Jリーグ 名古屋グランパス×FC東京

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Jリーグの2021シーズンは2月末に開幕。しかしWリーグが佳境を迎えていたため、試合は軽くしかチェック出来ておらず…その中で今シーズン初観戦することになったので、3/17の横浜FC戦を見て今シーズンのグランパスをお勉強。直近は3/21の鹿島戦だったが、バスケ観戦に慣れすぎて点が入らない試合はどうも楽しめない気がして(笑)スタジアムで観れば・ライブ配信ならウノゼロも美学とかんじられるだろうけど、映像で振り返るなら点が入らないとね(笑)

↑も見てたりしてたら、横浜FC戦も後半のみになってしまったが(苦笑)、開幕から6連勝している理由が自分なりに理解できた。

  • ネガティブトランジションの速さ
  • ディフェンスラインの連携
  • 真ん中を引き締めるダブルボランチ
  • 攻撃のスイッチ役柿谷選手

攻→守の切り替えが凄まじく早い。守備に回ってもハーフウェイラインを越える前に奪い返したり、サイドライン際に追いやったり。昨シーズンもネガトラの意識は高かったが、より相手陣内で奪い返せている・塞き止められているので、攻撃の回数は増え、ボール支配率も上がっている。守備重視・リアクションサッカーな感があったが自分たちで動かせている。

かといって無闇に攻撃に人数を掛けるのではなく、高い位置でビルドアップに参加する選手・サイド奥深くまで攻撃参加するのはどちらか1人・両サイドとも攻撃参加した時のボランチのポジショニングなど約束事は徹底されている印象。

米本選手、稲垣選手のプレーエリアは広大で、これによりディフェンスラインの負担は相当減っており、カバーリング主体の守備が可能。また柿谷選手、マテウス選手のプレスバックも見逃せない。

フィニッシュに絡む選手・守備や目立たない部分での貢献度は高くない印象が強かった柿谷選手、攻撃では緩急をつける役割を担っていた。相手からすると捕らえづらいポジショニング。巧みなトラップからゆったりとキープ、トリッキーなプレーで急加速、サイドを変えるミドルパスなど多彩。

ディフェンスラインからのサイドチェンジも増え、速攻だけでなくポゼッションからでもチャンスを作れている印象を抱いた。

 

そしてFC東京戦。

個々の能力が高いFC東京のアタッカー陣相手に上述のグランパスの良さは存分に出ていたが、決定機は片手で数えられるほど。FC東京も同様に少ない決定機、ゴールもビデオ判定で取り消され、スコアレスドロー。開幕からの連勝は止まった。

 

  • マテウス選手が孤立 
  • 柿谷選手のプレーエリアの低さ
  • ゴール前の厚み・迫力不足
  • ベンチメンバーの構成

マテウス選手は試合開始早々の接触プレーで痛めた影響があったのかもしれないが、パワフルな突破は影を潜め、周りのサポートも少なかった。今後は彼の単騎攻めへの研究も進むだろう。サイドバックボランチとの連携からの攻めがより求められる。

柿谷選手のポジションが低いことがこの試合で一番気になったこと。もう少し高い位置で起点になれないとボール支配率は上がっても決定機は増えないように思う。上下左右流動的な動きで得点・アシスト・チャンスメイク何でも出来るピクシーのような選手だと思うので期待してる(期待しすぎか?w)

柿谷選手のポジショニングと絡んでくることではあるが、攻勢に転じたときにゴール前の枚数が少ないのも気になった。枚数を増やせば当然守備が手薄になり、このチームのストロングポイントが薄れてしまうが、柿谷選手がグランパスでより活きるにはトップ下がベストポジションなのかもしれない。金崎選手が長期離脱中という事情もあるにせよ、優勝するためには次の補強ウィンドウでディープストライカー獲得は必要か。

ベンチメンバーは監督の特徴が現れる部分でもある。攻撃重視、守備重視、ポジションバランス重視、能力順などあるだろう。フィッカデンティ監督は昨シーズンは能力順、補強に成功した今シーズンはバランス重視の印象。交代する際も同ポジションの選手の入れ替え、逃げ切り要員として守備的な選手を投入することが基本の堅実采配。この試合ではスコアレスで残り15分を切った中で米本選手→木本選手、さらにはマテウス選手→長澤選手の交代。引き分けを視野に入れた采配である。ホームゲームなので勝ち点3を狙う采配が見たかったが、攻撃のカードが残っていなかった。5人交代が可能なレギュレーションをより活かす策を今後期待したい(イタリア人にそれを求めてはダメなのだろうか笑)いや、齋藤選手のトップ下というオプションを披露しているので、今後はどんどんチャレンジしていくはずです(笑)

 

当然のことながら全試合勝つことは不可能。FC東京は苦手としており、昨秋の対戦時も終了間際のPKで辛うじて勝ち点3を手にできた相手である。スコアレスではあったが、退屈さは感じず、グランパスが掲げる攻守一体サッカーを見ることは出来た。相手の決定機も少なく、終盤は監督の意図を遂行し、勝ち点1を獲得したことは評価に値する。

充分優勝を狙えるチームだが、阿部選手の復調、齋藤選手のフィット、さらには石田選手、児玉選手ら若手が台頭し、監督が誰をスタメンにするか・ベンチメンバーに入れるかを迷いに迷うくらいになればさらに期待が高まる。

そしてディープストライカーが欲しい…