないといけなかった。立ち上がりだったがゆえに逆転する充分な時間があったが、守備を固めてセットプレーでチャンスを窺うのが格下にとってのセオリーで、もし長い時間スコアレスで進み、後半30分とかにあのやられ方をしていたら命取りとなってしまう。韓国戦の田中選手もビルドアップでは脆さを見せており、山下選手の牙城はしばらく崩れないだろう。6月の欧州遠征では招集されておらず、今大会出場した選手にとってはオフ明け。コンディションの難しさもあったとは思うが、アピールに成功したとは言い難いが、その中で目立っていたのが千葉選手。常に相手の背後の狙う姿勢、フィジカルの強さを活かして守備でも貢献。選手交代の中でポジションが代わっていったがサイドでもトップ下でもトップでも特長を発揮できるユーティリティ性も見せた。

試合はその千葉選手が同点ゴールを決めるなどセットプレーからのゴールで前半のうちに逆転。後半はニューフェイスたちに負けじとWEリーグ初代得点王の菅澤選手が貫禄のプレー。ダメ押しとなる4点目も決めた。

物足りなさはあるが、池田監督としては今後に向けて取捨選択ができたのではないだろうか。負傷退場した林香奈絵選手、この試合後にチームから離脱した北川選手の状態が気掛かり…

 

終戦は中国。今冬のアジアカップPK戦の末に敗れている(中国はそのあと優勝)だけに引き分けではなく勝って優勝してリベンジを果たしたいと今大会でキャプテンを務めた清水選手が言っていた。チーム全体でその言葉が体現されたような試合展開だった。ゴールへの意識が高く、可能性を感じるミドルシュートも多かった。

攻→守の切り替えも速く、奪われても複数人で奪い戻しにいき、すぐ攻撃を展開すると高いポゼッション率で終始敵陣で試合を進めた。池田体制になってから見た何試合かの中で一番面白い試合で(川澄選手もここ最近で一番まともな試合と仰ってました笑)、熊谷選手、長谷川選手など海外組が揃えばさらに期待が膨らむ内容だったが、如何せん決定力不足だった。セットプレーでの工夫もあまり見られず、個人的には林穂之香選手と猶本選手なら守備面で大差ないのでキッカーとして有用な猶本選手を優先してほしいと思った。また後半アディショナルタイムに菅澤選手を投入したが、せめてあと5分早く投入すべきだったのではないか。またその時に猶本選手なり中嶋選手なりを同時に投入すれば相手に脅威を与えられたはず。終盤の監督采配には疑問が残った。

 

大会通しての課題としてはGK、右SBのバックアッパーが見つからなかったこと。攻撃が清水選手起点の右サイドに偏り、中央や左サイドからの攻めが少ないことか。このあたりは海外組がいても解決しなさそうなので、WEリーグの中で選手たちがレベルアップしていってほしい。

 

 

 

続いて男子。

近年代表選手の9割方海外組のチームだが、今回は0人(正確にいうと大会後にスペインへ移籍する橋本選手1人)正直11月に開幕するW杯のメンバーはほぼ固まっているだろう。使える選手がもしいたらラッキーとか怪我人出た時に備えての保険的な選手を見つけたいとかそういう意味合いが強かったのではないか。女子は6月に欧州遠征、今月も大会前にある程度練習は出来ているが、男子は初戦の2,3日前にJリーグの試合があった。即席チームでぶっつけ本番に近い状態。チームとして見るべきポイントなんてないですよね…苦笑

その中で格下である香港相手に6-0、中国戦のスコアレスドローは残念だったが、日本同様W杯に出場する韓国には3-0。2試合はアタッカー陣が結果を出し、守備陣は3試合無失点。最高に近い成績を収めた。韓国戦では地元名古屋グランパスの相馬選手が活躍したのも盛り上がりを高めた。

大会MVPに輝いたその相馬選手、三笘選手など層の厚いポジションだが、パンチの力のあるシュート、プレースキック、守備でのハードワークは武器。W杯ではドイツ、スペインと格上との戦いが待っている。守備で耐えて耐えて、残り15分で投入し一発!の展開しか勝ち目はないと思うが、その時必要な選手ではないだろうか。

藤田選手も森保監督の高い評価を受けた模様。遠藤航選手と似たタイプだと思うが、まだ20歳と若いだけに26人の枠には入れなくてサポートメンバーなど何らかの形で帯同する可能性はあるのではないか。

 

サッカー専門誌はやたら客入りの悪さを絡めて批判したがるが、WEリーグにもJリーグにもポテンシャルある選手が多くいることはちゃんと見た人には伝わっていると思う。

ただ女子の海外組・代表常連組と新顔、男子の海外組と国内組ではパススピードがかなり違うように感じた。もっというと遅い・緩いんですよ…

国内ではそれでも充分戦える、勝てる。しかし練習の強度を上げすぎると怪我に繋がりかねない。しかししかし普段から世界を意識して取り組まないことには天井は見えている。

男子バスケでもBリーグには外国籍選手や帰化選手が2,3人いてゴールに近いところは彼らに任せておけばいいが、代表戦だとそうもいかないことが課題としてずっと言われているが、これってどのスポーツでも永遠の課題なんですかね…

かといって上を目指すために皆が皆海外挑戦したら国内リーグは空洞化していくばかり。何か良い方法はないのだろうか。

Wリーグの外国籍枠なしはベターなやり方なのかもしれない(それはそれでたぶん違う)