Wリーグ 18-19 東京羽田×JX-ENEOS

JX-ENEOSの強さ・巧さを際立った試合だった。

宮澤・梅澤・渡嘉敷がそびえ立つ布陣は見始めて2分で嫌になったが(笑)、決して彼女らのサイズに頼ったバスケをしているわけではない。

過程においてムリ・ムダ・ムラが全くと言っていいほどなく、オープンを作り出してシュートを打てている。

渡嘉敷がイージーシュートをスイスイと決め、W杯で大車輪の活躍をした宮澤が良い意味で楽をしている姿にはもう言葉を失った。

全選手がその時々でやるべき仕事をきっちりこなし、ディフェンスをサボらない・走るときは走るなど基本を疎かにしない。

華麗なプレーは少なく、個人的には正直なところ面白い・応援したいと思えるチームではない。

だがシステマチックに決まりきったことをやっているわけでもない。

代々脈々と受け継がれたものと今いる選手たちの個性が融合した機能美といったところか。

東京羽田も若いチームらしく無敵女王相手にアグレッシブに・臆することなく挑み、果敢なドライブからチャンスを作った。

流れを掴みかけた時間もあったが、そこで立ちはだかったのが吉田亜沙美

ベンチスタートで戦況を見つめ、コートに立つやいなや流れをすぐに引き戻した。

吉田に牽引されたチームは後半は終始圧倒し、最終的には33点差の圧勝だった。

この前後にトヨタデンソーの試合を見たので、余計にJX-ENEOSの完成度の高さが際立った。

このチームのバスケこそ99%ではなく、100%徹底されたものだろう

これだけ練度の高いバスケをしていながら、吉田は「まだまだ。目標設定を超えられていない。修正点はたくさんある」と話している。

だからこそJX-ENEOSは強いわけだが、全く敵わない相手ではなく、スピード対応では弱い面も見せていた。

またチームのポテンシャルはトヨタデンソーも引けを取らない。伸び代はたっぷりある。

JX-ENEOS一強時代に待ったをかけるチームが早く現れてほしいと願っている。