終始トヨタが主導権を握って勝利した。
最終スコアは3点差、ゲームをしっかりクローズできなかったのはマイナスポイントだが、JX-ENEOSの持ち味を出させず、完勝といってもいいだろう。
しかし相手は前日の試合でレギュラーシーズン1位を決めていた。
プレーオフに向けて策を出し切らなかったかもしれない。
緩慢なプレーや信じられないコミュニケーションミスからの失点もあったりとこの試合に賭けるモチベーションが高いかと言われるとそうとは言えないだろう。
まぁでも冷静に考えるとJX-ENEOSは昨日1位決めてるわけだし、プレーオフは3戦勝負だしってのもあるよね。勝って兜の緒を締めよですね!
— アイルトン・セナ (@Ante_7_Sena) 2019年2月10日
現地で観てたら発狂してたこと間違いなしだけど(笑)
2Q5分くらいからアンテに流れがきた中でジュナさんがバックコートに流れたボールを追わずに安間ちゃんが奪ってステの得点に繋げた場面があったけど、あれはJX-ENEOSの方針としては絶対許されないプレーだろな。
— アイルトン・セナ (@Ante_7_Sena) 2019年2月9日
梅沢の↑のプレーは前日の試合でのシーンだが、JX-ENEOSでは信じがたいものだった。
そういう状況ではあったが、勝因としては出場した9人がどういう組み合わせでもスタイルを貫けたこと、シュートが入ったこと。
そして攻→守の切り替えの意識だろう。
18-19 Wリーグ レギュラーシーズン トヨタ自動車 VS JX-ENEOS 19/2/10 BOXスコア
前日の試合でブレーキだった長岡が奮起し、37分の出場で21点。
リバウンドでも渡嘉敷に臆せず挑み続けた。
三好は貴重な3ptを決めた。
(本来ならばもっと3ptのアテンプトを増やしてほしいが…)
エブリンは前週までと比べるとパフォーマンスは良くなかったが、11点を決めた。
加えてステファニーも引き続き結果を出した。
そして前日の試合で一番気になったオフェンスリバウンド。
渡嘉敷、梅沢がそびえ立つ中でなかなか拾うことは出来なかったが、ボックスアウトの意識が高く、体を当て続け自由を与えていなかった。
面を取られてもチップして凌げていた。
チップすることも出来ない場合でもリバウンダー→ハンドラーへの受け渡しを遅らせ、岡本に走られる回数も少なかったように思う。
こうなると意外とハーフコートでのオフェンスパターンは少ないJX-ENEOSとしては苦しく、梅沢に合わせるハイロープレー主体になった。
サイズ差があるだけにやられるときはあっさりやられるが、徐々にアジャスト出来るし、シュートが決まっている分気にする必要はない状況だった。
その中で一番存在感を発揮したのは勝利したトヨタの選手ではなく吉田ではなかったか。
他の選手は普段とは何か違い、覇気や執念がやや低いと感じていたが、吉田の画面越しでも伝わってくる勝利への執念は凄まじく、残り1分半からの怒涛の追い上げは彼女の気持ちがチームメイトに伝わったから生まれたものだろう。
誰よりも闘ったからこそ試合後の整列に加わらなかったのではないか。
決して褒められる行為ではないかもしれないが、闘った証でもある。
トヨタの安間もルーズボールへの執念、強気な姿勢など吉田を彷彿とさせる選手になってきているし、山本の視野の広さなどセンスは高いが、吉田がなお日本ナンバーワンPGであることを示した試合だったと思う。
しかし勤続疲労が相当あるようで、吉田が30分35分と出場することは出来ないだろう。
遠くない将来彼女にも引退の時がやってくる。
その時JX-ENEOSはどういうチームになっていくのかという疑問も抱いた。
現状藤岡や宮崎には苦しい状況を打開する能力が乏しいように感じる。
タイムアウトや選手交代でもっと流れを変えられるヘッドコーチが率いればさらに強くなるとも感じるが、勝者のメンタリティーが根付いている名門チームなので、これからも名門であり続けることだろう。
その名門を倒して新王者が誕生した時、日本女子バスケ界の歴史は変わる。
新王者がトヨタ自動車アンテロープスであることを願ってやまないし、その為に微力ながらこれからも応援していきたい。
PS
今日の所沢のお客さんは好プレーに対して拍手、歓声でダイレクトに反応していて、こういう雰囲気すごく好き☆
— アイルトン・セナ (@Ante_7_Sena) 2019年2月10日
コートイン時に中学生風の女の子グループから麻衣さんコール発生!#山本先輩
— アイルトン・セナ (@Ante_7_Sena) 2019年2月10日
Senpai!! https://t.co/lCTfbIYJaF
— アイルトン・セナ (@Ante_7_Sena) 2019年2月10日
この日の所沢市民体育館の雰囲気が非常に良かった。
山本がコートインした時の声はバスケをしている地元の中学生で、点を決めた時は拍手喝采だったそうだ。
この日のプレータイムは2Q終盤の3分弱のみだったが、励みになったのではないか。
地方開催も多いWリーグだが、こういう会場が増えると選手のよりモチベーションが高まると思う。