20-21シーズンWリーグアーリーエントリー選手発表

 


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昨季は1月中旬のオールスターで発表され、それ以前は皇后杯決勝を終えて、リーグ戦が再開されるまでの間に発表されていたアーリーエントリー選手。今季は皇后杯のスケジュールがこれまでと変わり、リーグ戦再開も早め。またこの社会情勢下であり、学生も普段とは全く異なる一年を過ごしている。アーリーエントリーする選手がいるのかという疑問もあったが、(オールスターのイベントのように事前予告なしで唐突に)年の瀬に発表された。17名中16名が大卒(見込)選手であり、ここは例年とは異なる。

 

ENEOS

例年通りこの制度を活用せず。現状怪我人は多いが、ロスターは15人おり、ポジション、年齢のバランスも良い。もし春に引退・移籍する選手がいても名門高校・大学から才能ある選手が加わることだろう。

 

富士通 

今年度インカレMVPの赤木選手、昨年度リソウハク杯日本代表の奥選手、今年度インカレ3位筑波大のキャプテン渡邊選手。プロ野球でいえば4球団競合の末に目玉選手を引き当て、さらには2位、3位でも本来1位指名されていてもおかしくない選手を指名できたくらいのハイレベルな補強。リーグ後半戦でいきなり活躍できるだけのポテンシャルを持った選手ばかりである(実際のところは緻密なモーションオフェンスなど決まり事が多く、移籍初年度の星田選手もプレータイムに恵まれていないので難しいと思うが…)

アクティブプレーヤーが10人だっただけにトレーニングの質向上も可能になってくるが、シーズンオフはSG・SFの選手の動向が気になってくるところ。

 

日立ハイテク

ロスターが16人、その中に2人加わり、こちらもシーズンオフが気になるチーム。船生誠也選手(琉球ゴールデンキングス)の妹でもある船生晴香選手は早稲田大学で下級生の頃から試合に出場していた選手。星選手、白鞘選手と似たタイプだと思うが、器用で賢く、重宝されそうだ。

目黒選手はダラーメ選手に続き2年連続での大卒センタープレーヤーとなる。谷村選手、鈴木選手、村山選手がいる中でいきなり多くのプレータイムを得ることは困難であり、将来性枠なのか学閥なのか。


シャンソン化粧品

今季選手のやり繰りに苦しんだチームに大物ルーキーが加わった。吉田選手、佐藤選手の加入により野口選手、水野選手の負担は大幅に軽減され、ラインナップのバリエーションも増える。吉田選手の拓殖大と佐藤選手の筑波大がインカレ3位決定戦で対戦しているので是非見ていただきたい。吉田選手に関しては東藤選手や小笠原選手のような衝撃デビューを飾る可能性もある選手だと思っている。


東京羽田

近年は有望な大卒選手を獲得してきたチームだが、今季は現時点では無し。ロスターが12人で本橋選手は今季絶望。短期的にも長期的にも戦力は欲しかったであろうチー厶だけに辛いだろう。シーズンオフに移籍で中堅選手を獲得したいところか。


新潟 

トヨタ自動車の河村選手と名前が似ているが、ポジジョンも見た目も全く違う。なんてことを言っているくらいなので、河村美侑選手のことは全く存じ上げていないです(笑)

新潟には細身のガードプレーヤーが既に何人かいるので、どう使い分けるのかは疑問あり。ただ得点源の千葉選手に続いて専修大学からの加入で、同大とのコネクションが出来たと考えれば新潟としては好材料である。


トヨタ自動車

  • #8 佐藤 京香(SF/白鷗大学)
  • #28 シラ・ソハナ・ファトージャ(C/白鷗大学)
  • #37 PG 平野 実月(PG/愛知学泉大学

富士通とともに現段階で新卒補強に成功しているチーム。ガードの多さはシーズンオフに動きがあると考えざるを得ないが、フィジカルが強く、個性がハッキリしているモンデーロHCが好みそうな3選手を獲得できたのではないか。いきなり試合で活躍することは難しいかもしれないが、チームのクオリティアップに貢献できる選手だろう。ファトージャ選手はトヨタ自動車で鍛え上げられれば今後日本国籍取得→代表入りもあるかもしれない。


デンソー

アーリーエントリー選手は無し。今年度大卒選手と同年代の選手が多く、来春加入選手は高卒のみか。特にインサイドが人材豊富ではあるものの、赤穂さくら選手以外は中堅・ベテラン選手。さくら選手とともに3年後5年後柱となれる選手が必要。


三菱電機

こちらもアーリーエントリー選手は無し。新卒は基本高卒のみのチームで、来春何名かの加入があるかもしれない。


トヨタ紡織

2年連続で愛知学泉大学東京医療保健大学からの加入。岡田選手、﨑原選手は共にサイズはそこまでないが、リバウンドに滅法強い。チームとして強化方針が一貫しているが、19-20シーズン以降選手の入れ替わりが多く、その選手たちが融合しきれていない印象がある。その状態のチームにさらに即戦力候補のルーキーが2人加わるとなると期待より不安の方が大きいのではないか。


山梨

2年連続で山梨学院大学からの加入。石川選手は甲斐市出身、高校も山梨県内。Wリーグではかなり珍しい生粋のフランチャイズプレーヤーである。いわゆるストレッチ4タイプのようだが、大学では1学年下の橋口選手がインサイドの要で、山梨でいきなり多くのプレータイムを得ることは難しいだろう。


アイシンAW

2年連続で大卒道産子プレーヤーが加入。サイズはあるが細身。米谷選手と髙原選手を足して2で割ったようなタイプというイメージで正直補強ポイントではない。

桜花学園聖カタリナ学園卒の選手が多いチームだが、そこから選手が獲れなくなってきているのは辛い状況で、新たなコネクションの開拓が求められる。その点からすると米谷選手や大澤選手にかかる期待は大きいのではないか。

(宮下選手の母校・足羽高校2年の山田愛結選手は逸材だと思います。足羽など北陸ルートは今後開拓されていくかもしれません。)

 

皇后杯で悔しい想いをしたチーム、ニューフェイスも加わってのトレーニングで底上げを図っているチーム、怪我人が戻ってくるチーム。様々だが、各チームの戦いぶりを診るのが楽しみでならない。1/9が待ち遠しい。

ENEOSから覇権を奪うには

昨日の皇后杯決勝。ここ数年の決勝やリーグプレーオフファイナルとは別物で、ファン含めWリーグに携わる人たちは色々考えさせられたと思う。私も各所でポエムじみたことを吐き出しているけど、まだ続きます(笑)

 

ENEOSは本当に強かった。動じない、ふてぶてしい、したたか、しぶとい。カッコいい・華やかな言葉は全く思い浮かばないが、とにかく強かった。

メディア記事などから練習量がものすごい多いチームだと察することが出来る。

今は矢野さんが在籍されていたころのような練習量ではないことはこの記事を見なくても分かる。そういう時代ではないから。ただそれでも多いのだろう。またデンソーの小畑ACが解説者をされていた頃取材した際に「引き締まった特別な空気感だった」との旨話されていたことがある。戦術、技術の面での練習の質は想像のしようがないが、1本のシュート、1回のスクリーンなど1プレー1プレーを追究し、ミスが許されない環境かと小畑ACのお話しを聞いたときに想像した。日々日本代表の選手と極限状態で練習しているので、中田選手や中村選手、藤本選手が大舞台でも結果を出せたのではないか。

 

ただどこのチームもエリートたちの集まりだし、練習量も多いはずだ。レバンガ北海道の宮永HCが開幕直後のメディアインタビューで「富士通では日々3部練習で、練習の準備が大変だった」と語っていたくらい。トヨタ自動車デンソーは世界的名将が今まで日本女子バスケにはなかった発想で練習に取り組んでいるだろう。ではENEOSの壁を越えるために何が必要なのだろうか。

 

まず大前提としてWリーグは10年以上ENEOSの一人横綱状態で、大関も居ない。栗原選手がルーキーの時に皇后杯を制し、昨日の決勝でも30分近くリードを奪っていたトヨタ自動車が次の場所から大関に昇進といったところか。リーグプレーオフENEOSに勝利したことがある富士通が元大関、他のチームは関脇以下。それだけ実力差があり、その認識を持って、既定概念に捉われない発想が必要だろう。

大関や関脇が優勝することもあるが、誰の目から見ても対抗できるもう一人の横綱が必要。目下のライバルと土日連戦で星を分け合ってるうちは横綱は誕生しない。ENEOS以外にはどこにも負けない状態になって、ENEOSにレギュラーシーズンで連勝、プレーオフで1つは勝つ。そのレベルのチームが横綱だろう。

 

抽象的なことしか言えていないが、最後に。

得点をとるための手段をもっともっと身につけていかなくてはいけない。

昨日の決勝の3Q残り4:14エブリン選手が上手いファールの貰い方して、解説の萩原美樹子さんが「NBAの選手がよくやるプレー。日本女子ではほとんど見ない。」と評していた。↓のプレーにしてもそうだが、老獪なプレーをできる選手が増えてほしい(審判に見えないところでのラフプレーとかを推奨しているわけではない)

日本の女子選手は良くも悪くもスマートで真面目。BリーグNBA、欧州のリーグなど様々な試合がネット配信で手軽に見られる時代。選手もコーチも盗めるところは盗んで、取り入れてほしい。

 

ENEOS、日本代表HCの内海氏が率いる日立ハイテクも含め怪我人が多すぎるのは気になった。負け惜しみのようになってしまうが、優勝して、それを美談のように語るのは良くないと思う。ハードすぎる練習で怪我をしているのかもしれない。それを耐え抜いた選手がチームに必要とされるという考え方も一理ある。しかし大きな痛みを伴っているのなら選手それぞれの特徴に合わせた練習メニューも必要。渡嘉敷選手の怪我に関しても試合中のアクシデントではあるが、大怪我に繋がったことと練習の量・メニューに因果関係があるのかは検証すべきである。選手は使い捨てグッズではなく、人間。スポーツ、ましてやフィジカルコンタクトがある競技に怪我はつきものだが、2チームだけ極端に多いのは偶然では片付けられないだろう。

 

勝っているからといってENEOS式が全て正しいとは言えない。怪我人がこれだけいる以上ニュースタンダードを模索してほしい。

 

 

 

 

皇后杯決勝 ENEOS×トヨタ自動車

ENEOS○87-80●トヨタ自動車

ENEOSの底力を見た大会だった。準々決勝でトヨタ自動車と対戦したアイシンAWは前半はスコアこそ同点だったものの、P&Rを封じられ、アイソレーションで仕掛けてもFTまでに留まることが多かった。後半戦術宮下は通用せずに惨敗。トヨタ自動車の準決勝は勝利こそしたものの7人でローテーションする日立ハイテクに最後まで苦しんだ。決勝は4選手がフル出場する高校バスケのような選手起用だったENEOSに敗れた。三好選手の爆発はあった。平下選手も疲労を感じさせないハツラツとしたプレーを見せたが、経験豊富な選手と彼女たちと腕を磨いてきた今まで陽の目を浴びなかった選手たちが融合したENEOSに屈した。現時点ではENEOS、日本代表のスタイルが日本女子には合っていると認めざるを得ない。

何だか日本女子バスケを見るのが嫌になってしまうくらいの残酷な現実を見せられたが、惚れた嫁の嫌なところを1つ2つ見つけたからって別れません。一般的に見れば可愛くなくても出来が悪くても我が子は最愛するものである。えっ?私は嫁の嫌なところなんてないですよ?我が子はひたすら可愛いですよ?

 

 

はい、不要な情報ですね。試合をちゃんと振り返ります。 

 

  • 1Q

ゾーンディフェンスを多用し、ENEOSのペースを乱したトヨタ自動車ENEOSは本来の速いオフェンスを繰り出せず、ゾーンでも足がよく動き、宮澤選手を封じた。中田選手のミドル、中村選手の左ドライブでやられるのは織り込み済だったのだろう。オフェンスではエブリン選手を中心に仕掛けて、インサイドで手堅く得点。

外が空いてきたところで三好選手が仕留めた。今季はリーグ戦含め3ptシュートの調子が良くなかったが、毎試合打ち続けてきたことが決勝の大舞台で実を結んだ。

トヨタ自動車が優位に試合を進めたクォーターだったが、ENEOSオフェンスとなったこのクォーターラストのモンデーロHCの采配には疑問。三好選手、安間選手を下げ、ビッグラインナップを敷いたが、宮崎選手のスピードに翻弄され、失点して終えることとなってしまった。抑えて終わろうとしての交代策だったが、裏目。これも準決勝同様ENEOSの魔力か。

 

  • 2Q

1Qラストの得点を足ががりに追い上げるENEOS。1Qでは封じられた宮澤選手の3ptシュートが決まり始めたが、点差はトヨタ自動車のリードが6点前後という状況で推移。河村選手のインサイドでの粘り強いプレーが光った。ラストプレーで投入された脇選手も仕事をきっちり果たした。

 

  • 3Q

当たり出したら止まらない三好選手。このクォーターも出だしで3ptを決め、トヨタ自動車が6点前後のリードをキープして試合を進めていたが、残り3分ごろから雲行きが怪しくなってきた。リードしていることがかえって重圧になっていたのだろう。代表経験豊富な長岡選手やエブリン選手にしてもアジアカップで優勝したときはプレータイムに恵まれなかった選手である。当然のことなのかもしれないが、このクォーターで押し切れるポイントはあった。

残り6:22三好選手のターンオーバーから3:00トヨタ自動車タイムアウトまでの流れ。ENEOSタイムアウトまでの流れ。ターンオーバーから3ptシュートを決められる最悪の流れだったが、ミスを取り返すべく三好選手が決め返した。そこからENEOSタイムアウトを経て7点リードになったが、この3分ほどの間でバックコート陣の交代という手は打てなかったか。岡本選手がショットクロックバイオレーションを冒すなどトヨタ自動車の流れにあり、普段なら山本選手か永田選手を入れてギアチェンジで加速する展開だったと思う。変化をつけられず、スタメンが休めず、そのうちに2回のバスケットカウントでENEOSが3点差まで詰めてきた。3Qでタイムアウトを2回使うわけにもいかず、ENEOSの流れに。ENEOSのラストオフェンスでトヨタ自動車は良いディフェンスをしていたが、ショットクロック残り少ない中で中田選手が難しいミドルショットを決めた。

このダメージは相当大きかった。29分くらいずっとトヨタ自動車がリードしており、試合を支配していた。まだあと10分あった。焦る必要はまったくない時間帯だったが、完全に飲み込まれてしまった。ENEOSは1点のリードだが、3歩くらい前に出た。

 

  • 4Q

飲み込んでしまえばあとは岡本選手、宮崎選手のスピードで圧倒するのみだ。トヨタ自動車も必死の抵抗を見せるが、三好選手が封じられて、インサイドアタックも準決勝の2Qのような攻め急ぎが見られ、流れを取り返すことは出来なかった。ENEOSはFTを確実に仕留め続けた。本来ENEOSの方が疲労度は高いはずだが、トヨタ自動車の足が動かなくなってしまった。残り5:43で5ファールとなり、さらには3回目のタイムアウト。この時点でENEOSのリードは6点だったが、疲労とベンチを含めた焦りで巻き返す力は残っていなかった。

 

ENEOSは怪我人続出でも出場した選手たちが勝者のメンタリティを授けられていた。渡嘉敷選手はチームメイトを鼓舞し続けた。梅嵜HCが試合後のインタビューで「ベンチには渡嘉敷HCが‥」と言っていたが、これは半分本気だと思う。それだけチームに影響力がある存在なのだろう。そういう偉大な選手に遠慮することなく他の欠場した選手や20歳前後の若い選手も皆が声を出していた。この点は良い意味で高校バスケのようだった。悪い流れの時も皆が声を出していた。これは本当に重要なことである。

 

一昨季のWリーグセミファイナルに続き悔しい敗戦を喫したトヨタ自動車

あの試合の時は高校2年生だった平下選手が今回貴重な経験を積めた。来季や再来季に「あの経験があったから今がある」と言えるチームになっていてほしい。

ただ不思議なのがデンソーのマルコビッチHCも含め世界的名将が普段の采配を出来なかった理由は何なのだろうか。あの選手起用では岡本選手、宮澤選手の経験、宮崎選手のスピードが上回る。映像でスカウティングするだけでは分からないENEOSの凄みとか渡嘉敷選手不在とか色々あるのだろうが、やっぱり何らかの魔力があるとしか思えないし、心理カウンセラーみたいな方に分析してもらいたい…苦笑

 

そして最後に……

ENEOSは吉田選手が実質引退、大会前から怪我人続出、さらには渡嘉敷選手が大怪我。この状態でも優勝した。負けた側にアンラッキーがあったわけでもなく、100%実力で劣っていた。準優勝以下のチームはこの現実を直視してほしい。選手やコーチは皆悔しいと思っているに違いないが(そう思いたい)、チーム幹部や会社の上層部はどういう未来図を描いているのか。三菱電機Wリーグファイナル進出、トヨタ紡織Wリーグレギュラーシーズン4位、日立ハイテクが今大会ベストマッチ4などENEOS以外のチーム間の実力差は縮まっているが、依然としてENEOSの背中は遠い。ENEOSを捕らえられるチームが出てこなければWリーグの人気は上がらない。仮にプロ化、ビジネス化しようにもスポンサーがつかない。試合数を増やしてもホームゲームを増やしても優勝するチームが決まってるようなリーグには興味を持ってもらうことは難しい。

 

ネガティブな締め方は嫌だったが、今大会を見てポジティブにはなれなかった。準優勝以下のチームのより一層の奮起に期待したい。

 

 

皇后杯準決勝短評

ENEOS×デンソー

ツインタワーの欠場により平面戦を意識したENEOSはスペースの使い方が上手く、中村選手のドライブが活きた。それによりだんだんとデンソーは中に気を取られ、中田選手がミドル、宮崎選手がスリーを次々と沈めた。

ディフェンスでもメンバーが入れ替わっていることを感じさせない連携の良さが見られた。

しかし何より光ったのは選手たちの気持ち。試合前に渡嘉敷選手の怪我が重傷であることが発表された。その渡嘉敷選手もベンチに入り、チームを鼓舞していた。負けるわけにはいかない。負けたら「渡嘉敷が居ないと駄目か…」と言われるわけだから。その気持ちの強さがシュート、リバウンド、ディフェンス時のプレッシャーの掛け方に現れていた。

デンソーENEOSの名前に怖気づいてしまっていたのだろうか。リーグ戦でのトヨタ自動車戦のような積極性が見られなかった。「渡嘉敷が居ないENEOSなんてENEOSじゃねぇよ!」くらいの気概を見せてほしかった。準々決勝の富士通同様外からのシュートが決まらず、ENEOSにチャンスを献上してしまっていた。

後半立ち上がり本川選手の3ptシュート、髙田選手のバスケットカウントでデンソーに流れが傾きかけた。プレータイムが長いENEOSの選手たちの判断力が鈍り、リバウンドでの反応も悪くなっており、出血の治療で他の選手より休んでいる時間帯が長かった中田選手で何とか繋いでおり、一気に差を詰めるチャンスだったが、両チームが1回ずつタイムアウトを取る間にENEOSリカバリーできた。髙田選手が3つ目の個人ファールで下がらざるを得なくなり、そこから踏ん張れず、万事休すとなった。

セルビア代表HCを兼任するマルコビッチ氏も人の子。この試合での采配は冴えなかった。1Q残り1:38で髙田選手、さくら選手、ひまわり選手を下げて、畠中選手、森選手、園田選手を投入。長身選手を総入れ替えした格好だが、これが見事に失敗。14-14だったが、ディフェンスの連携が乱れて、20-14で1Qを終えることとなってしまった。6失点を喫した事実だけでなく、そのあとの選手交代も消極的になってしまい、スタメン選手に負荷がかかった。これが髙田選手のファールトラブルのときに持ち堪えなかった一因とも言えるのではないか。世界の名将の判断をも狂わせる魔力がENEOSにはあるのかもしれない…

 

日立ハイテク×トヨタ自動車

7選手でローテーションしていた日立ハイテクはよく耐えた(アイシンAWは22分で詰んだ…)曽我部選手、佐藤(奈)選手が出られる状態であれば結果は違っていたかもしれない。リーグ戦ではスタメン出場の機会はなかった星選手、白鞘選手が迷いなくプレーし、北村選手、谷村選手はトヨタ自動車インサイド陣に屈しないフィジカル、メンタルの強さを見せた。しかしトヨタ自動車の戦力が質量とも上回った。

カッティングを多用する日立ハイテクのオフェンスに序盤は手を焼いたが、すぐにアジャスト。エブリン選手、ステファニー選手、長岡選手は高さ、フィジカルの強さに加えプレーエリアも広く、そこがディフェンス面で活きた。リバウンドが拾えなくなってきたら河村選手が救世主となり、泥臭くボールを繋いでくれた。この4選手のインテンシティあるプレーが7人ローテーションの日立ハイテクにじわりじわりとダメージを与えていたのではないか。

平下選手は3pt3本を含む13得点。トヨタ自動車加入後最長のプレータイム、トーナメント大会のプレッシャーもあったであろう中で終盤はパフォーマンスは落ちたが、三好選手の不調をカバーした。ディフェンスでもルーキーらしからぬ落ち着いた対応を見せるなどタレント軍団の中で存在感を発揮している。

MVPは4Qで9得点を挙げ勝負強さを見せた長岡選手か。インサイド陣の最年長としてチームを引っ張る自覚が感じられる。渡嘉敷選手が東京五輪に間に合わない可能性もあるが、河村選手や谷村選手、中田選手(ENEOS)も含め元気な選手たちがホーバスHCの心配を軽減させてほしい。

 

 

この結果決勝はENEOS×トヨタ自動車となった。渡嘉敷選手離脱の緊急事態を乗り越え勝ち上がってきたENEOSは気持ちの強さを2日連続で出来るだけのメンタル的体力はあるのか。リーグ戦でのプレータイムが少ない中田選手、中村選手のコンディションへの不安もある。12人全員が出られる状態にあるトヨタ自動車も平下選手がパフォーマンスを維持できるか。三好選手の爆発も必要だし、山本選手がもっと変化をつけられるとENEOSとしては脅威だろう。

渡嘉敷選手不在ならトヨタ自動車が断然有利と言いたいところだが、全くもってそうではない。全く読めない試合なので、楽しみである。

 

皇后杯準々決勝アイシンAW×トヨタ自動車

アイシンAW●65-98○トヨタ自動車

スコアだけ見ればリーグ戦での対戦同様トヨタ自動車の圧勝。特に後半は一方的だった。前半は苦戦したが、攻守にフィジカルの強さ、リバウンドへの粘り強さを見せた。アイシンAWはポテンシャルを示したまでだった。

ではクォーターごとに振り返っていきましょうか。

 
1Q

ゾーンディフェンスを攻めあぐねたトヨタ自動車だったが、エブリン選手を中心に粘り強く攻めて、スコアを重ねていった。アイシンAWは梅木選手がアウトサイドから連続で決めてオフェンスのリズムを作ると巧みなスペーシングからの積極的なドライブインで攻め立てた。しかしシュート前にファールで止められる、シュートモーションまで持ち込んでもバスケットカウントを獲得できず、攻めてるようでスコアは伸びない。P&Rも封じられ、だんだんと戦術宮下に…そしてトヨタ自動車ペースへ。アイシンAWも選手交代を試みるも流れが切れず、その中で3ptシュートを立て続けに決められ、タイムアウトを取らざるを得なくなった。タイムアウト明けてのオフェンスで投入された直後の上長選手が3ptシュートを決めたことは評価すべきポイントだが、タイムアウトなしで修正したかったところ。ゾーンディフェンスはずっとやっていれば攻略されるもので、スイッチングにする、コーチの指示もしくはPGの判断でマンツーマンに変更するなど出来れば連続で3ptシュートを決められることはなかったかもしれないし、タイムアウトも必要なかった。ここはチームとしての未熟さだろう。トヨタ自動車はこの試合でもそうだったが、前半ラストポゼッション前にタイムアウトを取ることが多い。そして点をとって前半を締めくくる。タイムアウトを有効に活用出来ている。

 

2Q

アイシンAWが基本マンツーマンで守るようになる中でトヨタ自動車は強引なオフェンスが目立ち始めた。モンデーロHCの指導が浸透してからは見なくなった光景だったが、スキル、フィジカルを兼ね備え、個で打開できる選手が多い故に起こる現象なのだろうか。焦る必要はまったくない時間帯だっただけに、誰かが一度落ち着かせなくてはならなかった。その中でアイシンAWはベンチから出場の上長選手、北川選手がリズムを作り、戦術宮下体制を構築。トヨタ自動車もゾーンディフェンス、見せ掛けのゾーンディフェンス、オールコートプレスなど多彩な策を講じて、同点で後半へ。

 

3Q

トヨタ自動車は3ptシュートの調子が悪い三好選手に代わり、平下選手を起用。これが見事的中。最初のオフェンスでアイシンAWのゾーンディフェンスを打ち砕く3ptシュートを決めた。アイシンAWのプランを崩したこと、モンデーロHCの起用に応えたこと、ルーキーが決めたこと。色んな意味でダメージを与え、これが試合を決めたといっても過言ではない満塁ホームラン級の一撃だった。

トヨタ自動車もゾーンディフェンスを敷いたが、これも狙い通りだったか。真ん中にステファニー選手を配し、梅木選手の侵入を防いだ。そうなると宮下選手にボールを回すことすら出来ない。ゾーンディフェンスのラインも高めに設定し、アイシンAWは5人の距離感が悪くなった。宮下選手、梅木選手が前半ほぼ休めなかったことも影響しただろう。若者語でいう詰んだ状態になってしまった。ディフェンスでリズ厶を手繰り寄せるとあとはトヨタ自動車のオフェンスショー。3pt、ミドルシュート、ファストブレイク、P&Rなどなど魅せ続けた。ちなみにこの試合のトヨタ自動車のシュート成功率は3pt45.2%、2pt46.8%。3ptが驚異的な数値だった。

 

4Q

トヨタ自動車が後半開始から5分で試合を決めてしまい、あとは準決勝を見据えた采配に。プレータイムに恵まれない西澤選手が試合を支配して、脇選手も栗原選手も決めた(全員得点かと思っていたが、山本選手、永田選手は0でした…)

アイシンAWも酒井選手、板谷選手らが意地を見せるも時すでゆに遅し。トヨタ自動車の変化に対して、全くアジャストできなかった。酒井選手投入のタイミングがあまりにも遅かった。コーチも選手も経験あるのみ。

 

MVPは河村選手だろうか。ペイントエリアで身体を張り、リバウンドやルーズボールを繋ぎ、セカンドチャンスを演出。それだけでなく、自らもミドルシュート中心に12ptを決めた。

アイシンAWは宮下選手がチーム総得点の半分近くを決めている。今季これまでの試合ではここまでの偏りはなかったものの、ベンチメンバーの得点が少ないのは継続の課題。皇后杯一次ラウンドではプレータイムが少なかった江良選手が準々決勝ではスタメンに抜擢され、切れ味鋭いドライブも見せた。酒井選手は投入された時には試合が決していた感はあったが、素早いボールプッシュからのパスでオフェンスのリズムを変えていた。板谷選手も復帰し、結果を出した。他の選手も点差が離れても屈強な相手に積極性を失わずに戦っており、チーム内競争の激化に期待したいところ。梅木選手が後半若さを露呈してしまっただけに彼女を支えるためにも酒井選手、江良選手のレベルアップには特に期待したい。

 

そしてトヨタ自動車は準決勝進出。モンデーロHCの変幻自在な采配もあり、アイシンAWを圧倒したが、エンジンのかかりが遅いと3ptシュートの精度が高い日立ハイテク相手には同じようにいかない。出場可能な選手が少ないと思われる相手なので、高いインテンシティで疲弊させ、戦意を喪失させ、早めに決着するくらいの気持ちで臨んでほしい。そうでなければENEOSデンソーに勝つことなど不可能だ。

準々決勝から1日空いて、どういう策を立ててくるのか楽しみでならない。

皇后杯準々決勝短評

ENEOS○78-59●富士通

欠場選手が多いENEOS。苦しい台所事情に追い打ちをかけるように1Qで渡嘉敷選手が膝を負傷。一時フロアを離れたもののベンチに戻ってきており、重傷ではなさそうだが、心配。準決勝、決勝の出場は厳しいかもしれない。

ツインタワーを失ったENEOSはリバウンド力が格段に落ちる。チームメイトも相手も誰しもがそう認識しているし、富士通としては高さのディスアドバンテージが軽減された。

ところが富士通はそこを突ききれなかった。というよりもスターターに抜擢された中村選手や藤本選手など普段プレータイムに恵まれない選手たちにも絶対女王のメンタリティが備わっていた。リバウンド、ルーズボールなど踏ん張るところで踏ん張り、オープンショットは確実に沈めた。3Qまではスコア上は互角の展開だったが、ENEOSに大きな焦りはなかったと思う。

象徴的なシーンがENEOSが55-52の3点リードで迎えた4Q9:35ごろからの流れか。富士通・藤本愛妃選手がショートコーナーからのシュートを外した。リバウンドへの反応も良くなかった。その後のポゼッションでENEOSは藤本愛瑚が1on1からディープツーを決めた。ここからじわじわと点差が離れていき、富士通タイムアウトのタイミングも悪く、終わってみれば19点差がついてしまった。スタッツで見てもENEOSはシュート成功率が3pt34.6%、2pt52.8%に対して富士通はそれぞれ22.7%、38.6%に留まっている。渡嘉敷選手が負傷退場する誰しもが予期せぬ事態に対応出来たのは絶対的なアドバンテージを失ったENEOSの方だった。

 

デンソー○85-73●トヨタ紡織

スタメンは固定されているものの、タイムシェアを徹底しているデンソー。ベンチメンバーもそれぞれ自分の役割を理解しており、誰が出ても安定した試合が出来ている。

一方のトヨタ紡織は調子の良い選手を長く使うチームだが、今季は土台がしっかりしていない印象がある。その差がモロに出た試合だったように思う。

落合監督が率いてたころの強い中日ドラゴンズは谷繁・荒木・井端のセンターラインを中心に鉄壁を誇った。バスケだとPGとCに柱となる選手が必要ではないか。今季のトヨタ紡織はここが安定していないので、戦い方にブレがある。戦力で比較するとデンソーとは経験値以外はほぼ互角だと思うが、チームとしての土台が違うので、必然の結果ではないだろうか。

 

三菱電機●79-83○日立ハイテク

リーグ戦前半で7勝3敗のチーム同士の対戦。地区が違うため対戦相手が異なり、また相性もあるため、単純比較は出来ないものの、東西の実力を測る1つの物差しにはなる一戦。

日立ハイテクも苦しい台所事情にあり、曽我部選手が欠場。鶴見選手もプレータイムをセーブしながらの出場。ゲームコントロールは主に北村選手が担う中で自分たちの戦い方を貫いた。終始拮抗したスコアで進んだが、最後は渡邉選手頼みになった三菱電機に対し北村選手、谷村選手の2枚看板で得点を重ねた日立ハイテクが上回った。

 

アイシンAW●65-98○トヨタ自動車

フィジカル、HCの引き出し、コートで表現できる力。アイシンAWトヨタ自動車の差は主にこの3点かと思う。語り出すと長くなるので別記事で上げるかもしれないし、長くなりすぎて上げるのをやめるかもしれない←

 

 

準決勝はENEOS×デンソー日立ハイテク×トヨタ自動車。両カードとも東西対決となった。下馬評ではENEOSトヨタ自動車がリードしているだろうが、ENEOSは試合に出られなさそうな選手が多い。ツインタワーが共に欠場となる可能性があり、かつデンソーはウィング陣のサイズがある。デンソーが主導権を握れる可能性すら漂う。トヨタ自動車アイシンAW戦の前半は攻めあぐねていた。日立ハイテクは3ptの確率次第では勝機もある。

熱戦を期待したい。

 

 

 

 

皇后杯1次ラウンド〈アイシンAW〉


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実業団の強豪・紀陽銀行と戦った1回戦。実業団リーグは無観客での開催となっており、情報が少なかっただろう。約1ヶ月ぶりのみの公式戦でもあった。

今季初のWリーグ東西対決となったシャンソン化粧品との2回戦。試合勘の面ではアイシンAWに分があったが、シャンソン化粧品は前日の試合を見て、スカウティングすることができた。

難しい2試合だったと思うが、きっちりと結果を出した。トーナメント大会なので、今回のブログはここで締め括ってもいいのだが(笑)、リーグ戦10試合からの変化・進化も課題も色々と見えたので、掘り下げていきたい。

 

+戦い方の確立

リーグ戦ではほぼ毎試合スタメンが変わるなど試行錯誤を重ねていたが、2試合とも梅木・上長・加藤・宮下・近平の5選手。その5選手のプレータイムも長く、軸となった。ベンチメンバーの役割もハッキリとしており、誰が出ても流れが大きく悪くなることはなかった。フィジカルコンタクトに強い・個で点が取れる選手・リバウンド奪取力のある選手が重用されている印象で、酒井選手、江良選手のプレータイムが少なかった皇后杯だが、酒井選手はパスでリズムを生み出せる。クイックネス、アジリティに長けた江良選手のドライブは梅木選手、上長選手のそれとは違う味があり、活きる場面は絶対にある(実際少ないプレータイムの中で結果は出していると思うが…)リーグ戦10試合を経て、チームのベースが出来上がったので、ここからチーム内での競争力をさらに高めて、レベルアップ・ブラッシュアップしていってほしい。

 

+オフェンススタイルの完成

ある動画コンテンツによると新潟は大滝HCになって決まり事が増えたらしい(新潟の前HCは現アイシンAWの小川HC)桜木TAアドバイザーの考え方も含めて、アイシンAWは決まり事が少ないチームのように思う。実際試合でも緻密にデザインされたオフェンスは少ないように感じるし、2ガード・3ガードを敷いている時間帯でもケースバイケースでコントロールする選手は代わる。その中で特徴を最大限に発揮したのが上長選手。一方で活かされなかった選手もいるが、そこが整理されてきた。

  • 巧みなスペーシングからの梅木選手、上長選手のアイソレーション
  • 宮下選手、三間選手の高さ・強さを活かしたインサイドアタック
  • 三間選手起点のP&R、P&P

 

+若手の成長

三間選手は試合を重ねるごとに成長を感じ取れる。 近平選手との併用時もそれぞれの役割が明確になり、機能し始めた。主に三間選手でインサイドでどっしり構え、近平選手はやや外からダイブ、ドライブ、ミドルシュート。時折三間選手がローポストで受けて、捌く場面も。お互いがプレーの幅を広げている。

紀陽銀行戦の4Qでは翌日を見据えて主力を温存したが、米谷選手がこのクォーターだけで9得点。山口選手は初得点となるスリーホイラーシュートを決めた。

 

ここまではポジティブな面を挙げたが、続いては...

 

 

−ディフェンスの連携

紀陽銀行戦、シャンソン化粧品戦ともにオープンで3ptシュートを打たせてしまう場面が多かったように思う。相手がインサイドにボールを入れた時にボールマンに寄りすぎて簡単に捌かれてしまっていた。2試合とも相手よりサイズで上回っていたため、インサイドで主導権を握ろうとしたのかもしれない。もしくはキックアウトから崩されることを嫌ったのかもしれないが、試合中にもう少しアジャスト出来るようにしていきたい。ディフェンス面は細かい決め事も必要になってくる。3ptが連続で決まり、相手に流れがいきかけたところでも酒井選手の前からの激しいプレッシャーや北川選手のリバウンド、ボックスアウトで粘って、相手に流れを渡さなかったことはチームとしての成長。劣勢を跳ね返す上で酒井選手、北川選手が貴重な戦力であることを実感した。

 

−ベンチメンバーの得点力

シャンソン化粧品戦では4選手が30分以上出場したが、35分以上の選手はいなかった。特定選手に過度な負担を掛けず、一方でトーナメント大会を勝ち上がるための采配を見せた。ただオフェンスが膠着状態の時に流れを一変させるような切り札的存在はおらず、スタメンと三間選手の6選手で全72得点を決めた。髙原選手、米谷選手が安定して得点を決められると相手に脅威を与えられるだろう。

 

−シュートセレクション

得点が止まっている時間帯に梅木選手、上長選手が早打ちしてしまう場面が何度か見られた。積極性な姿勢は評価できるし、責任感の強さからくるものもあるだろうが、より確実な攻め方をすべき場面もあった。シンプルに宮下選手に預けてもいい。このあたりの決め事やベンチからの指示は徹底していくべき。

 

 

対戦相手についても少し触れていきたい。

紀陽銀行は往年の名選手で、解説者としてもお馴染みだった永田睦子氏が昨季からHCを務めているチーム。どんなチームなのか楽しみにしていた。真の実力はこの程度ではないはず。今季はコロナ禍で満足にトレーニングをこなせていないかもしれない。実業団リーグの試合も例年より減少している。来季の皇后杯で真の実力、永田HCの熱い采配が見たい。

シャンソン化粧品はディフェンスの練度が非常に高い。ハンドチェックを常に怠らず、絶妙な5選手のポジショニングと距離感。アイシンAWは組織で攻めることが出来なかった。オフェンスでも丁前HC時代のスタイルを踏襲しつつ、よりソリッドになっているが、如何せん戦力不足。実質7人でのローテーションでは25分までが限界だった。戦い方としては非常に魅力があるだけに来季はWリーグで戦える選手をもう少し集めてほしい。

 

 

ファイナルラウンドは12/16(水)から、アイシンAWは17日にトヨタ自動車と対戦する。
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リーグ戦での対戦を振り返ると正直勝ち目は薄い。ダブルスコアもあり得るが、ディフェンスの連携力、3ptシュートの確率を上げて、接戦に持ち込みたい。

※個人的には準々決勝でこのカードは見たくなかったです…(苦笑)正直アイシンAWENEOSトヨタ自動車デンソーに勝つのは現時点では難しい。それ以外のチームなら10回やって3回くらいは勝てるレベルだと思うので…(昨季のあのチームが富士通に勝った)実際トヨタ自動車との対戦だが、トヨタ自動車目線で見れば1Qから圧倒して、余力を残して準決勝・決勝に進めなければ打倒ENEOSなど到底不可能。しかしアイシンAW目線だと大敗は見たくない・リーグ戦での対戦時からのレベルアップを見せてほしい。 

うーん…再抽選しませんか?←多くのファンが東西対決を望んでるし!!