【Jリーグ】開幕戦名古屋対京都展望

今週の土曜日に迫った2008年Jリーグの開幕。

ゼロックススーパーカップでは開幕を迎えるにあたって嫌な雰囲気になったが、選手もサポもそんなことは気にせず、己を信じて戦ってもらいたいものだ。

今日は名古屋対京都の展望を行うとする。

キャンプ終盤からけが人が相次いだ名古屋だが、先月下旬から続々と全体練習に合流し始め、昨日は吉村、藤田が合流。フルメニューをこなしたということだ。

中日スポーツ3/4号より

吉村は負傷前は昨年終盤からの調子を維持しており、今週の練習での動き次第では開幕スタメンも十分あり得るのではないか。藤田は1ヶ月近く戦線離脱したこともあり、スタメンは厳しいかもしれない。しかしここ数年一気に若返ったチームにおいて藤田の経験は必要不可欠で、ベンチにはいて欲しい存在である。開幕直前になって再び中盤のポジション争いが激化してきた。

その名古屋の今季のスタイルは一言で言い表すならば「全員攻撃全員守備」だろう。中盤での激しいプレッシングから素早く前線へつなぐ。その攻撃ではボランチサイドバックも積極的に絡み、リスクを背負って攻めにかかる。今季の名古屋はボランチが相当に"スーパーハードワーク"することが求められるだけに、攻守においてカギとなるのはこのポジションだろう。

一方の京都。昨季途中から就任した加藤久監督が続投する今季はJ1定着に向けて柳沢、佐藤(勇)、シジクレイ、増嶋、水谷など大型補強を敢行してきた。フォーメーションは4-3-3をベースに柔軟に対応していくようだ。キャンプでは様々なパターンを試したようで、ただでさえ新加入選手が多い中連携に不安は残るが、監督が変わり手探り状態な感がある名古屋とは異なり確固たる攻撃パターンがある。それはサイドバックのスピード・スタミナを活かした積極的な攻撃参加だ。そこに爆発的なスピードと決定力を持つパウリーニョ、さらに周りを使う動き、オフザボールの動きは国内屈指の柳沢が加わった攻撃陣ははまれば手がつけられない。また左SBの中谷、パウリーニョと対面する名古屋の青山は今季から右SBにコンバートされた選手で、練習試合では攻守の切替やマークの受け渡しでぎこちない面が多々見られる。また渡邊と対面することになるであろうマギヌンが守備に追われればホームの名古屋が劣勢に立たされる可能性もある。

名古屋としては序盤からボランチがハイプレッシャーで出所(佐藤、中山ら)を封じ、主導権を握りたい。また京都のCBはスピードに欠けるタイプが多い。加藤監督は増嶋を高く評価しており、シジクレイとのコンビでのスタメンが有力だが、森岡にしても手島にしてもスピードはない。またボランチに入りそうな角田、佐藤はともにファールが多いタイプの選手で、小川、マギヌン、玉田がここを仕掛けてファールを取りにいったり、そのあとのこぼれ球を拾えるような展開になれば名古屋が主導権を握られる。

よって名古屋のキーマンは山口(吉村)と小川、京都は渡邊、中谷と見ている。名古屋は中盤でのプレスが機能しなければ勝ち目はなく、京都は両SBが攻撃に絡めなければ前線の3人だけによる単調な攻撃となってしまい、新コンビながら連携は上々なバヤリッツァ、吉田の名古屋CBコンビニが止めてしまうだろう。

両チームとも活きのいい選手が多く、スピーディーな楽しい試合となりそうだ。今から心躍っている。