東京五輪に向け飛躍が期待される選手たち 〜サプライズ選出はあるのか?〜 ①

Wリーグはレギュラーシーズンが打ち切られた。世の中を取り巻く現状を考えるとプレーオフの開催も不透明な状況だ。しかし五輪に向けての選手強化のためにもプレーオフは例え無観客試合でも規模縮小でも何とか開催してほしいと個人的には思っている。

 

さてバスケット・カウントでこのような記事があった。

女子版も期待したいところだが、その前に自分でやってみました(笑)

2019年度の公開強化試合に出場していない選手をピックアップした。合宿を開催できるくらいの人数がノミネートされたが(笑)、その中から上記記事同様選りすぐりの6人を。独断と偏見に満ちているが、多少バランスや実現可能性も考慮したつもりではあります(笑)

 

残る切符は少ない

昨年9月のアジアカップ、同11月のプレOQT、そして先月のOQTでメンバーは概ね固まった感はある。残るは2~多くても4枠といったところだろうか。男子だとBリーグがあと21試合+ポストシーズンが予定されており、そこでの猛アピールが可能だ。また帰化選手が代表チームに劇的な変化をもたらす可能性もあるが、女子の場合はWリーグプレーオフを残すのみ。帰化選手はおらず、海外組も代表候補となると今野選手くらいである。大きな変化・強化は出来ないが、OQTで不足している部分が露呈されたのは事実で、男子代表にファンからの待望論も根強かった金丸選手が入ったように新たな血が加わることでチームがさらに活性化すればと思う。

 

宮澤選手依存からの脱却へ

具体的にどのポジションかとなるとSFだろう。OQTでは負傷により選外となった宮澤選手の穴を埋められる選手がいなかった。万全であれば五輪では1試合30分前後は出場するだろうが、繋げる選手が必要で、新たな選手を試すことは確実だ。'使える'選手が台頭してこれば宮澤選手のプレータイムを減らせて、コートに立っているときはよりエナジー全開でプレーできる。

またOQTで使ったツーガードを五輪でも優先順位の高いオプションとするならSGポジションの人選見直しがあっても不思議ではない。

PG、PF・Cに関してはバックアップのバックアップ、つまり緊急事態への備えが必要だろう。

 

これらを踏まえて私のピックアッププレーヤーを。①ではホーバスJAPAN経験者を挙げてます。なおプロフィールは以下の通り紹介していきます。

 

名前

所属チーム ポジション 身長

2019-20シーズンWリーグ出場試合数(スタメン出場数) 平均プレータイム

得点、アシストなど主なスタッツ

代表歴

 


f:id:antelopes_7_12_23:20200306031335j:image

水島 沙紀 

トヨタ自動車アンテロープス SG 171㎝

16試合(13試合) 24.4分

得点8.94 アシスト2.44 3pt成功率36.6%(試投平均5.1本)

2017年アジアカップ 2018年ワールドカップ

 

大舞台での勝負強さが光るスピードスター。オフボール時に一瞬の動きでマークマンを置き去りにしてのクイックシュートと細身ながらフィジカルコンタクトを厭わないアグレッシブなディフェンスが持ち味だが、今季はモンデーロHCの下でマイナーチェンジ。

持ち味は活かしつつ、コンボガード的な役割を担っている。従来速攻時は走る側だったが、走らせる側になっていることが増えている。

本橋、吉田、町田の3選手のうち2選手を同時起用してのツーガードはサイズ、ディフェンス力を考えると国際舞台では厳しい。OQTでは日本が追い詰められて、攻めるのみの状況だったので、ウィークポイントが顕在化しなかっただけだと思っており、コンボガード的なタイプを入れて欲しい。

水島選手なら爆発的なシュート力がある。アジアカップ以降活躍著しい林選手は五輪では厳しい包囲網に遭うだろう。その点からも水島選手を推したい。

 

東藤 なな子

トヨタ紡織サンシャインラビッツ SG/SF 174㎝

16試合(16試合) 28.9分

得点14.0 リバウンド6.25 スティール2.06(リーグ3位)

2019年U19ワールドカップ 2019年度日本代表候補

 

高校3年生時にアーリーエントリーで衝撃のデビューを飾った新星。正式入団となった今季は全試合でスタメン起用され、得点ランク8位に入るなどシーズン通して安定した活躍を見せた。新人王は確実で、今季のWリーグをある程度見ている人なら東藤選手を推すことに何の異論もないだろう。

ユーロステップ、スピンムーブ、フェイダウェイなど豊富な技で得点を量産。高校時代は3ptシュートをほとんど打っていなかったそうだが、昨夏のU19W杯の時には自分の形が出来ていた。成長・進化が止まらない選手である。ディフェンスでは洞察力に長け、1on1では前でボールを奪える。

1月に代表合宿に招集されているが、今後も呼び続けてほしい。レベルの高いところで揉まれれば確実に伸びる選手。仮に東京五輪は無理でもその後のために、彼女のさらなる成長は必ずしや日本にプラスだ。

 

河村 美幸

トヨタ自動車アンテロープス C 185㎝

16試合(15試合) 21.4分

得点7.44 リバウンド4.06

2017年アジアカップ 2018年アジア大会(B代表)

 

インサイドのバックアッププレーヤーは多くの選手が試されたが、皆期待に応えられず、OQTでは約2年のブランクがある大崎選手が起用された。求められる役割を全うしており、実際のところ渡嘉敷、髙田、長岡、大崎の4選手でほぼ決まりだと思う。しかしOQTで髙田選手にアクシデントが発生したように何が起こるか分からない。その時にこれまで試した選手たちでは正直なところ心もとない。そこで河村選手を推したい。

今季トヨタ自動車に移籍し、モンデーロHCの下でプレーの幅を広げている。スタッツ上では目立った活躍はない。プレータイムも決して多いわけではないが、開幕からスターターとして出場し続けるなど信頼は絶大。実際河村選手がコートに立っているときのインサイドの安定感は抜群だった。

日本人のインサイドプレーヤーとしては恵まれたサイズとフィジカルがあり、ペイントエリアでの強さは今年度試された他のどの選手よりも上だと思う。そして日本代表では重視されてはいないが、ミドルシュートも得意で、膠着状態に陥った時のオプションとしては有効ではないか。

今季のプレーぶりから怪我の不安がないことは証明されており、試す価値は十二分にある選手だと思う。

 

次回はより秘密兵器感の強い選手をピックアップしていきます。お楽しみに!←誰が?