Road to PARIS 〜真のサバイバルレースの幕開け〜

女子バスケ日本代表が激闘の末にパリ五輪出場権を獲得してから一週間が経とうとしている。

五輪最終予選(以下OQT)での活躍、今シーズンの所属チームでの活躍、恩塚HCが求めるものなどを考えると7選手はアクシデントがない限り確定だと思う。

  • ハンドラー:宮崎
  • コンボガード:山本
  • シューター:林
  • フロントコート:赤穂 エブリン 髙田 ステファニー

※ポジション分類はOQTを見た上での私の解釈です。

 

OQTではチーム編成をする上での課題もいくつか露見した。

  • フロントコート陣のファールトラブル時の対応
  • 山本選手不在時の得点力減
  • オフェンス停滞時のオプション

まず私は前回の当ブログでは12人でローテーションしないと体力消耗が激しいスタイルの日本はキツいみたいなことを書いたが、下記noteを拝見してなるほどと思わされた。

10人でローテーションするなら、残り2人の起用法次第でさらなる可能性を秘めてる

3試合で終わるOQTと違って、本大会で金メダル目指すなら6試合を戦い抜かないといけないので、万が一の故障に備えたバックアップ要員を入れておくのが無難

私が確定だと思っている7人以外で誰を選ぶか・どう起用するか次第でスケールアップもダウンもあり得るが、五輪本大会は最大6試合なのでよりリスクマネージメントが必要という発想はなかったです…12人でローテーションしててアクシデント発生したら大幅な修正が必要になってきますね…

 

まずフロントコート。W杯後色々な部分でマイナーチェンジを試行している恩塚HCが折れて、渡嘉敷選手やオコエ選手、長岡選手、宮澤選手を招集する可能性は無くもない。先に挙げた4選手のバックアッパーを務めてくれれば万全な陣容となるが、彼女たちがこの期に及んでその役割に収まってくれるだろうか。前回の当ブログで挙げた河村選手や梅沢選手も考えづらい…恩塚体制で公式戦出場経験のある朝比奈選手、中田珠未選手が現実的なところだろうか。コンディションが安定していれば栗林選手も候補か。

 

コンボガードは3ptシュート、ドライブ、ハンドリング、フィジカルなディフェンスなど一番多岐に渡る役割が求められるポジションだと思っている。山本選手に続く存在としてOQTでは林選手とタイムシェアしていた平下選手、北村悠貴選手、江良萌香選手はどうだろうか。平下選手、北村選手はサイズがあり、北村選手に関しては山本選手に負けず劣らずな屈強なフィジカルの持ち主。江良選手は今シーズン富士通でPGも経験し、プレーの幅を広げている。

OQTでは山本選手だけでなく林選手の負担も大きかった。シュート力は言うまでもなくトランジションで走れる選手が求められており、平下選手以外だと林選手と同姓で所属チームも同じ選手しか思い浮かばないです…!今野紀花選手(今シーズンプレーしていないので未知数だが…)、岡本美優選手でサイズアップ、飯島早紀選手、峰晴寿音選手のような技巧派もいる。

※野口選手、東藤なな子選手をこの代表チームで活かす術はあるのだろうか。代表チームって難しい……

 

ハンガリー戦2Q以降は得点が止まる時間帯が多かったが、そういう時はさすがにポジションとかタイムシェアの法則を壊して固定ポジション外での起用なりハンドラーを替えるなりが必要になってくると思う。前者だとシューターを無しにしてステファニー選手やひまわりをポジションアップ、山本選手をハンドラーとかですね。五輪本番では後者が重要になってきそうで、OQTも本橋選手にはそういう役割が求められていたのだと思っていたが、カナダ戦での数分の出場に留まった。

状況を打破するバックアップハンドラーは誰なのかとなると吉田選手、町田選手、さらには川井選手、本橋選手も適性はハンドラー。候補メンバーにも選ばれた木村亜美選手もいる。ここは人材豊富。

ただハンドラーにおいて一番の課題はバックアッパーより宮崎選手が休んでいる間もスピードで切り裂けて激しく粘っこいディフェンスが出来る存在。要は安間志織選手ですね!スピードスターとして宮崎選手と同タイプで見られがちだが、パス能力は宮崎選手より高い。宮崎選手は右45度からのドライブが多いが、安間選手はトップや左45度から切っていける。スキルで切り裂ける。ディフェンスでのずる賢さも持ち合わせている。W杯以降構想外となっている感はあるが…

 

日本にはまだまだ希望となる選手が存在する

日本は選手層が厚い

こうして考えてみると希望となる選手は多いが、層が厚いとは思えない。選手の役割を明確にしたホーバスHC時代は確かに選手層は厚かったと思うが、現体制では職人肌や専門職の選手は求められない。かと言ってOQTで土台は出来たのでエース、大黒柱も需要がないだろう。与えられたポジションである程度幅広いプレーが出来る選手。難しい。。。

また確定の7選手の万が一に備えてエースや大黒柱も候補に入れておく必要はあるが、7選手の代わりが務まる選手っているんですか…本当に難しい、、、

 

個人的には残り5選手は安間選手、吉田選手、平下選手、今野選手、河村選手を推したい。コーチも選手も人間だから好き嫌いあるのは当然だが、最強チームを作るために双方歩み寄って欲しい。一人くらい専門職も居ていいでしょ?!

恩塚HCを良い意味で悩ませるサバイバルレースとなることを期待します。

 

 

Boarding Pass to PARIS 〜女子バスケパリ五輪予選 カナダ×日本〜

く🇨🇦カナダ●82-86○日本🇯🇵

まずは恩塚JAPANに関わる全ての皆さま、おめでとうございます。感動をありがとうございます、そしてお疲れさまでした。

2022年W杯での惨敗で協会内には解任論も浮上したとの一部報道もあった。しかし協会には新指揮官を招聘するコネも資金もないだろうから恩塚HCに託す、もっというと表現は悪いが心中するしかなかった。

五輪やW杯の出場権を賭けたサバイバルを経験しているのは髙田選手、長期ブランク明けの吉田選手と3x3東京五輪の最終予選に出場した山本選手、馬瓜ステファニー選手のみ。ネガティブな要素を挙げればキリがないくらいだが、その中で2勝して自力で出場権を勝ち取ったことには賛辞を送ることしかできない。

ハンガリー戦では相手の多彩なオフェンスを止められなかった。自分たちのリズムでオフェンスに転じられず、3ptシュートも封じられ、ホームの大声援も味方にした相手に屈したが、カナダ戦では良い意味で開き直れたのではないか。縦への突破を重視したオフェンスに振り切れた。

宮崎選手のスピードは最初から最後まで脅威を与え続けた。ディフェンスでも常にプレッシャーを掛け続けて、あの切れ味鋭いドライブ。そりゃ止められない。日本の最大の武器は3ptシュートよりも宮崎選手のスピード。五輪本番でもとことんそのスピードを発揮して欲しい。

宮崎選手のスピードが活きるのも林選手の存在があってこそ。スペイン戦などシューターとしての実績があるので相手は外で張る林選手を当然警戒する。今大会に関しては平下選手に当たりがこなかったので尚更である。その中でカナダ戦の林選手は3ptシュート0/2と不発だったが、チームとしてはスペイン戦と同じ得点数。アリウープのような形での合わせからの得点やオフボールの動きなど3ptシュート以外でも貢献度が高く、絶対に欠かせない選手である。

 

ハンガリー戦では沈黙したエブリン選手が再び爆発。赤穂選手はこの試合でも攻守でチームを助けた。2Q半ばのブロックショットは圧巻だった。ステファニー選手、髙田選手、吉田選手は大会通して安定感あるプレーを披露した。川井選手も試合を重ねるごとに本来の姿が見られるようになった。

 

そしてエースはやっぱり山本選手だった。2019年の3x3U23W杯、東京五輪3x3最終予選、21-22Wリーグプレーオフに続くMVP。大舞台での勝負強さはハンパない。FIBAが大好きなのもヤングベテランと名付けるのも頷ける笑

 

 

しかし戦前のFIBAレポートにあった通り死の組でしたね…カナダ×日本のあとに行なわれたスペイン×ハンガリーは日本の結果により五輪出場を決めていたスペインが最大22点のビバインドをひっくり返し、日本戦では憎たらしく強かった開催国ハンガリーはまさかのグループ最下位。カナダが出場権を獲得した。

 

話を日本代表に戻すが、今大会の戦いぶりは素晴らしかった。ただこれでパリ五輪での成功が保証されているわけではない。課題もいくつかある。

  • 自陣ゴール下でのファールが多い

日本はどうしても高さでは負ける。たとえ渡嘉敷選手がいようが世界レベルで優位に立てる相手は皆無。スペイン戦では不用意なファールをしない意識が高かったが、カナダ戦では相手のセカンドチャンスからバスケットカウントを与えてしまうシーンが何度もあった。テレビ中継で解説を務めていた矢野良子さんも再三指摘していたが、諦める・次のオフェンスに切り替えることも時には必要。Wリーグでもそうだが、日本人女子選手は頑張りすぎてしまう傾向がある。言い方を変えればWリーグでは日本代表クラスの選手なら頑張ればノーファールで止められる。それだけに普段から頑張りすぎない意識を持つことは難しい…どうしよう。。。苦笑

 

  • オフェンスリバウンドの人数が少ない

ハンガリー戦では山本選手が果敢に飛び込んだが、ガードの選手の関わりが少ないように見えた。攻撃は最大の防御じゃないが、オフェンスリバウンドを取れなくても身体を当てにいくことで相手のファストブレイクを防ぐことも出来る。

 

  • 12人でのローテーション

40分間ハイインテンシティで戦う。サイズ差もある。12人でも足りないくらいだと思う…

ハンガリー戦でオフェンスが停滞した時間帯に本橋選手を投入しなかったのは謎すぎた…何のために招集したのか。。。

 

宮崎、山本、林、エブリン、ステファニー、赤穂、髙田の7選手は万全であれば五輪も確実に選ばれる。吉田選手もチームを整えるハンドラーとして有力候補だろうが、恩塚JAPANではなかなかタイミングが合わない町田選手との競争かもしれない。問題は残りの4枠。3人目のハンドラー、山本選手、林選手のバックアップ、オールラウンダーである。ここの発掘、強化が五輪までの最大のテーマかもしれない。そもそもオールラウンダーよりもカナダ戦でも課題となったインサイドのファールトラブル時に救ってくれる存在が必要。昨年6月以降代表から遠ざかり構想外状態にある渡嘉敷選手、今回の招集を巡りすったもんだあったオコエ選手は厳しいだろう。朝比奈選手、栗林選手あたりの急成長に期待か。もしくは河村選手、梅沢選手などベテラン、中堅のピュアセンタータイプを呼ぶのもありだと思うが、恩塚HCがそれをやるとは思えない(笑)

代表指揮官が誰を呼ぶか予想するのもスポーツを見る楽しみの1つ、シーズン終盤戦に注目しよう。

 

ところで最後に…

WリーグのX公式アカウント、どなたが中の人なんでしょうか?これからもこのテンションでお願いしたいです😆ダレモトメラレナイくらいまで突き抜けて下さい😆😆

 

走り勝ったシューター軍団 〜女子バスケパリ五輪予選 スペイン×日本 〜

🇪🇸スペイン●75-86○日本🇯🇵

前から激しく当たる、しつこく身体をぶつける、インサイドを攻略された時は潔く切り替えてファールをしない。失点は決して少なくないが、その分得点できていた。走力だけで圧倒したわけでも3ptシュートが大当たりしたわけでもなく中外バランスよく多彩な形から得点できていた。

 

勝利の要因と課題を選手評と共に連々と。

  • 林選手の積極性

立ち上がりから決してオープンが作れていたわけではないが打ち続けて決め続けた。キャプテンとして、シューターとしてチームを鼓舞し、チームは緊張感から解き放たれたように見えた。

そして山本選手、平下選手も続いた。平下選手の3ptシュートは決まらなかったが、臆せず打っていた。打線は水物、スリーは水物。次戦は林選手のマークも厳しくなる。平下選手に期待したい。

 

  • ファイターエブリン選手

1年間の休養で心身ともにリフレッシュ。数年前は大舞台に弱い印象だったが、今は良い意味で余裕があるのだろう。あのフィジカルとスピードでガンガンアタック、3ptシュートもスパスパと。スペインはお手上げだったのではないか。

東京五輪以来の代表入りとなったエブリン選手なのでスペインはノーチェックだったかもしれないが、モンデーロHCが情報提供していたかもしれない。彼がどちらの味方なのか気になります笑

元気の良さも含めてチームにエナジーや自信を与えた。この試合のMVP!

 

今のエブリン選手を見て休養という選択肢を持つアスリートが増えるといいですね。完全自己責任下でコンディション調整等する必要があるのでリスクもあるし、実績、人気、知名度兼ね備えた選手でないと出来ないことかもしれませんが。

 

  • 赤穂選手のリバウンド

2Q残り2:38のプレーは前半のベストシーンと言ってもいいのではないか。

 

このプレーだけでなく試合を通して赤穂選手のリバウンドや数字に現れない部分も含めた献身的なプレーが光った。影のMVP。

ただ赤穂選手の万能さ、有能さ故にオフェンスリバウンドの手数の少なさは気になった部分。要改善。

 

  • 落ち着かせた吉田選手

常に速く攻める、基本同じポジション同士での交代など変化とか抑揚が感じられないのは恩塚JAPANの基本仕様だが、吉田選手がコートに立っているときは彼女の判断でペースを整えていた。

3年のブランクがあって、世界大会であのパフォーマンス。言葉にできない(小田和正風)

 

恩塚バスケの体現者。この試合でも開始からハイプレッシャーからのオフェンスを牽引していたが、後半は自らのドライブからの得点でスペインディフェンスをズタズタにした。宮崎選手のスピードは国際舞台ではとにかく効く!どんなことでもスカウティングされてアジャストされるが、緩急の上手さも増し増しな彼女のドライブはどうにもできないとすら思えるレベル。

 

  • 良い意味で普段通りだった髙田選手、ステファニー選手

デンソートヨタ自動車が中堅チームと戦う時のようなプレーぶりだった2選手。ファールトラブルがあったにせよ彼女たちに過度な負担が掛からなかったことは今のこのチームの充実ぶりを示していると思う。ディフェンスでのミスを直後のオフェンスで3ptシュートを決めて帳消しにした髙田選手、微妙な判定でファールを取られ笑顔で悔しがるステファニー選手。このあたりからも普段通りさを感じた。

 

ここでアイコンになるくらいFIBAに愛されてる山本選手、この試合でもその所以を(?)見せてくれた。私は3Q立ち上がりで相手ビッグマンのマークをものともせず涼しい顔で(たぶん笑)左コーナーから3ptシュートを決めたのを見て、勝つなと思ったが、試合に事実上決着をつける残り2分切ってからのシュートを決めたのも山本選手。ステップバックからの3ptシュートはこれぞ世界のYAMAMOTOだった。見る者に与えたインパクトではエブリン選手、林選手、宮崎選手だったと思うが、エースたる活躍をしたのは山本選手だった(個人の感想かもしれない笑)

一方この試合に出場した選手の中で唯一初の世界大会出場となった川井選手は消極的なプレーが多いように感じた。次戦以降はアジア大会で見せたコンボガードぶりを期待したい。

 

  • 申し訳ございません…

難敵スペインに勝ったことでロサンゼルス五輪までの続投は決まりと見て良いだろう。まだ五輪出場権は獲れていない。過度な情報戦はエンタメ視点ではマイナスでしかない。2022年W杯の惨敗はこれからも忘れないが、日本バスケ界で神格化されつつあるホーバスHCもコンディションが万全でない選手ばかり集めた2018年W杯とかあるからね…

自身のコンセプトに合った選手を集めて、徹底的に落とし込んでスペインに快勝したのだから今まで批判しまくったことは謝るしかありません。

(宮澤選手や𠮷田舞衣選手が候補にも入らないのはこの試合を見て納得できたが、渡嘉敷選手だけは上手く折り合えなかったのかなと思ってしまう…)

 

  • 采配は……

ここは今までの大会から変化・進化が見られず残念なところ。40分間自分たちのバスケをやり通すことは不可能。その中で波をなるべく少なく・小さくするのがコーチ陣の仕事だと思うが、プランBはあるのか(吉田選手頼みになっていないか)・タイムアウトが遅いのは気になった。タイムアウトに関しては相手にも休息を与えてしまうことを嫌っているのかもしれないが、それも含めてどういう時に取るのがベターかモンデーロHCから学んで欲しい(日本の味方か分からないけど笑)間違ってもテーブス海選手のお父さんには聞かないで欲しい←

ベンチワーク次第では残り5分くらいで決着つけられて、ラスト2,3分で本橋選手、野口選手の試運転も出来たと思う。

さらに欲を言うと…10人ローテは世界レベルでは主流だと思うが、前半でのインサイド陣のファールトラブルの時に野口選手を、川井選手の調子が上がらなかったので本橋選手を起用出来れば尚良かった。

あと同ポジションでの交代だけでなく平下選手2番ポジション、山本選手と川井選手の同時起用など選手配置の幅が広がれば相手はより戦いづらいのではないか。こういう欲が出るのは完勝した故だが、ここまで求めるのはパリ五輪本番で…!強豪国との対外試合を組みにくい女子バスケ界なので采配経験が少ないことは考慮しなければならない。

 

とにもかくもハンガリーに勝てば五輪出場権を獲得できる。1ヶ月間の合宿での成果を出し切って欲しい!

 

絶対正義スリーガード 〜トヨタ自動車×富士通レビュー〜

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相手がサイズあってディフェンス力高い選手を揃えていても愚直にスリーカードで縦縦縦なオフェンスを貫く。

そりゃ相手としては対策しやすいですよ…大谷翔平だってストレート一辺倒では抑えられないでしょう…

 

分かっていても最初は止められない。あれだけのスピードとフィジカル、そして2度の優勝経験があるから。富士通がマンツーマンとゾーンのチェンジングディフェンスで惑わすも小気味よいパス回しでショートコーナーエリアから攻略。破壊力あるオフェンスを展開した。

しかし戻りが遅い・陣形が整わないところを突かれて、林選手、宮澤選手の3ptシュート。内尾選手の迫力満点な突進も止められない。チームとして抑えるツボが定まっていない。

そうこうしているうちに富士通がスピード、フィジカルにアジャストして、林選手、内尾選手のタイトなディフェンスもあり、ペースを握った。富士通14点リードで折り返し。


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3Qはこの試合がデビュー戦となったアーリーエントリー岡本選手の活躍もあり、一時はトヨタ自動車が2点差まで迫るも立ちはだかったのはモアース!

アース(宮澤選手)が更に進化した!モエコ(ENEOS・長岡選手)を思わせるパワフルなインサイドプレーで加点していき、追いつかせないどころかじわじわと離し、3Q終了時には前半終了時と同じ14点差。事実上ここで勝負あり。

 

 

game1で敗れたトヨタ自動車、正直戦術・戦略の変化はあまり感じなかったが、気合いが違った(笑)

中も外もやらせない闘魂ディフェンスからターンオーバーを誘発し続けた。オフェンスではボールマンの後ろを回り込んでパスを引き出すなどオフボールの動きが活性化された。速く強いパスの展開からの得点もみられたが、前半1点のリードに留まったのは何故ですか?分かりません笑

 

後半もディフェンス強度は高く、試合トータルで富士通の2ptは15/40、3ptは5/16と抑えた。トランジションオフェンスも増え始めたが、富士通もディフェンス強度が高く、相手以上にシュートが入らなかった…

4Q残り7:45で9点ビハインド、その後もシュートが入らず5分以上得点なし。それでも全員が怯まずに攻めの気持ちを切らさず、安間選手、宮下選手で富士通タイムアウトを挟んで3連続得点、捉えた!

ENEOSの壁、じゃなくて宮澤選手、林選手が立ちはだかったが、この試合好調の安間選手が値千金のシュートでオーバータイムに持ち込むと4Q後半の勢いのまま勝ち切った。

気持ちを切らさずにアタックし続けたトヨタ自動車に対して富士通は捉えられてから江良選手が怯んでしまった。ここは優勝とかファイナル、日本代表など修羅場の経験の差なのだろうか。

気合いの勝利って感じで戦術・戦略的には面白くはなかったが、勝てば官軍ですかね(゜_゜)

 

いや、2試合の得失点差で富士通が大きく上回っている。勝利数で並んだ場合富士通が順位上になるし、1年半での積み上げが全くと言っていいほど感じられない。勝てば官軍で済ませない!!!

ロサンゼルス五輪で日本代表を指揮する目標がおありなんですよね。。。

(スーパーな選手たちによるスピード、フィジカル、高さを前面に押し出した戦い方である程度勝ててしまうトヨタ自動車ではなく、Wリーグ下位チームや留学生がいない大学や高校などで経験を積んだ方が良かったのかもしれませんね)

 

まず何故頑なにスリーガードなのか…?能力値順に並べても選手各々の能力もチーム力も最大化出来ないです(現地でトヨタ自動車×富士通も含めて観戦されてた松本アナの言葉をお借りしております笑)

サイズで不利になる場面が出てくるし、安間選手もしくは川井選手がコーナーステイしていても彼女たちが持ち味を出せる可能性は下がる。

 

また安間選手と川井選手の併用があまりよろしくないと思う。安間選手は縦に強く、またトランジションオフェンスで滅法強い。川井選手はハーフコートオフェンスで幅を広く使う展開が得意。志向が異なるハンドラーが2人同時に出ているのは停滞した時のコントロールが難しいのではないか。HCの志向としてはおそらく安間選手寄り。縦に速く強いバスケ、ハードなディフェンスからのファストブレイク。
スタメンは安間 山本 平下 宮下 ソハナを基本。流れに応じて川井 梅木 岡本 梅沢を起用。相手によってはスタメンを変えることも当然必要で平下選手2番ポジションやソハナ選手と梅沢選手を併用するオプションも欲しい。スリーガードもフォワードのファールトラブル、相手がビッグラインナップの時にあえて使うなどオプションとしては残したい。

田中選手、三浦選手、横山選手も戦力化して欲しいが、そこまで期待するのはダメかな…

フィギュアスケートとかスキージャンプなどとは違って、相手と面と向かって戦うスポーツなので、40分自分たちのやり方を貫くなど不可能。

 

最後にgame2の4Q最後の攻防について物申したい!

オフェンスは最低2点必要。シュート外れたらリバウンド争いなので、スリーガードではなくサイズを上げる=岡本選手もしくは平下選手が必要だったのではないか。

(そもそも安間選手がシュートを放った時に山本選手、川井選手、宮下選手は3ptラインの外にいて、富士通はゴール下に3人、林選手と江良選手もペイントエリアの角にいたが、トヨタ自動車にはどういう意図があったのだろうか?)
ディフェンスは1点も与えられない。リバウンド、ルーズボールが勝負の分かれ目になったかもしれず、ここもサイズを上げる必要があったはず。

攻守ともタイムアウトがあったので選手交代、作戦伝達が可能だったが、いつものメンバーに賭けた。結果的に成功しているが、普段から1ポゼッションを大切にする采配をしていたら、あの緊迫した場面でも出来たと思う。

若手を使って、負けた時・策が失敗した時の責任を負わせたくない親心なのかもしれないが、レギュラーシーズンで出来なければプレーオフでは絶対出来ない。緊迫した場面でも起用していかなければ育たない。

そもそも平下選手に関しては年齢的には若くても日本代表としてW杯などに出場している実力者であり、背負わなければいけない選手である。

 

アーリエントリーについてトピックでも触れたが、戦力的には優勝候補筆頭。しかし現状のスリーガード絶対マンではベスト4に入ることすら困難だろう。中断期間でHCが柔軟になることを期待したい………

 

 

 

 

 

 

 

23-24シーズンWリーグアーリーエントリー選手発表

皇后杯で昨年の東京医療保健大学に続き今年は白鴎大学がベスト8に進出(まぁこれは順当な結果でむしろ日立ハイテク戦は苦戦した印象ですが)

なので今年もアーリーエントリーの発表は早めかなと思ってたら月変わってすぐに。

※1回だけオールスターの時に発表したことありましたけど、リーグが一括で発表するなら唐突じゃなくてもう少しイベント感出してほしいなと思いますね…じゃなかったら各チーム決まり次第ちゃっちゃと発表して欲しいw

 

さて今年は大学4年生が豊作。東京医療保健大学白鴎大学の選手たちは下級生の頃からスターターだったり、ユニバーシティゲームズでは(何故か)ハン・シュー選手が出てた中国と完全アウェーの中で好ゲームを演じるくらいのレベルだったり。

(これからインカレですが)トップカテゴリーでの活躍も楽しみですね!

 

例年通り制度を活用していないが、未発表選手の中に思い付く選手はいる。即戦力で #長身ながらアウトサイドシュートが得意なシューター は必須だと思うが、橙色の大学のあの選手なのか移籍補強なのか。

センターも手薄感あるが、ここは新卒ならもう1シーズン先だろうか。

 

まぁそこまでやるかって感じですねwドラフト1巡目の権利を他チームから買い取ったのですかw

それはさておき2シーズン連続で11人スタートにしていたのが頷ける(笑)

にわかファン(あえてそう言わせていただく)に情報漏れてるのはどうなんだとかこれだけ獲るってことはシーズンオフはまた激動なのかとか色々と思うことはあるが、今シーズンに関して言えば確実に強くなる!だって紅白戦の質、強度とかレベル高すぎですから!

安間 山本 川井 宮下 ソハナ

                   VS

梅木 横山 平下 岡本 梅沢

なんて日本代表と変わらんっすよ!!

(HCの手腕も日本代表と変わらない?)

小兵ガードをどう活かす?ガベージ要員が不満因子にならないか?なんてのもあったりはするが、普通に戦えば優勝するはず。

 

現状豪華戦力で年齢、ポジションのバランスも良いので、新卒は無しなのかもしれない。

赤穂家の末っ子かんな選手がマネージャーとしてチームに加入するのはマニアにとってはたまらないでしょう。

 

堀内選手、森選手と高校3年生、大学4年生でトップレベルのハンドラーが加入。このポジションにはバンディエラ(サカヲタ表現スマヌです)が君臨するが、そういうことなんだろうか…

 

日本人大卒選手の獲得は珍しいのではないか。ゲーム運びが安定していなかった印象なので池松選手の加入は大きいがこのままでは来シーズンはフューチャー。池松選手はプレミアで見たいが、チームとしてはアイシンの方が好き(知らんわw)あと三菱電機はホームゲームほぼないから愛知県内でプレミア観られる機会減るんですよ…

 

シューターの林選手を揃えるのはなかなかエグい!町田選手が操るダブル林とかより華麗なバスケが期待されるがハーフコートオフェンスはイマイチなんですよねテーブスさん

オカダエリーさん引退の穴が埋まってないけど、桐原選手はハンドラーというよりスラッシャー?本当は古木選手が欲しかったかもしれない。

 

待望のビッグマン補強(ビザの問題は懸念点ではあるが)シャンソン化粧品との対戦では高校の一学年先輩であるウチェ選手とのマッチアップが楽しみでならない!

4番ポジションにも手を付けたいはずだが、ここは移籍補強だろうか。

 

フォワードは人材過剰気味ではないか。國井選手には是非とも個性を発揮してもらいたい。

 

  • アイシン

梅嵜HCの出身である熊本にキャンパスがある東海大九州から2選手が加入(HCではなくチームでの人脈が欲しい)

森口選手は昨年のルーキーインカレでディープなインパクトを与えてくれたので楽しみ。峰晴選手、飯島選手とはまた違った強みを見せてくれるものと期待している。

 

  • アランマーレ

関東の強豪大学から準レギュラークラスを獲得する路線を継続。樋口選手は意外だった。

 

  • 東京羽田

駒は揃っており、デンソー同様かもしれない。HCはチームの要となる選手を定めるべきだし、何よりもっと勝負に徹しないと… 

 

  • 山梨

結び付きが強い東京医療保健大学から今シーズンも中澤選手が加入。サイズアップを実現。

 

  • 姫路

全国的には無名な選手たち。独自のスカウト網なんだろうか。

 

  • 新潟

ロー・ヤシン選手移籍後不在だったビッグセンターが加入するのは大きい。中道選手も含めてインサイド強化。

 

彼女たちが出場可能となるのは年末年始の試合から。トヨタ自動車がどうレベルアップしていくか、ジェシカ選手がどこまでやれるか、アイシンはプレーオフ・プレミアに残れるか。

終盤戦はこのあたりに注目していきたい。

 

2023-24シーズン開幕!

生き残りを賭けたまさにサバイバルなシーズンが幕を明けました!

いうて私はテンションがそこまで上がってるわけでもなく(笑)、サマーキャンプ、オータムカップ含めての各チームの印象を淡々と語っていきますw

 

まず過去3シーズンのプレーオフ出場チームが今シーズンもプレーオフ出場=プレミア参入なんだろなってのが第一印象。9位以下だったチームの頑張りは感じるが、同等以上に上も強化を図っている。牙城は崩れないか…。

 

たぶんめちゃめちゃ強い。東京五輪前に宮澤選手が富士通へ移籍、今シーズンは林選手と奥山選手も移籍。ピュアシューター不在はマイナスポイントだが、三田選手の成長、鈴置選手の加入。そして何よりも岡本選手が完全復活。インサイドの層の薄さは気掛かりだが、このリーグの試合数なら乗り切れる。代表活動に参加しておらず、コンディションも連携もバッチリなのではないか。

こう考えると全勝優勝もありえそうだが、HC交代(しかも正式発表は今月に入ってから、オータムカップ等にも帯同していない)の混乱はあるかもしれない。

 

少数精鋭、ポジションの偏りはあるが、ストップ・ザ・ENEOSの一番手と見ている。ガード陣のスキル、スピード、フィジカル、シュート力が異次元。それでいてビッグセンターが2人居て、幅のあるパレイ選手まで加入。サイズ、バランスとか関係ねぇって感じでだいたいのチームには勝てるはず(あくまでだいたいね、ENEOSデンソーには連敗しても何ら不思議ではない)

噂されている(知らんけど←)大物大卒ルーキーが加入すれば奪還も十分可能。

 

戦力的には最強、新・銀河系軍団。今野選手の無期限休養は不穏な予感だが、そういう事案がチームに悪影響を及ばさなければレギュラーシーズン1位の一番手。山梨戦では恐ろしいまでの破壊力を見せた(らしい、点差開きすぎてハイライトですら2分くらいで見るのやめた…🤫

※ハイライトをサッとアップしてくれるのは嬉しいですね~!リーグも他チームもガンガンお願いします(見るのが追い付かないくらいに!)

ENEOSに勝つ成功体験を得てプレーオフに挑みたい。レギュラーシーズンは1位だろうか8位だろうが関係ないと言っても過言ではない。ENEOSに勝つこと、これに尽きる。

 

開幕週ではウチェ選手が強烈なまでの身体能力で相手インサイド陣の心身を削り、後半突き放しての連勝・圧勝。ただウチェ選手に頼りすぎてシューターが空気化している状況は変えていかないと引き続きベスト4止まりか。小池選手の高負担も懸念材料。

 

今シーズン大きく変わったチームの1つ。スターターに根本選手、水野選手とシューターを並べて、絶対的エース渡邉選手がシックスマン。接戦の末に勝利したgame1でもその渡邉選手のプレータイムを25分に抑えるなど30分超えの選手は居ない。ルーキーシーズンで期待に応えられなかったハディ選手の成長は目を見張るものがある。

笠置選手、三間選手のいぶし銀の働きも見逃せない。コーチングスタッフは今シーズンガラリと代わったが、友利AC、元選手の王サポートスタッフが選手と良いコミュニケーションが取れているように見えた。

しかしgame2は3ptシュートが不発で大敗。伝統的なインサイドの強みは健在だと思うので、柔軟な戦い方をしていきたい。

 

強いのかウーンなのかよく分からない今シーズンのチーム。岡田英里さんの引退が相当痛いように思う。バックアップガード不在で本職ではない選手でやり繰りしているが、来月にはデンソーENEOSとの試合が控えている…

 

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名将ルーカス・モンデーロ氏がHCに就任。プレシーズンではオフェンスのテンポアップ、バリエーション増を予感させたが、戦術北村な現状。試合を重ねていく中でチームケミストリーを高めていくことになるだろうが、その中で開幕週に連勝できたことは大きな収穫。都野選手、オドボ選手を積極的に起用するなど育てながら勝つを実践している。

個人的には今シーズン最注目チーム

 

今シーズンも8位かなぁって印象。それ以上でもそれ以下でもないです…スミマセン簡潔すぎて……

 

  • アイシン

悪い意味で期待を裏切ってくれた開幕週。手駒が増えたが故に采配に迷いも感じられた。デンソーの対ENEOSではないが、勝ち癖がつけば一気に飛躍できるだけの力はあると思うし、牙城を崩せるポテンシャルはある。試合を重ねていく中でレジェンドがどれだけ好影響を発揮できるか。

(あまり期待してないです🤫言いたいことはたくさんあるけどここまでにしておきます←)

 

  • 秋田

小嶋HC体制で3シーズン目(ですよね?)、ザ・日本女子バスケなチームを構築している。地方のクラブ型チーム、資金的にも潤沢ではないだろう中で最大限の補強もしている。だがエース、もしくは大黒柱と呼べる選手がいない=もうワンパンチ足りないチームだと感じる。

 

  • 東京羽田

栗林選手、岡田選手の加入でゴール下の強さは増した。そこに引っ張られてから球際の粘り強さとか執念みたいなものも増したと思う。津村選手、髙原選手の好調も好材料。だが富士通を下してベスト6に入ったシーズンのような逞しさを感じない。軸丸選手が大学時代みたいにチームを牽引して欲しい…

 

  • 山梨

ハイライトすらフルで見られないくらいガッカリしたチーム。スピード、フィジカルで後手を踏んでいた。コンディションが総じて芳しくないのだろうか……

(他のチームもそういうの多いけど)大敗した直後に何故満面の笑顔でコート一周出来るのか理解に苦しむ。。。

 

  • 姫路

  • 新潟

誠に申し訳ないが、プレーオフ・プレミアはノーチャンス。最下位回避が目標だろうか。

(さらに申し訳ないが2部制導入は妥当な判断だと考えざるを得ない)

 

第二週は現地観戦するので一気にテンション上がるかも!?

今シーズンも言いたいこと言ってくので、そういうのに対して耐性ある人だけお付き合いくださいw

 

 

 

アジアカップと2部制と

バスケのこと書くの3ヶ月ぶりだし全然ログインしてなくてパスワード再発行しましたねはい😅

 

さてアジアカップは連覇が途絶えたものの恩塚HCのやりたいことはまぁまぁ出来たのではないかと。私はホーバスバスケ継続では女子代表に未来はないと思っていたし、恩塚HCの目指す方向性とかは良いと思うのです。

それをオーストラリア戦でようやく体現できて見ている方としても楽しかったですよ。ステファニー選手や山本選手が輝いていて、トヨタ自動車2回目の優勝のシーズンに近い感じがありましたが、恩塚HCが選手を混乱させているだけでしかなかった3分ローテをやめたことが大きかったですかね。

個々の役割が整理されてのびのびとプレーできてました。そして何よりオーストラリアに快勝した原動力は髙田選手、星選手のディフェンスではないでしょうか。サイズ差がある中で1対1ではなかなか奪い切れないけど、しつこく粘っこくやらしいディフェンスで相手が根負けしてる感じでした。

もしオーストラリアに負けてたら準決勝進出決定戦に回って、その相手は韓国。五輪最終予選を賭けた大一番で日本相手となるとメラメラするのが韓国。絶対避けたかったのでオーストラリア戦で恩塚バスケが一応は開花したのは本当に良かったです。

しかし大会を通して見ると恩塚HCの交代策のワンパターンさが気になりました。先に触れた3分ローテをやめたのは良いが、前後半の開始4分で星選手が出てくる。ツーガードは山本選手・星選手、宮崎選手・本橋選手の組み合わせを崩すことがほぼなかった。日本のオフェンスの肝となるツーガード、全組み合わせを駆使して相手を惑わせないと!さらに言えば五輪最終予選の時には町田選手、安間選手など今大会選ばれていなかった選手が加わると対戦国を混乱させられるかも?

 

そして今大会で一番疑問に思ったのがA代表って育成とか実験の場ではないよねってことです。恩塚HCはW杯での失敗から学んで変わったと思いますが、代表HCを務めるからには常に勝利を追求し、そのための選手選考、戦術・戦略を組んでほしい。何故渡嘉敷選手ではなく朝比奈選手だったのか?もし勝利を追求する上で朝比奈選手>渡嘉敷選手だと判断したのなら朝比奈選手はもっとプレータイムがあったはず。

決勝は2点差(実質5点差?)なのでよく戦ったとも言えるが、世界トップ3に返り咲くには渡嘉敷選手はマストな存在。五輪最終予選までの約半年の中で渡嘉敷選手との共存作を見つけ出して欲しい。

 

こんな長く書くつもりはなかったけど、分けるのも面倒なので、そのままWリーグ2部制のことへ(笑)

まず…一介のファンですら2年前から小耳に挟んでたし、昨秋のリーグ発表資料の中で6月に新ビジョン発表と謳ってるのにサイレント延期したのはよろしくないですよWリーグさん。勝手に納期遅れる会社なんて一瞬で信用失いますよ……

それはさておき、何事にも完璧はないです。何かしら動かなければ衰退していくのみ。プロのようにエンタメで魅せられるリソースがない中で競技力を上げ、リーグの価値を上げる。すそ野を広げる=チーム数を増やす。そのための2部制、とても良いことだと思います。f:id:antelopes_7_12_23:20230708164353j:image

※2部は各チームのホームタウン及びその近隣県で開催(全国各地巡業形式ではない)、1会場2カード開催が中心とかで経費減らせるって話でしょうか?

Vリーグ女子は今季から3部制で計26チーム、女子サッカーはWE、なでしこ1部2部合わせて34チーム。長崎事務局長が比較に出しているBリーグは多すぎる感もあるが、Wリーグはあまりにも少ない。

【バスケ】Wリーグが24ー25シーズンから2部制に リーグ名は「プレミア」「フューチャー」 - バスケットボール : 日刊スポーツ

というかもっと早くやって欲しかった!だってトヨタ自動車×デンソーENEOS×富士通とかがシーズンで2試合しか見られないなんて面白くないですもん…!4試合見られる・2都市で見られる。これだけで2部制の価値があります!!

他にも

  • 消化試合が減る

→1部は上位4チームでプレーオフ、7位が入れ替え戦、8位は自動降格、2部は1位が自動昇格で2部は入れ替え戦

  • クラブチームは2部リーグなら勝率が上がる

→勝手な想像だが2部リーグになったからといって集客減やスポンサー離れには繋がりにくいと思う。富士通戦だけ客増える程度だし、1部で最下位争いと2部で優勝・昇格争いなら後者の方がスポンサーや自治体の印象良くないかなと。バレーボールのアランマーレ山形のように地道に競技力・知名度を上げ、収入を増やす方策を導き出して欲しい。

  • 2部リーグ創設によりキャリア晩年の選手の選択肢が広がる

→選手それぞれの実力・体力・気力にあったチームを選べる。2部リーグならWリーガーの肩書を残せる。

 

一方ウーンとなったのは

  • 1シーズンの競技成績のみを判断基準にして1部・2部の割り振り

Jリーグが1999年に2部制を導入した時は競技成績に関しては97年・98年の順位をポイント化していた(当然ながら98年にウェイトが置かれた)

  • 学生の進路選択

→2部だと代表クラスの選手が揃うチームとは対戦できない。自社雇用の秋田や就業がほぼなく、大都市のメリットもある東京羽田はまだしも他のクラブチームより銀行系チームなど地域リーグを選ぶ選手が増える可能性はある。

1部に定着するクラブチームが出てきたり地域リーグチームのWリーグ参入があると1部>2部>地域リーグという在るべき姿になっていくと思われる

以前2部制だったときにその傾向があったようで、レギュラーシーズンで対戦する相手のレベルが違いすぎるからそうなってしまうとの指摘がされている。

 

  • 2部の企業チーム

→今までずっと1部でやってきて勝率4〜5割くらいだったのが2部に回って、このご時世で大企業が運営費を同額以上出してくれるか。

マネージャー、コンディショニング系スタッフを減らす、寮での食事提供回数減らす、さらには午前中業務に就くなど環境の変化が起こることは容易に想像できる。そして有望な選手が他に流れ、競技成績が上がらず、廃部という負のサイクル…

 

最初に述べたように完璧なことはないし、痛みが一切無い改革もないので、あとは突き進むのみです。

ゆくゆくは

  • 1部2部合同の通年でのカップ戦開催
  • 1部2部10チームずつ
  • プレーオフは6チーム出場
  • 2部もプレーオフ開催
  • ホームゲーム増
  • 日韓チャンピオンシップ→ACL
  • 外国籍枠

などなど期待してしまいます!2部制は夢を膨らますものです!

私はWリーグを見始めた5年前からずっとこの夢を描いていました(女バス5年も見てるのか)

特にカップ戦のところは重要だと思っていて、シーズン中にコーチングスタッフがディビジョンの異なるチームを見る機会があることは選手にとって大きな意味があると思うのです。

これはゆくゆくというか2部制初年度から実現させてほしいです!賞金とかスポンサーとかなくても立派な会場じゃなくても良い(あれ?リーグ戦も立派な会場じゃない?)

1部と2部が戦う真剣勝負の場を!ファンとしても東京羽田がデンソーに勝つみたいなアップセット見たいし!

 

ではアイシンウィングスのプレミア参入を願ってお開きとします😆