横浜F・マリノス練習見学

昨日神奈川出張で、午後時間が空いたので、F・マリノスの練習場へ足を運んだ。午後練習は14時半からで、私が着いたのは15時過ぎだったが、すでに紅白戦が行われていた。

他クラブの練習を見学するのは初めてだったが、当然ながら名古屋とは違うので新鮮だ。特に感じた違いは活気と激しさ。松田を中心に皆が声を出し合っている。また紅白戦でも激しく当たっている。そこにもベテランも新人も関係ない感じで、厳しい雰囲気だった。名古屋も元気の良い選手は増えてきたが、練習中から厳しく要求し、闘志剥き出しで戦うような選手はまだおらず(本田は移籍した)、強豪に育つにはこういうところも必要だろう。また見学席も名古屋だとざわざわしている日が多いが、皆静かに練習を眺めており、静粛としている。自分が好プレーに「オーッ」と声を上げたときに周りから視線を浴びたくらいだ(笑)

紅白戦は細かくつなぐことを意識して行われているようだった。しかしサッカーマガジン最新号の桑原監督インタビューにあったように昨季は狭いエリアで攻撃を続けることが多く、サイドチェンジを意識的に織り交ぜているようだった。

その中で私が目についた選手はユース出身ルーキーの水沼宏太とユース出身2年目mの長谷川アーリアジャスールの2人である。水沼はボールの受け方が良い。また運び方も巧みで、シュートの意識も高く、積極的にミドルシュートを放っていた。紅白戦のメンバーは随時入れ替えながら行われていたが、私が着いてからしばらくはレギュラー組とおぼしきチームでプレーしていた。水沼のポジションは最激戦区ではあるが、開幕ベンチ入りくらいは十分ありえるのではないか。長谷川の足の長さを活かしたドリブルは奪えそうで奪えない独特なリズムがある。また細身ながら当たりには強い。実際昨年はルーキーながら開幕スタメンに抜擢されている。しかしその後大けがをし、残り試合の出番はなかった。長谷川も同じく私が着いた頃はレギュラー組とおぼしきチームでプレーしており、評価は高いのだろう。その他兵藤慎剛斉藤陽介など好素材の若手が揃っているクラブである。

さて練習見学もさせてもらったので、今年のF・マリノスの戦力評価をしてみよう。GKは榎本達也で決まりだろう。昨季第2GKは高桑大二郎が務めたが、不安定さを露呈していた。若手の台頭が待たれる。続いてDF。CBは那須大亮が東京Vへ移籍したが、中澤佑二松田直樹栗原勇蔵と日本を代表するCBが揃っており、不安はない。ただSBのバックアップが薄いのが気になるところか。

中盤は浦和やG大阪にもひけを取らない層の厚さで、どういう形になるのかも流動的なようだ。コンディション不良が伝えられるロペスは昨年のマルクスマルケスのような事態になる可能性もあるが、不安は全く感じない。

FWは昨年中盤以降坂田大輔大島秀夫のコンビでほぼ固定されたが、今年はそこに元ブラジル代表のロニーが加わった。昨日の練習を見る限りチームにフィットしているようだ、タイプ的には坂田とかぶる。昨年二桁得点の坂田がサブに回ることも十分考えられる他クラブからすると羨ましい状態だ。ただ不安はポストタイプのFWの控え。大島は昨年を見ていると好不調の波が激しいように思えただけにそこは心配である。

こうして当然長所短所あるが、総じて見ると戦力のバランスは取れており、手強いクラブだと感じた。

明日(もう今日か)は名古屋の練習試合を観に行ってくる。今年初の対外試合観戦だ。上でも挙げているサッカーマガジン最新号によるとすでにふるいにかけられているとのことで、3つのグループに分けられているようだ。実際キャンプ終盤の練習試合からスターティングメンバーはほぼ固定されてきている。練習試合に出られていない選手、2本目の後半からしか出られていないような選手で、2年目以降の選手は危機感を抱いて、取り組んでもらいたいものである。