第88回バスケ皇后杯決勝レビュー

強いの一言ですね…選手起用法とか好きじゃないけど(笑)、強いとしか言えないですね…色んな選手使えばもっと強いだろうけど(笑)、相手がダブルチームを使いにくく、ヘルプにも行きにくく、さらにはオフェンスリバウンドに飛び込むこともためらってしまうツインタワーは強力すぎる。効率よく勝てる。実際林選手や岡本選手から疲労感とか全く感じないですから…苦笑

 

 

 

立ち上がりから林選手の3ptシュートが続けて決まった時はワンサイドゲームかと思ったが、デンソーもディフェンスで粘って徐々に取り返していき接戦。

分かれ目は2Q残り7分半のところ。ENEOSが調子の上がらない宮崎選手を下げて髙田選手、セカンドユニットだったデンソーは一気にスターターに戻した。この策が見事に失敗し、ここからは10点前後の差で推移していった。ギリギリのところで食らいついていたが、髙田選手のブザービーターで14点差での折り返し。正直なところこれで試合決まりましたよね。。ドライブで打開しての得点も多く、個人的には今大会のMVPは髙田静選手です。

ENEOSはPG以外タイムシェア出来てなくてもメンタル的な疲労デンソーと比べてかなり少なくハーフタイムを迎えられただろうし、この一撃は大きすぎた。

 

ENEOSは決着つくまで6人で戦うゲームプランだったのだろうか(中田選手は渡嘉敷選手、梅沢選手の負傷状況確認時の代打出場)前半から本川選手、ひまわり選手のドライブインには厳しくディフェンスしないなどファールリスクのあるプレーは避けているように見えたが、後半は点差も考えて、さらにリスクケアをしていた。デンソーの外角シュートは入り始めたが、そこは承知でディフェンスリバウンドに入りすぎないシフト。本川選手、近藤選手、ひまわり選手を同時起用し、走りたい・梅沢選手のところを突きたい意図だったのだろうが、ENEOSは難なく対応できていた。

 

昨シーズンリーグ優勝を果たし、馬瓜エブリン選手は「ようやく歴史を変えました〜!」と吠えた。少し動いただけで変わってはいないと当時から思っていたが、やはりそうだった。以前と比べ準優勝チームから悔しさ・不本意さが滲み出てることは大きな変化。だが日本代表はサイズの不利を跳ね返して銀メダルを獲得した中で国内ではあの采配のチームに太刀打ちできるチームがないことは由々しき事態。岡本選手や林選手、移籍した宮澤選手の凄みが際立つわけだが、何だか悶々とした気持ちになりますね…苦笑

 

世界の名将がここまでチームを作り上げたこと、渡嘉敷選手・岡本選手と髙田選手・本川選手の年齢を考えるとデンソーが数年の間でタイトルを獲得することは極めて難しいと思う。これだけ充実しているデンソーがこの結果に終わったとなると昨シーズンのリーグ戦5位以下、ましてやプレーオフ不出場チームは存在意義が問われるレベル(やはり2部制を…)

 

トヨタ自動車は今大会でデンソーENEOSと戦うことも出来なかった。デンソー富士通以上にフィジカルの強いインサイドプレーヤーが揃うだけに2週間でどう立て直し、昨シーズンの皇后杯プレーオフにはいなかったツインタワーにどう立ち向かうか。(考えたくないが)ここで連敗してしまうようだとリーグ連覇は大きく遠のく。

富士通は女王の強さ・厳しさを知る宮澤選手、中村選手の加入よりチームの雰囲気が変わりつつある。準決勝で活躍した岡田選手、同じく東京医療保健大学出身の赤木選手が町田選手、篠崎選手の負担を軽減できるとオフェンスにより怖さが出てきて、ENEOSにも脅威を与えられるチームになるのではないか。

 

本当に歴史を変えるチームが出てくることに期待したい(ENEOSJX-ENEOSを超えるチームになって歴史を変えるかもしれないが)