Wリーグ西地区後半戦2週目

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山梨-デンソー

game1の4Qしか見ていないので偉そうなことは言えませんが…苦笑

山梨はアーリーエントリーの石川選手がgame1でデビュー戦し、12ptの活躍。デンソー相手に競った展開で結果を出せたことは自信に繋がるだろう。

デンソーはgame2で渡部選手がキャリアハイとなる14ptの活躍。クラッチタイムでは本川選手に頼りがち。プレーオフに向けて本職PGの選手たちのレベルアップは必須だが、他の選手が刺激を受け、ポジション争いが激化していくのではないか。

 

アイシンAW-トヨタ紡織

簡単に言ってしまうならばコーチも選手も勝ち方を知らないアイシンAWと昨季開幕週でトヨタ自動車に勝利、三菱電機デンソーには連勝するなど躍進し、勝負のツボを心得ているトヨタ紡織。HCは百戦錬磨の中川文一。

game1は両チームともメンバー交代をあまりせず戦った。アイシンAWは梅木選手、宮下選手が38分出場。トヨタ紡織に至っては平末選手、東藤選手、飯島選手が40分フル出場だったが、クラッチタイムで余力が残っていたのはトヨタ紡織。こういう選手起用が良いとは思えないが、トヨタ紡織は普段からやっているので、選手たちも対応できる。一方のアイシンAWは多くの選手を使い、チーム全体のレベルを上げていこうと試行錯誤してきた今季前半戦だったので、梅木選手、宮下選手が踏ん張り切れなかった。その相手に平末選手のスピードなどストロングポイントを最後まで徹底的に出し続けた中川HCに軍配。

game2、アイシンAWはgame1で終盤に息切れしたことを踏まえてか上長選手がベンチスタート。前半からgame1ではDNPだった髙原選手、板谷選手を起用したが、今度は前半で点差をつけられてしまった。メンバーを入れ替えた1Q終盤から劣勢となり、17点差での折り返し。4Q髙原選手の2本のシュートなどでトヨタ紡織の背中を捉えはしたものの、前半のビハインドが重くのしかかり、連敗となった。

2試合を通して露呈したのは皇后杯準々決勝同様チームとしての引き出しの少なさ。追い込まれると宮下選手、梅木選手どちらかの単騎強襲になってしまう。機能していない時に梅木選手の負けん気の強さが悪い方に作用し、ゲームコントロールが出来ない。特にgame2で数字にも現れており、宮下選手、梅木選手のターンオーバーが合わせて10。アシストはチームトータルで8に留まっている。パスで散らせる酒井選手に代える、タイムアウトで整理するなどベンチワークで流れを変えることも出来ない。

セカンドユニットの底上げ、3ptシュートの形を増やす、ゲームの流れに応じた選手起用など課題は山積している。2月は地区優勝を争う3チームとの対戦が待ち構えているが、1つでも勝利し、皇后杯後に宮下選手が語っていた負け癖を払拭したい。上位チームから勝利する成功体験を得て今季を終えたい。

トヨタ紡織はどこからでも点がとれるチームだが、今季個性が融合しきれていなかった感があった。前週のトヨタ自動車戦連敗で個々の役割も整理され、オフェンスのリズムは格段に良くなり、昨季の良さを取り戻した。デンソー三菱電機との対戦が残っており、順位アップも期待できた中での平末選手の負傷は気掛かりだが、レギュラーシーズン中に復帰出来ればプレーオフでのアップセットも見えてくる。

 

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トヨタ自動車-三菱電機

一昨季ファイナルに進出した三菱電機。その後風間選手、王選手、池谷選手が引退。いわばスケールダウンしているが、あの頃の強さを取り戻して新年を迎えた。トヨタ自動車の三好選手、長岡選手もそれを感じたようだ。

一方のトヨタ自動車は敗れたgame1は今季ワーストとも言える内容だった。皇后杯決勝の4Qでも見せてしまったインサイドドライブインで強引にこじ開けようとする悪癖が出てしまい、粘り強いディフェンスを信条とする三菱電機としては思うツボ。ソハナ選手を投入するなど手を変えるも永井選手、西岡選手がリバウンドを制して、そこからの速い展開で川井選手が10astの活躍。終始優位に試合を進めた三菱電機がスコア以上の完勝だった。

game2、トヨタ自動車は脇選手がモンデーロHCの下ではリーグ戦初のスタメン出場。game1の4Qで3ptシュートを2本決めた栗原選手をこの試合では1Qから起用するなど変化をつけ、両選手とも期待に応えた。一方の三菱電機もgame1に続き永井選手が体を張ったプレーを見せ、渡邉選手のファールトラブルで見崎選手のプレータイムが伸びるなど総力戦の様相。こうなるとトヨタ自動車に分がある。最後は河村選手がインサイドを制圧し、スペースを作って、栗原選手、三好選手の3ptシュートが立て続けに決まって勝負あり。

シーズンの中で悪い波はどうしてもあるが、悪いなりに1勝はしたトヨタ自動車。スペイン人コーチ体制では特長が出し切れていなかった栗原選手の活躍により勝利を手繰り寄せたこと、前週に続き若手を起用しながら最低限の結果も出せたことは収穫だろう。3週間の中断の間に余分な異議で退席を宣告されたモンデーロHC筆頭に今一度整理し、プレーオフに向けて邁進してもらいたい。

三菱電機も昨季からのトヨタ自動車戦4連敗を止め、連勝も見えるくらいの展開まで持ち込んだ。永井選手、見崎選手、篠宮選手は自信を掴んだことだろう。トヨタ自動車デンソーとの対戦を終えただけに他力本願にはなってしまうが、上り調子でプレーオフに臨みたい。

 

2/13の再開が待ち遠しいが、まずは無事に開催されることを願うのみ。