いよいよ今週末大一番がやってきます!
昨季対戦時はgame1をトヨタ自動車が85-78、game2はデンソーが82-79で制し、星を分け合った。2試合とも接戦、かつWリーグの試合としてはハイスコアだった。そこから選手の入れ替わりは少なく、今季も熱戦が期待できる。 注目ポイントはたくさんあるが、以下の3つを挙げたい。
3pt成功率
- トヨタ自動車 145/403 36.0%→39/134 29.1%
- トヨタ紡織 122/374 32.6%→37/131 28.2%
- デンソー 122/363 33.6%→41/172 23.8%
- 三菱電機 93/297 31.3%→52/173 30.1%
- 山梨QB 119/372 32.0%→51/206 24.8%
- アイシンAW 95/392 24.2%→44/152 28.9%
西地区6チームの昨季と今季の3pt成功数・試投数・成功率の比較である。昨季は16試合・全チームと対戦していない、今季は6試合(三菱電機、山梨QBは8試合)・地区内で対戦が一巡していない・交流戦はなしという状況。単純比較はできないことはご了承いただきたいが、アイシンAW以外は成功率が下がっている。世界的に3ptが重視される傾向にある中でアウトサイドのディフェンス力が各チーム上がっているのだろうか。西地区で考えるとトヨタ自動車、デンソーは特に3ptを警戒されるチームだが、昨季からトヨタ自動車は7ポイント近く、デンソーに至っては10ポイント近く下がっている。要因として両チームのキャプテン&正PGの三好選手、稲井選手に当たりがきていないことが1つ挙げられる。
- 三好選手 43/101 42.5%→12/43 27.9%
- 稲井選手 22/57 38.5%→6/32 18.7%
三好選手は5試合、稲井選手は全6試合でスタメン出場しており、両選手とも平均プレータイムは25分。3pt試投数は三好選手が平均7本、稲井選手も5本。信頼は厚いことがうかがえるし、この状況でもトヨタ自動車は6戦無敗、デンソーも2戦目から5連勝と結果が出ている。これらから両チームは武器や策が豊富なことが分かるだろう。3ptで見てもトヨタ自動車は×三菱電機game2でスタメン起用されてから調子を上げてきた栗原選手が4/8、山本選手が8/20(西地区3ptランキングトップってご存知ですか?私も週明けに確認しましたが、そこまで決めてるとは思わず驚きました!)、平下選手も6/20。デンソーは近藤選手が7/20、篠原選手が9/30。山本選手、平下選手はドライブの速さもあり、栗原選手やデンソーの2選手は少ないチャンスでも確実に仕留めてくる職人さがある。
こうしてカバー出来る選手は複数いるが、トヨタ自動車とデンソーの対戦となるとキャプテンにも当たりがこないと厳しい戦いになるし、誰が当たるか・何人当たるかは重要なカギとなるだろう。ピックアップした選手たち全員に当たりがこればWリーグではあまり見ない100-95などかなりのハイスコアになるかもしれない。そういう試合もたまにはあってもいい(笑)
インサイドの闘い
ペイントエリアでの肉弾戦が増えればフィジカル、パワーで勝るトヨタ自動車が有利か。デンソーとしてはトヨタ自動車のビッグマンを外に釣り出して、ひまわり選手・本川選手がドライブでアタックしていきたい。ミスマッチが起こる時間帯が多いだろうが、そこをトヨタ自動車がどう守るか。スピードがあるエブリン選手、永田選手、パワーでは国内なら誰にも負けないステファニー選手がカギか。
(改めて水島さんの引退を痛感…デンソー・本川選手とのマッチアップ見たかった…)
トヨタは選手が抜けて…
— ガルシア🚗 VAMOS!FlyingHigh! (@LI_Garcia_10) 2020年10月18日
お、おう。。(それ言わないで…震え) https://t.co/Mm59lOB97m
欧州の名将対決
トヨタ自動車・モンデーロHCはスペイン、デンソー・マルコヴィッチHCはセルビア。母国の女子代表HCを兼任している。両HCともに長く中国などの強豪クラブチームと代表HCを兼任している百戦錬磨の名コーチである。マルコヴィッチは昨今の情勢下において来日が遅れていたが、先週末チームに合流して、この大一番から指揮を執ることが発表されている。
#お知らせ
— デンソーアイリス/DENSO (@IRIS_DENSO) 2020年10月17日
入国制限によりチームへの合流が遅れておりました、マリーナヘッドコーチ ですが、入国後2週間の待機を経て本日よりチームに合流し、10月24日(土)トヨタ自動車戦からゲームの指揮を取りますことをお知らせいたします。
引き続きご声援をよろしくお願いします!https://t.co/C9VIRATpaK pic.twitter.com/do2NwPM2gG
両チームとも戦力は充実しており、今季の平均プレータイムが一番長い選手はトヨタ自動車が三好選手、デンソーは稲井選手。そう!3ptの調子が上がってきていない両キャプテンです!平均30分以上出ている選手が居ないのです!
(これも山本選手の3pt同様調べてみてビックリでした。トヨタ自動車はエブリン選手、デンソーは髙田選手かひまわり選手だと思ってました)
名将が豊富な駒をどう活かすか、ご注目ください。
またトヨタ自動車を一昨季率いたトリノス現AHCはリオ五輪でモンデーロHCの下でアナリストを務めた。デンソーを昨季率いて、今季も6試合代行HCを務めたヴクサノヴィッチHCではセルビア代表でもマルコヴィッチHCの右腕でして活躍している。さらにはトヨタ自動車・大神AC、デンソーには小畑AC、伊藤ACとかつてWリーグで活躍した元選手がいる。 世界を知り尽くしたコーチとWリーグを知り尽くしたコーチたちの融合。皆さん試合前も試合中も試合後も選手たちとコミュニケーションをすごく取ります。モンデーロHCは審判とも(たとえ国際審判でもスペイン語は分かる方って少ないと思うから、皆さんスルーしてるのかな笑笑)マルコヴィッチHCはどういうタイプか分からないですが、予習しておきたい方は昨年7月のスペイン×セルビアの試合をご覧ください。
Spain v Serbia - Full Game - FIBA Women's EuroBasket - Final Round 2019
1分半くらいのハイライトもあって、日本と欧州の違いをつかみだけでも知ることができるので、よろしければ。世界は戦い方に男女の境界線がなくなりつつあるのかなと思います。
さらには近藤選手、森選手は古巣対決(近藤選手は移籍2年目ですが)、トヨタ自動車のユニフォームは何色か(黒か赤かピンクかはたまた紫か)など楽しみが満載ですが、予想としては過去2季同様game1をトヨタ自動車、game2をデンソーが制すると思います。さらに予想するとgame1は三好選手の3ptが入り始めて意外と15点差くらいで勝利、game2は1〜2ポゼッション差で、デンソー。
一昨季四国、昨季沖縄、今季も当初予定では四国だったのがカーディング変更により、地元で見られる。この点に感謝して、会場で堪能したい。