インカレ2018 女子二回戦 筑波大対早稲田大

一進一退の攻防

手に汗握る一戦

使い古されたフレーズでしか表現出来ないが、とにかく素晴らしい試合だった。

スコア上は早稲田が40分優位に立っていたように見えた。

実際田中を軸に180センチ以上の選手が常にコートに2人立っている早稲田が高さを活かしたシンプルなオフェンスと時折高田のドライブ、澁谷、細貝の3ptシュートも織り交ぜてスコアを重ねた。

しかし主導権を握るというほどの時間帯はほぼなく、むしろ筑波の方が自らのゲームプランに近かったのではないだろうか。

180センチ以上の選手がいない筑波はオールコートプレスで対抗。

スローインにも激しくプレッシャーをかけて、早稲田はスムーズにボールを運べないシーンが散見された。

PGの高田以外はシュータータイプの澁谷、細貝、フォワードタイプの内山などボールハンドラー不在のチーム構成はあるにせよ、筑波のプレスをいなす変化や動き出しが少なかった。

また後半も修正されず、タイムアウトのタイミングも悪かったのは元男子日本代表HCとしては情けなかった

これらが顕著に現れたのが4Q残り2分を切ったところでのスローインからのターンオーバー。

4Q最終盤に田中がFTを決められなかったのは試合の中の一事象に過ぎない。

筑波が焦れずにプレスを掛け続けたこと・それへの対策を打てなかったことがオーバータイム突入へと繋がったと思うし、積み重ねが高辻の3ptシュートを生んだのではないか。

そのオーバータイム、残り2分半ほどで中田が負傷退場。

早稲田に巻き返す力は残っていなかった。

土壇場で相手がFTを落とし、逆転に繋げた男子の早稲田と土壇場で自軍がFTを落とし、追いつかれ、結果敗れた女子の早稲田。

バスケの醍醐味であり、トーナメント戦の残酷さを思い知られされるミッドウィークだった。

そして高い個々の能力を活かしきれず、敗れ去った女子に関してはまるでアンテロープスの悪い時を見ているようで辛かった…