1/20に行なわれたオールスターでアーリーエントリー選手が発表された。
🏀発表🏀
— 🏀バスケットボールキング👑 (@bbking_jp) January 19, 2020
第21回Wリーグ アーリーエントリー選手が発表https://t.co/fdOoGcA5oa
Wリーグのオールスター会場にて2019―20シーズンのアーリーエントリー選手が発表になりました。#Wリーグ #Wリーグアーリーエントリー pic.twitter.com/rkloUF6K1W
アーリーエントリーとはなんぞやと言いますと…
将来の活躍が期待される若手競技者に、早期に活動の場を提供することにより、若手選手の育成とリーグの戦力向上を図ることを目的とするアーリーエントリーは、競技者が申請チームとの雇用契約あるいは入団契約が内定した場合に限り、入社および入団前にエントリー(競技者登録)できる制度。
また、一昨シーズンから、高等学校卒業予定の選手も対象選手となった。
ザックリ言うと内定者実地研修である。
Bリーグにも特別指定選手という制度があるが、内定者以外でも高校3年生や大学1〜3年生がインターンシップのような形で活動することも多い。
稀だが入団テストのような形になる場合もあるし、怪我人が多いなどのチーム事情により期間限定戦力として高校3年生や大学1〜3年生、プロに進む意思がない大学4年生がプレーすることもある。
選手によって背景は様々で、やりがい搾取との批判もごく一部であったりするが、Wリーグのアーリーエントリーは内定者のみで、ここが大きな違いだ。
ではエントリーされた選手をご紹介していきます。
印象としては「学閥が根強い」。
アーリーエントリー選手なし
チームの方針なのか従来通り制度を活用しなかった。
そもそも今季高卒3人、大卒1人が加入しており、余剰人員の整理が必要かもしれない。
移籍加入は考えにくいチームだが、来季新卒が入るとすればインサイドプレーヤーだろうか。
梅沢選手を渡嘉敷選手の後継者として育てているだろうが、もう一人サイズのある選手が必要。
中田珠未選手(早稲田大)の可能性も?
佐賀藍葉(G/名古屋女子大学高等学校)
藤田和(G/岐阜女子高等学校)
勅使川原帆南(C/岐阜女子高等学校)
川井選手、渡邊選手の負担が大きく、即戦力PGが必要なのは明白だが、ウィンターカップで優秀選手にも選ばれた藤田選手が加入。
日本女子では珍しい170センチ以上のPGで、パスセンスが光る選手。
大卒選手が加入するかと予想していたが、藤田選手を戦力化できれば三菱電機が終盤戦~プレーオフで脅威となってくるだろう。
⛹🏻♀️ウインターカップ注目選手⛹🏻♀️
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藤田和(岐阜女子)「冷静沈着なゲームメイクが特長のポイントガード」https://t.co/dyBdy9Ax4a
ウインターカップ2019での活躍が期待される注目選手を紹介。藤田は、針の穴を通すようなピンポイントパスで得点を演出します。#ウインターカップ2019 #高校バスケ日本一 pic.twitter.com/c6yTcykD0I
同じく岐阜女子高から勅使河原選手も加入。
日本では希少価値の高い196センチのビッグセンターだが、高校では留学生の壁は厚く、公式戦での出場機会は限られた。
我慢強く育てていくこととなるだろう。
サイズは絶対的な武器であり、モノになれば三菱電機に黄金期が到来するかもしれないし、日本代表でも大黒柱ともなれる存在。
注目していきたい。
佐賀選手に関しては見たことがないが、桜花学園・安城学園ではない地元校からの加入。
学校の期待も背負うこととなるだろうが、是非とも活躍してほしい。
平下愛佳(PF/桜花学園高等学校)
永田萌絵(F/東京医療保健大学)
3x3の大会出場経験がない中で昨秋U23W杯のメンバー入りした時点でトヨタ自動車入りが予想できた永田選手。
高校3年生の中でナンバーワンプレーヤーと言っても過言ではない平下選手は桜花学園。
7人のOGが所属するトヨタ自動車だけにこちらも予想できた。
驚きはなかったが(笑)、インカレ3連覇&2年連続MVPの永田選手と超名門桜花学園のキャプテン平下選手とは完璧な補強ができた。
日本人離れした身体のバネ、ストライドの大きさを活かして高速ドライブで敵陣を切り裂く永田選手はオフェンスのオプションを増やすこと間違いないだろう。
安間選手、水島選手とのスピードスター共演が早く見たいものだ。
平下選手は即戦力で活躍できそうなチームもあるだろうが、トヨタ自動車を選択した。
手本となる選手ばかりで、先輩たちから日々学んでほしい。
高橋未来(GF/京都精華学園高等学校)
インサイドプレーヤーの平均年齢がやや高く、ここに将来性ある選手を獲得するかと思ったが、今回は京都精華高のエース高橋選手のみとなった。
169センチと比較的サイズのあるPGだが、デンソーが引き続きPGとして使っていくのか、得点力をより活かすためSGで育てるのか。
来季が開幕しないと分からないが、ガード陣に引退選手がいるのかもしれない。
佐坂樹(CF/白鷗大学)
髙橋華菜(CF/愛知学泉大学)
大橋瑠菜(F/名古屋経済大学)
平末明日香(GF/東京医療保健大学)
昨シーズン主力を務めた選手の多くが引退・退団し、大幅に入れ替わったものの、ルーキーの東藤選手・齋藤選手の活躍もあり、上位に躍進したトヨタ紡織。
その東藤選手は2月以降も順調に活躍すれば新人王間違いなしだろうが、齋藤選手もそれに値する活躍ぶりだ。
来季もトヨタ紡織内での新人王争いになってもおかしくはない思うくらい豪華な面々が集まった。
練習場・選手寮を新築し、環境を整えたこともこの一因だろうか。
インサイドのサイズアップはできなかったものの、得点力の高い佐坂選手、インサイドで忠実に仕事をこなす髙橋選手は野町選手、加藤優希選手の負担を減らすことができるだろう。
爆発的なスピードが武器の平末選手はオフェンスにエナジーをもたらす存在。
じっくりと組み立てるオフェンスが多いチームだが、平末選手のスピードは新たな武器となる。
まさにドライブクレイジー⚡️⚡️
— CSPark (@CSPark_JP) May 29, 2019
圧倒的なスピードでリングにアタックし続ける平末明日香(東京医療保健大学4年/SG/163cm/四日市商業高校)#大学バスケ pic.twitter.com/cMfXKIgzBX
大橋選手含め東海地区に縁のある選手で、期待大だ。
12月以降各チームのスカウティングが進み、勢いにやや陰りが見られたが、アーリーエントリー4選手により再加速しそうだ。
アーリーエントリー選手はいなかったが、知名祐里選手(沖縄・西原高)の加入内定との情報が沖縄のメディアから出て、話題となった。
スピード感溢れるドライブとトリッキーなパスが持ち味のPGで、若かりし頃の安室奈美恵さんのような見た目も含め、人気を集めること間違いなしな選手だろう。
🌟次世代の主役に迫る①🌟
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知名祐里(西原)「沖縄のバスケを全国に見せ付けたい」https://t.co/TprP1FBOp6
ウインターカップから世界へと羽ばたいてほしい次世代の主役たちをピックアップ。1人目は西原高校3年の知名です。#ウインターカップ2019 #高校バスケ日本一 pic.twitter.com/7NGppkICpT
近年は主力の流出が相次いでいるシャンソンだが、今オフこそは食い止めて、古豪復活への足掛かりとしたいところだろう。
〇東京羽田ヴィッキーズ
小笠原美奈(CF/拓殖大学)
丹羽選手の今シーズン限りでの引退が発表されている東京羽田には小笠原選手が加入する。
佐坂選手と並ぶ大学屈指のオールラウンダーで、即戦力としての活躍が期待できる。
来季に向けては本橋選手のバックアップとなるPGも必要となってくるだろう。
藤本愛妃(C/東京医療保健大学)
インサイドは充実しているが、怪我もあって、稼働率が高くない選手が多い富士通。
そこに藤本選手が加わった。
永田選手、平末選手とともにインカレ3連覇のメンバーであり、身体を張った泥臭いプレーと高精度のペリメーターショットが武器。
オコエ選手のポジションアップもあるかもしれない。
また東京羽田同様バックアップのPGが必要なチームだ。
ダラーメ・マレムドイ(C/日本経済大学)
センターを補強した日立ハイテク。
ダラーメ選手は皇后杯アイシンAW戦で一度見たことがあるが、サイズがあり、留学生にありがちな線の細さはなく、むしろがっしりしている。
ミドルシュートで点もとれていて、このパフォーマンスが安定して出せる選手なら、Wリーグ入りもあるかと思っていたが、日立ハイテクに加入。
180センチを超える選手が鈴木選手だけなので、即戦力の期待が高いだろう。
現在ファトー選手(シャンソン)、そのシャンソンから移籍したヤシン選手(新潟)がプレータイムをもらえており、ダラーメ選手も結果を残せれば、今後ファトージャ選手(白鴎大3年)、ディヤサン選手(拓殖大2年)ら他の留学生にも道が拓けてくるのではないか。
さらには日本が留学生を大切にする国だと広まれば、より質の高い(ハンドリング技術、スピードなど)留学生が来てくれる可能性だってある。
留学生に対しては賛否両論あるが、日本人インサイドプレーヤーの成長に繋がると私は思う。
またアーリーエントリーはされなかったが、山口里奈選手(新潟・開志国際高)の加入が新潟のメディアで記事となっている。
〇アイシン・エイ・ダブリュ ウィングス
山口奈々花(F/鵬学園高等学校)
選手編成上はウィークポイントは見当たらず、今回エントリーしたのは高校生1名。
180センチのオールラウンダーとのことだ。
⛹🏻♀️インターハイ特集⛹🏻♀️
— 🏀バスケットボールキング👑 (@bbking_jp) July 17, 2019
女子注目選手(3)山口奈々花(鵬学園)「伸び代十分な“型にはまらない”オールラウンダー」https://t.co/Wx2jyPac3u
インターハイ2019に出場する注目選手を紹介。女子3人目は、石川県代表・鵬学園高校の山口です。#高校バスケ #インハイバスケ pic.twitter.com/DCBy4mLqBt
見たことがない選手だが、上記記事を見る限り、宮下選手と似たタイプなのだろうか。
宮下選手と入れ替わるように馬瓜エブリン選手がトヨタ自動車へ移籍したが、宮下選手の移籍はあるのか?
このチームの今後の注目ポイントはそこではないか。
HCが代わり、宮下選手依存から脱却出来れば、宮下選手もまだまだこのチームで進化していけるはずだが…
富田愛理(C/中部大学)
近年愛知県の大学からの加入が多い山梨。
今回は愛知県の中でも強豪とは言えない中部大から183センチのセンタープレーヤーが加入した。
こちらも見たことがない選手だが、桜花学園高出身とのことで、基礎スキルは高いのではないか。
山梨はサイズでかなり劣るだけに貴重な戦力となることだろう。
アーリーエントリー選手なし
昨シーズンと比べるとチーム力は上がっているが、それでも苦しい戦いを強いられている。
シーズンオフに今季同様野心に満ち溢れたルーキーや他チームを退団した選手を獲得し、定位置脱出を図りたいところ。
学業との兼ね合い、受け入れ先チームの方針等により、来季の新卒選手が全員アーリーエントリーされているわけではない。
例えば先に挙げた中田選手はインカレでの怪我の影響もありエントリーが見送られたのかもしれないが、Wリーグのチームのどこかに加入することは間違いないだろう。
軸丸ひかる選手(白鴎大)、岡田英里選手(東京医療保健大)も可能性は高い。
個人的にこの2選手は好きで、PG不足のチームもいくつかあり、エントリーされると思いこんでたが(笑)、されなかった。
また細貝野乃花選手(早稲田大)、林真帆選手(岐阜女子高)も資質を持っている選手だ。
こういった選手たちが来季どこに加入するのかを予想しながらリーグ終盤戦を楽しむのもアリかもしれない。
最後に。
過去2シーズンは皇后杯閉幕の翌々日にリーグのHPで発表されており、1/14からHPを定期的に訪問していた。
今シーズンはすぐにリーグ戦が再開されるわけではなく、発表はしばらくあとかと思っていたら、オールスターで発表するとのアナウンスがあった。
その発表の仕方は良いと思うし、今後も続けてほしいが、現地以外のファンにもしっかり伝わる体制を作ってほしい。
そしてさらに欲を言えば、学業との調整が出来れば選手が会場に来て、ユニフォーム姿を披露して、一言決意を述べていただけるとファンとしてはさらに嬉しいものだ。
新人研修では大勢の人前で話す機会があるそうだが、2,500人ほどの観客や大先輩たちに囲まれる中でよい経験ともなるのではないか。
リーグ戦再開は2/22とあと1ヶ月ほど先であり、例年以上に新人選手をフィットさせられるだろう。
強烈なインパクトを残す活躍をする選手が何人か出てくることを期待したい。