【U23日本代表】アンゴラ戦メンバー発表

U-23日本代表メンバー発表 反町監督会見 国際親善試合アンゴラ戦(スポーツナビ

国際親善試合 対アンゴラ戦(3/27@国立競技場) U-23日本代表メンバー(スポーツナビ

反町監督はこの時期になっても迷っているのだろう。ある意味反町監督らしさが出ている。メンバーを見て、そういう印象を受けた。A代表に招集された選手、けが人、海外組がおり、最終予選のレギュラー格で5人が不在なことは分かる。また監督が自ら語っているように2月のアメリカ遠征と所属クラブでの今季の活躍などを総合的に判断し、選出した印象を受ける。しかしただでさえベースとなる戦術、ゲームプランが確立されておらず、絶対的なチームリーダーも不在なこの代表チームにおいてこれだけ新しいメンバーを入れるのは得策だろうか。これも監督本人談だが、「全く別のチームを作ることはありません」と言っているが、これでは全く別のチームになってしまうだろう。

名古屋関連では豊田(名古屋から期限付き移籍中)が久々の選出となった。所属クラブでは2試合連続ゴール中だが、平山のコンディションが良いようで、今季から磐田へ移籍した萬代も2試合連続ゴール中だけに意外な選出だった。もちろん名古屋サポとしては嬉しいことであるし、大型にしてスピードがある希有なタイプのFWだけに期待もしている。ただ現状ではU23代表に入るには力不足だろう。昨日の岐阜戦をテレビ観戦したが、あまりにもオフザボールの動きの質が悪い。あれではピンポイントのボールが入らないと点は決められない。運動量の少ない大型FWを「電柱」と呼ぶことがあるが、豊田の場合は大型だが空中戦にそこまで強くなく、ポストプレーに長けているわけでもないので、「電柱」ではなく「地蔵」と言った方が適切だろう。余談だが星稜高校の後輩・本田圭佑も調子が悪いときは「地蔵」である(笑)

今年は山形への期限付き移籍2年目となる豊田だが、もう一皮むけてもらいたいところだ。今季さらに成長できれば来季は名古屋に復帰となるだろうが、今のままでは復帰はないかもしれない。ただ何度も言うが、期待している選手である。巻佑樹がふがいないだけに余計に。

また吉田麻也が五輪本大会の予備登録に入るなどリストアップされているようだ。

吉田、反町ジャパン候補 目標の北京へ急浮上(中日スポーツ

新しいメンバーは入っているものの、DFラインは比較的無風地帯で、クラブでもこの代表チームでも不出来が目立つ伊野波が常連となっているくらいなので、今後吉田がメンバー入りする可能性は正直低いだろう。ただ森重が招集されていることを考えると今後のクラブでの活躍次第ではゼロではないし、万一レギュラー格にけが人が出たときには招集される可能性は考えられる。またサポとしてはジュニアユースからの生え抜きの選手がこうして北京五輪代表候補に名前が挙がることは非常に喜ばしいことだ。

そんな中悔しい思いをしているのは青山隼だろう。昨年のU20W杯など「調子乗り世代」ではずっとボランチのレギュラーだった青山だが、名古屋では昨年までの2年間は出番に恵まれず、北京五輪代表候補入りも「罰ゲーム」な感が漂っていた昨夏の中国遠征のみ。一方で森重は大分でDFリーダーに成長し、先月のアメリカ遠征、アンゴラ戦と連続のメンバー入り。またユースの後輩である吉田はクラブで多くの試合経験を積み、今季は開幕スタメンの座をつかんでいる。青山もストイコビッチ監督の下でチャンスをつかみかけたが、最近はプレーに迷いが見える。やはり持ち味が活きるのはボランチだし、葛藤もあるのかもしれない。ただ「試合に出てナンボ」のプロスポーツの世界だけにせっかくのチャンスなのだから、後悔の無いよう全力でぶつかっていって欲しい。いくら身体能力が高くてもメンタルの弱い選手は淘汰されていく。その点吉田は2年目にしてベテラン選手の風格すら漂う堂々っぷりだ。青山の今後の奮起に期待したい。

一方W杯予選バーレーン戦に備えてドバイ合宿中のA代表では玉田が好調をアピールしているようだ。

玉田、動きまくる 岡ちゃん指令 突破&左足シュート出せ(中日スポーツ

セットプレーのキッカーも任されているとのことで、久々の招集だが信頼されているようである。ピクシー同様岡田監督からも個性を発揮するよう言われたそうで、再び代表でも躍動する玉田が見られる可能性は高い。しかし「自由」を与えられたからには結果が欲しい。前にも書いたようにライバルは多く、高原のように「追試」が与えられるような立場ではないので、一発勝負だ。「ブラジルを本気にさせた男」の爆発に期待したい。